覚え書:「折々のことば:964 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年12月17日(日)付。


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折々のことば:964 鷲田清一
2017年12月17日

 大学って、早く出たいけどずっといたい不思議なところですね。

 (谷口キヨコ

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 哲学を学ぼうと大学院に入学した関西の人気ラジオパーソナリティーは、4年かけて修士論文を書き上げた後、私にこう言った。多くの番組や取材をこなす中、一つの問いを、急いで答えを出そうとせずに温め、ゼミ生とも存分に語りあえた。異なるもう一つの時間をもてた。この先にはさらに深い問いがありそうと、おぼろげに感じつつ大学を去る。でもまた戻ってくればいい。
    −−「折々のことば:964 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年12月17日(日)付。

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