2018-05-30 覚え書:「折々のことば:922 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月03日(金)付。 覚え書 - 折々のことば:922 鷲田清一 2017年11月3日 朝に見て昼には呼びて夜は触れ確かめをらねば子は消ゆるもの (河野裕子) ◇ 口もとを拭い、肌を洗い、むずかる声に安心する。迷い子になるのではないか、神隠しにあうのではないかと、この瞬間も子を案じる母の想(おも)いは、ぬめりと湿りで噎(む)せんばかり。娘の紅(こう)は長じてみずからも歌人となり、裕子の遺した歌の数々に「微細な陰影や湿り気に命を与えるような短歌の生理」が滲み出ていると懐かしむ。永田和宏・淳・紅『あなた 河野裕子歌集』から。 −−「折々のことば:922 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月03日(金)付。 - 折々のことば:922 鷲田清一:朝日新聞デジタル あなた 河野裕子歌集posted with amazlet at 18.05.28河野 裕子 岩波書店 売り上げランキング: 256,877Amazon.co.jpで詳細を見る