2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「時流・底流:反「嫌中憎韓本」を発行 出版人が立ち上がる」、『毎日新聞』2014年10月27日(月)付。

- 時流・底流:反「嫌中憎韓本」を発行 出版人が立ち上がる 毎日新聞 2014年10月27日 東京朝刊(写真キャプション)「NOヘイト!出版の製造者責任を考える」の表紙を検討する会のメンバーら=東京都文京区で 東京の出版社員ら約20人が今月30日、「NO…

覚え書:「書評:グローバリズムという病 平川 克美 著」、『東京新聞』2014年10月26日(日)付。

- グローバリズムという病 平川 克美 著 2014年10月26日 ◆国民経済が収奪の犠牲に [評者]宗近真一郎=批評家 グローバリズムを批判する言説の大半はアメリカ批判に連関する。 本書でも、階層化と貧困の拡大という足下の状況に即してグローバリズムがアメリ…

覚え書:「今週の本棚:荒川洋治・評 『回顧七十年』=斎藤隆夫・著」、『毎日新聞』2014年10月26日(日)付。

- 今週の本棚:荒川洋治・評 『回顧七十年』=斎藤隆夫・著 毎日新聞 2014年10月26日 東京朝刊 (中公文庫・1080円) ◇誰よりも先にたたかった議会政治家の記録 斎藤隆夫(一八七〇−一九四九)の自叙伝の新版。明治憲法下に生きたが、その政治哲学は今日…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『阿蘭陀西鶴』 著者・朝井まかてさん」、『毎日新聞』2014年10月26日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『阿蘭陀西鶴』 著者・朝井まかてさん 毎日新聞 2014年10月26日 東京朝刊 (講談社・1728円) ◇エンタメ作家と名乗ります−−朝井(あさい)まかてさん 『恋歌』で直木賞に輝いたのは今年1月。受賞後第1作となった本書は、娯楽小説…

書評:樋口直人『日本型排外主義 在特会・外国人参政権・東アジア地政学』名古屋大学出版会、2014年。

樋口直人『日本型排外主義 在特会・外国人参政権・東アジア地政学』名古屋大学出版会、読了。果たしてフラストレーションやルサンチマンといった社会不安だけが日本の排外主義の動機となっているのか。本書は先行研究を踏まえ、著者自身の聞き取り調査も加え…

覚え書:「耕論:日韓『愛国』の圧力 小倉紀蔵さん、趙景達さん」、『朝日新聞』2014年10月24日(金)付。

- (耕論)日韓「愛国」の圧力 小倉紀蔵さん、趙景達さん 2014年10月24日 竹島、慰安婦の問題に加え、産経新聞前ソウル支局長の在宅起訴で、改善の糸口がなかなかつかめない韓国との関係。韓国政府の行動にも影響を及ぼす社会の「愛国」の根っこには何がある…

覚え書:「今週の本棚:岩間陽子・評 『国際法上の自衛権 新装版』=田岡良一・著」、『毎日新聞』2014年10月26日(日)付。

- 今週の本棚:岩間陽子・評 『国際法上の自衛権 新装版』=田岡良一・著 毎日新聞 2014年10月26日 東京朝刊 (勁草書房・5400円) ◇大動乱期を生き抜いた自由な精神 決して一般向けとは言えない、初版は半世紀も前に出された国際法の専門書を、あえてと…

覚え書:「今週の本棚:中島京子・評 『愉楽』=閻連科・著」、『毎日新聞』2014年10月26日(日)付。

- 今週の本棚:中島京子・評 『愉楽』=閻連科・著 毎日新聞 2014年10月26日 東京朝刊 (河出書房新社・3888円) ◇レーニンの遺体を買って村おこし! フランツ・カフカ賞受賞作家の傑作長編。原題は「受活」で、中国中西部の方言だという。小説中の註(ち…

覚え書:「今週の本棚:大竹文雄・評 『その問題、経済学で解決できます。』=ウリ・ニーズィー、ジョン・A・リスト著」、『毎日新聞』2014年10月26日(日)付。

- 今週の本棚:大竹文雄・評 『その問題、経済学で解決できます。』=ウリ・ニーズィー、ジョン・A・リスト著 毎日新聞 2014年10月26日 東京朝刊 (東洋経済新報社・1944円) ◇インセンティブ効果を実地に実験 保育園のお迎えの時間に遅れる親御さんたち…

拙文:「読書:人は時代といかに向き合うか 三谷太一郎著(東京大学出版会)」、『聖教新聞』2014年10月25日(土)付。

- 読書 人は時代といかに向き合うか 三谷太一郎 著永遠なるものを射程に収める 政治史の大家が「時代と向き合い歴史を学ぼうとするすべての人々」に贈る歴史との対話−−近代日本の軌跡をたどる本論集は、さながら考えるヒントの玉手箱だ。 近代日本の歩みとは…

覚え書:「特攻70年:『特攻は日本の恥部、美化は怖い』 保阪正康さんインタビュー」、『毎日新聞』2014年10月24日(金)付、デジタル版。

- 特攻70年:「特攻は日本の恥部、美化は怖い」 保阪正康さんインタビュー 2014年10月24日 (写真キャプション)インタビューに答える評論家の保阪正康さん=東京都千代田区で2014年10月15日、内藤絵美撮影 【神風は吹いたのか?】4000人が死ん…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『「普天間」を終わらせるために』=橋本晃和・著」、『毎日新聞』2014年10月26日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『「普天間」を終わらせるために』=橋本晃和・著 毎日新聞 2014年10月26日 東京朝刊 (桜美林学園出版部・756円) 「普天間」とは「世界一危険な飛行場」といわれる沖縄県の米軍普天間飛行場。国は県内移設を進めるが県民の多くは反…

覚え書:「第68回読書世論調査:『嫌韓・嫌中』本に戸惑い 『美味しんぼ』表現に賛否(その2止)」、『毎日新聞』2014年10月26日(日)付。

- 第68回読書世論調査:「嫌韓・嫌中」本に戸惑い 「美味しんぼ」表現に賛否(その2止) 毎日新聞 2014年10月26日 東京朝刊 ◇閣僚の批判「不適切」6割 「配慮すべきだった」48% 「週刊ビッグコミックスピリッツ」に載った漫画「美味しんぼ」に、東京電…

覚え書:「第68回読書世論調査:『嫌韓・嫌中』本に戸惑い 『美味しんぼ』表現に賛否(その1)」、『毎日新聞』2014年10月26日(日)付。

- 第68回読書世論調査:「嫌韓・嫌中」本に戸惑い 「美味しんぼ」表現に賛否(その1) 毎日新聞 2014年10月26日 東京朝刊 毎日新聞の「第68回読書世論調査」では、小中学校での閲覧制限の是非が問われた漫画「はだしのゲン」、原発事故と鼻血の描写が議…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 異議唱えぬ日本の若者=山田昌弘」、『毎日新聞]2014年10月22日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 異議唱えぬ日本の若者 香港の民主化運動、対照的な熱気 山田正宏 中央大教授 現在、大学から在外研究の機会を与えられ、香港に滞在中である。日本でも報道されているように、当地では普通選挙を求める民主化運動が活発化し、…

覚え書:「戦後70年へ 特攻、強いられた大義 『死にたくなかった』本心記す元隊員」、『朝日新聞』2014年10月23日(木)付。

- 戦後70年へ 特攻、強いられた大義 「死にたくなかった」本心記す元隊員 2014年10月23日 (写真キャプション)特攻隊員だった桑原敬一さん。「死ななくていい人間がたくさん死んだ」。今も戦友たちの顔が浮かぶ=神奈川県大和市 太平洋戦争の末期、劣勢を…

覚え書:「上野英信・萬人一人坑−筑豊のかたほとりから [著]河内美穂 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2014年10月19日(日)付。

- 上野英信・萬人一人坑−筑豊のかたほとりから [著]河内美穂 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2014年10月19日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■庶民を記録した文筆家を追う ルポルタージュ作家、あるいは記録作家として、上野英信は幾つか…

覚え書:「海賊たちの黄金時代 [著]マーカス・レディカー、海賊と資本主義 [著]ロドルフ・デュランほか [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2014年10月19日(日)付。

- 海賊たちの黄金時代 [著]マーカス・レディカー、海賊と資本主義 [著]ロドルフ・デュランほか [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学) [掲載]2014年10月19日 [ジャンル]社会 ■時代の先を進んだ荒くれたち 『海賊たちの黄金時代』は生きるために海賊にな…

覚え書:「おだまり、ローズ−子爵夫人付きメイドの回想 [著]ロジーナ・ハリソン [評者]三浦しをん(作家)」、『朝日新聞』2014年10月19日(日)付。

- おだまり、ローズ−子爵夫人付きメイドの回想 [著]ロジーナ・ハリソン [評者]三浦しをん(作家) [掲載]2014年10月19日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■主従でも家族でもない貴い関係 アスター子爵夫人ナンシーは、イギリス初の女性下院議員で、才…

書評:河野哲也『「こども哲学」で対話力と思考力を育てる』河出ブックス、2014年。

河野哲也『「こども哲学」で対話力と思考力を育てる』河出ブックス、読了。最前線で活躍する著者が、その理論と実践の要を判りやすく書き下ろした、「こども哲学」入門。対話と討論を経ても、あらかじめ決まった意見に集約することが教育なのだろうか。相互…

覚え書:「耕論:『イスラム国』を考える 保坂修司さん、ポール・ロジャーズさん、中田考さん」、『朝日新聞』2014年10月23日(木)付。

- 耕論:『イスラム国』を考える 保坂修司さん、ポール・ロジャーズさん、中田考さん 2014年10月23日 イラクとシリアにまたがる地域で勢力を広げる「イスラム国」。空爆が続く一方で、日本の大学生も参加しようと試みた。そこにはどんな人たちが、どんな理由…

覚え書:「チューリングの妄想 [著]エドゥムンド・パス・ソルダン [評者]佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論)」、『朝日新聞』2014年10月19日(日)付。

- チューリングの妄想 [著]エドゥムンド・パス・ソルダン [評者]佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論) [掲載]2014年10月19日 [ジャンル]文芸 ■魔術性盛り上げる祝祭的構成 著者はボリビア出身の中堅作家。ラテンアメリカの文学といえば、魔術的リアリズム…

覚え書:「コールド・スナップ [著]トム・ジョーンズ [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)」、『朝日新聞』2014年10月19日(日)付。

- コールド・スナップ [著]トム・ジョーンズ [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授) [掲載]2014年10月19日 [ジャンル]社会 ■生々しい「声」で綴る魂の物語 舞城王太郎が登場した時、何よりもまず、その文体に、いや、その声=ヴォイスに衝撃を受けたもの…

覚え書:「徘徊タクシー [著]坂口恭平 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター)」、『朝日新聞』2014年10月19日(日)付。

- 徘徊タクシー [著]坂口恭平 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2014年10月19日 [ジャンル]文芸 ■のぞいてみたい、別次元の世界 認知症の高齢者が一万人も行方不明になっていると知り、衝撃を受けている。彼らはどこに行ってしまったのだろ…

覚え書:「記者の目:経済学者、故・宇沢弘文氏のこと=客員編集委員・原剛(早稲田環境塾塾長)」、『毎日新聞』2014年10月23日(木)付。

- 記者の目:経済学者、故・宇沢弘文氏のこと=客員編集委員・原剛(早稲田環境塾塾長) 毎日新聞 2014年10月23日 東京朝刊(写真キャプション)CO2排出削減について力説する宇沢弘文氏=原剛撮影 ◇野生知と美学の人 日本海に近い新潟大学教員宿舎の夜更け…

覚え書:「『昭和天皇実録』を読み解く:戦後・人間宣言へ:4 聖書進講、たびたび同席」、『朝日新聞』2014年10月10日(金)付。

- (「昭和天皇実録」を読み解く)戦後・人間宣言へ:4 聖書進講、たびたび同席 2014年10月10日(写真キャプション)来日したローマ法王ヨハネ・パウロ2世の訪問を受ける昭和天皇=1981年2月24日、皇居 ■キリスト教への接近 昭和天皇は太平洋戦争開…

覚え書:「未承認国家と覇権なき世界 [著]廣瀬陽子」、『朝日新聞』2014年10月19日(日)付。

- 未承認国家と覇権なき世界 [著]廣瀬陽子 [掲載]2014年10月19日 [ジャンル]社会 コソボ、北キプロス、南オセチア……。主権国家として宣言しているが、国際的に承認されていない「国」を未承認国家という。ソ連崩壊後、注目されるようになった。未承認国家…

覚え書:「マラソンと日本人 [著]武田薫 [評者]原武史(明治学院大学教授・政治思想史)」、『朝日新聞』2014年10月19日(日)付。

- マラソンと日本人 [著]武田薫 [評者]原武史(明治学院大学教授・政治思想史) [掲載]2014年10月19日 [ジャンル]社会 ■明治以来の「走る」異端児たち マラソンと駅伝。どちらも日本人には人気の高いスポーツである。前者は明治末期から、後者は大正期から国…

覚え書:「ドキュメント平成政治史 (1)崩壊する55年体制(2)小泉劇場の時代 [著]後藤謙次 [評者]島田雅彦(作家・法政大学教授)」、『朝日新聞』2014年10月19日(日)付。

- ドキュメント平成政治史 (1)崩壊する55年体制(2)小泉劇場の時代 [著]後藤謙次 [評者]島田雅彦(作家・法政大学教授) [掲載]2014年10月19日 [ジャンル]政治 社会 ■権力闘争の実相、舞台裏から検証 目下の日本の政治はほとんど戦前の大政翼賛会の様…

書評:三枝博音『近代日本哲学史』書肆心水、2014年。

三枝博音『近代日本哲学史』書肆心水、読了。明治から戦前昭和に至る「哲学」移植とその受容を同時代の視点から描く。初版は昭和10年刊、ナウカ社より刊行。三枝は1892(明治25)年の生まれだから、「近代日本哲学史」を描くとは、まさに自身の学識の来し…