あんときのデジカメ:CASIO EXILIM Hi-ZOOM EX-V7 2007年 武器である「7倍ズーム」がちょっと残念なことに

■ CASIOコンデジ初の7倍ズームレンズを搭載したエクシリム
カードサイズの固定焦点カメラを最初期カシオのコンデジとすれば(EXILIM CARD)、3倍ズームレンズを搭載したのがEXILIM ZOOM。エクシリムズームは確かによく写る。しかしながらやっぱりエントリークラスのカメラという側面が強く、その限界を打ち破るデジカメとして登場したのが、「EXILIM Hi-ZOOM」。今回手に入れたのは、7倍のズームレンズとシャッタースピード優先や絞り優先といった様々な撮影機能を盛り込んで登場した「EXILIM Hi-ZOOM EX-V7」。2007年の製品で、EXILIM Hi-ZOOMとしては初号機。入門機と言えば、3倍ズームでオート撮影とシーン撮影のみといった凡庸な機能ですが、同じサイズでその限界を打ち破った「EX-V7」の実力とはどんなものでしょうか。

マニュアル露出も可能。本体内画像処理も
ボディサイズは幅25.5mm、重さは149g程度と、カシオお家芸の「カード」感はまったくありませんが、一般的な3倍ズーム機とほぼ同じサイズ。手軽さが無事のコンパクトデジタルカメラの一般的なサイズに7倍ズームレンズを組み込み、絞り優先やシャッタースピード優先のほか、マニュアル露出撮影も組み込んでいることには驚く他ありません。ただしマニュアル露出撮影は、3段階の絞りだけで(F3.4/4.8/9.6 NDフィルタ兼用)、積極的な活用する機能というよりも非常用のオプションととらえた方がよいかもしれません。ただしAE(A)、AE(S)での撮影は使いやすく、撮影にちょっとした工夫を人為的に行う場合は、非常に便利なカメラといっても過言ではありません。

■ カメラの武器である「7倍ズーム」がちょっと残念なことに
でわ、簡単にスペックをおさらい。撮影素子は、1/2.5インチの720万画素CCDでごく一般的なもの。レンズは、35mmフィルムカメラ換算で38−266mm相当、F値は3.4−5.3と広角域でやや暗めですが、動画撮影中でも光学ズームの使用が可能とはお見事。この頃からコンデジでの動画撮影が実用レベルになってきたなーと思う貴方は、すでにおっさんの領域ではないかとしたり顔はしませんが、戻りましょう。
 さて実写のインプレッションですが、元々カシオのコンデジは画質のシャープ感が高い印象が強いのですが、本機は全体としてちょっとアマめ。発売当初から指摘がありましたが、特に7倍ズーム時の「あまあま」な仕上がりが、「普段使いでは気にならない」レベルでは収まらず、カメラの武器である「7倍ズーム」撮影が「ちょっと残念なこと」になっているゾ!という使用感です。広角端から3−4倍ズームで撮影している分には目立つ「あまあま」感は少なめですから、多機能てんこ盛りで「やるじゃん」と最初に思っただけに、手に取った時の残念感をどうしましょうかと悩みを抱えております。とまれ、10年以上前のカメラに文句を言っても仕方がありませんが、とほほのほ。


以下、作例。プログラム撮影、ISO100、AWB、0EV 画像は3072×2304サイズで保存。筐体はiPhone6sで撮影。


↑ 光学広角端38mmで撮影(A)。


↑ (A)を光学望遠端266mmで撮影。


↑ 光学広角端38mmで撮影(B)。


↑ (B)を光学望遠端266mmで撮影。


↑ 光学広角端38mmで撮影(C)。


↑ (C)を光学望遠端266mmで撮影。


↑ 光学広角端38mmで撮影(D)。


↑ (D)を光学望遠端266mmで撮影。 ※ちょっとアマめではない仕上がり?


↑ (D)を光学望遠端266mmで撮影。


↑ 光学広角端38mmで撮影(E)。


↑ (E)を光学望遠端266mmで撮影。


↑ 光学望遠端266mmで撮影。


↑ 光学望遠端266mmで撮影。

カシオ デジタルカメラ オフィシャルWEBサイト | 製品情報 | EX-V7

Playing old digital camera CASIO EXILIM Hi-ZOOM EX-V7 2007 | Flickr



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