覚え書:「みんなの広場:日中韓学生会議で感じたこと」、『毎日新聞』2012年11月2日(金)付。
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みんなの広場
日中韓学生会議で感じたこと
大学生 20(横浜市青葉区)
尖閣諸島や竹島をめぐり、日中韓の3国の関係が険悪化するが、お互いの国に同じ価値観を共有できる個人がいることを忘れてはならない。
9月、韓国で開かれた日中韓の学生会議に参加し、私が強く感じたことである。メディアによって私たちが受け取るイメージは、物事の一面しかとらえていない。フォーラムに参加する前日、中国で大規模な反日デモが起こり、フォーラムに参加することに危惧を覚えた。中国と日本の学生の間で対立が起こらないか懸念したからである。
しかし、フォーラムの中では、互いの文化や言語に関心を膨らませ、3国の平和を望む学生の姿がそこになった。日本車を破壊し、日本企業を襲撃するイメージだけが、中国人のすべてでない。
私たちがテレビや新聞を通して知る情報は事実であるが、一部であって全体ではない。過熱する3国の関係の中で、私たちにもとめられている冷静さはそれを知ることである。
−−「みんなの広場:日中韓学生会議で感じたこと」、『毎日新聞』2012年11月2日(金)付。
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