2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「憲法を考える:緊急事態条項の本質 礒崎陽輔さん×木村草太さん」、『朝日新聞』2016年04月29日(金)付。

- 憲法を考える:緊急事態条項の本質 礒崎陽輔さん×木村草太さん 2016年4月29日 大災害やテロなど、非常時における政府の権限を定める「緊急事態条項」を憲法に盛り込むべきかどうかが、改憲論議の焦点として浮上している。憲法改正草案にこの条項を盛り込ん…

覚え書:「書評:金太郎の母を探(たず)ねて 西川照子 著」、『東京新聞』2016年05月15日(日)付。

- 金太郎の母を探(たず)ねて 西川照子 著 2016年5月15日 ◆山姥の子別れ伝承を解読 [評者]川村邦光=民俗・宗教学者 表題“金太郎の母”から、柳田国男『桃太郎の誕生』(一九三三年)、石田英一郎『桃太郎の母』(五六年)、そして高崎正秀『金太郎誕生譚…

覚え書:「書評:十三匹の犬 加藤幸子 著」、『東京新聞』2016年05月15日(日)付。

- 十三匹の犬 加藤幸子 著 2016年5月15日 ◆戦争と家族 見つめる [評者]佐藤洋二郎=作家 本書を読んで、改めて人間と犬の関係を考えてしまった。彼らはたんにペットというだけではなく、わたしたちの生活には欠かせない親密さがある。 そばにいるだけで心…

覚え書:「書評:昭和の東京 映画は名画座 青木圭一郎 著」、『東京新聞』2016年05月15日(日)付。

- 昭和の東京 映画は名画座 青木圭一郎 著 2016年5月15日 ◆82館をめぐる見聞録 [評者]浦崎浩實=映画評論家 著者名にハハ〜ンと頷(うなず)かれる向きは本書の最も理想的な読者となろう。二十一歳九カ月余で事故死した日活スター赤木圭一郎のあやかり(…

覚え書:「『戦争の世紀』研究 現代史と国際政治の視点から/13 国際社会主義運動 インターナショナル分裂」、『毎日新聞』2016年04月28日(木)付夕刊。

- 「戦争の世紀」研究 現代史と国際政治の視点から/13 国際社会主義運動 インターナショナル分裂毎日新聞2016年4月28日 東京夕刊「社会民主」と「共産」が対立 ファシズム台頭を防げず 1920年代、「3大国際会議」の一つに数えられた、自由主義的、国…

覚え書:「論点:緊急事態条項は必要か」、『毎日新聞』2016年04月29日(金)付。

- 論点 緊急事態条項は必要か毎日新聞2016年4月29日 東京朝刊(写真キャプション)わずか8秒の間に家屋をのみ込み、押し寄せる津波=宮城県名取市で2011年3月11日午後3時56分02秒、本社ヘリから手塚耕一郎撮影 安倍政権が目指す憲法改正の出発…

覚え書:「眩(くらら) [著]朝井まかて [評者]末國善己」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。

- 眩(くらら) [著]朝井まかて [評者]末國善己 [掲載]2016年05月08日 [ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝 ■仕事に生き、迷い、悩む女絵師 朝井まかては、歌人・中島歌子の数奇な人生を描く直木賞受賞作『恋歌』、奇矯な井原西鶴が印象に残る『阿蘭陀…

覚え書:「スポットライト 世紀のスクープ―カトリック教会の大罪 [編]ボストン・グローブ紙《スポットライト》チーム [評者]市田隆(本社編集委員)」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。

- スポットライト 世紀のスクープ―カトリック教会の大罪 [編]ボストン・グローブ紙《スポットライト》チーム [評者]市田隆(本社編集委員) [掲載]2016年05月08日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■しがらみを越え保身の構図暴く 米国の地方新聞「ボ…

覚え書:「漂流怪人・きだみのる [著]嵐山光三郎 [評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。

- 漂流怪人・きだみのる [著]嵐山光三郎 [評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授) [掲載]2016年05月08日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■日本社会の構造のしぶとさ探究 きだみのるは、フランスで人類学・社会学を学び、岩波文庫『ファーブル昆虫記…

日記:今回の参院選では、他の政策はあまり考慮する必要はない。最大にして唯一のテーマは改憲ということ

「自民党以外に政権を任せられる野党がない」という意見もあるが、参院選で自民党が大敗しても首相が別の人に替わるだけで、自民党政権自体は続くのだから、あまり心配する必要もない。自民党政権は続いて欲しいが今の首相には辞めてもらいたいと思う人は、…

覚え書:「論点 iPhoneのロック解除」、『毎日新聞』2016年04月27日(水)付。

- 論点 iPhoneのロック解除毎日新聞2016年4月27日 東京朝刊店頭に並ぶアイフォーン(iPhone)の「6s」や「6s Plus」=東京都千代田区で2015年9月25日午前8時半、喜屋武真之介撮影 世界的に人気のスマートフォン「iPhone(…

覚え書:「内子座―地域が支える町の劇場の100年 [編著]『内子座』編集委員会 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。

- 内子座―地域が支える町の劇場の100年 [編著]『内子座』編集委員会 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学) [掲載]2016年05月08日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 社会 表紙画像 著者:『内子座』編集委員会、『内子座』編集委員会 出版社:学芸出…

覚え書:「村に火をつけ、白痴になれ―伊藤野枝伝 [著]栗原康 [評者]斎藤美奈子(文芸評論家)」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。

- 村に火をつけ、白痴になれ―伊藤野枝伝 [著]栗原康 [評者]斎藤美奈子(文芸評論家) [掲載]2016年05月08日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■体当たりで描く「汚名上等」 漫画か劇画みたいな評伝である。なんたって、表題が『村に火をつけ、白痴にな…

覚え書:「グローバライズ [著]木下古栗 [評者]大竹昭子(作家)」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。

- グローバライズ [著]木下古栗 [評者]大竹昭子(作家) [掲載]2016年05月08日 [ジャンル]文芸 この十二本の短編を読むことは、映画を十二本撮るのに似ている。 行為や情景のみが描写され、その意味は明かされない。かと言って、何も起きないわけではなく、…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 広がるか 外国人家事労働=中央大教授・山田昌弘」、『毎日新聞』2016年04月27日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 広がるか 外国人家事労働=中央大教授・山田昌弘毎日新聞2016年4月27日 東京朝刊 賛否両論がある中、国家戦略特区を利用した、外国人家事労働者(家事支援人材)の試行的事業が一部自治体で始まった。 ただ、中身は、欧米やア…

覚え書:「文芸時評:女性作家の想像力 全てを慈しみ包み込む 片山杜秀」、『朝日新聞』2016年04月27日(水)付。

- 文芸時評:女性作家の想像力 全てを慈しみ包み込む 片山杜秀 2016年4月27日 女性作家たちの想像力に脱帽だ。 まず元気を貰(もら)おう。谷崎由依の「天蓋(てんがい)歩行」に。主人公の「私」は初めは身長が20センチほど。ところが「強烈なひかり」を…

覚え書:「シニア左翼とは何か [著]小林哲夫 [評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。

- シニア左翼とは何か [著]小林哲夫 [評者]原武史(放送大学教授・政治思想史) [掲載]2016年05月08日 [ジャンル]社会 昨年夏から秋にかけて、国会前には連日のように安保関連法案に反対する人々が集まった。そこで注目されたのはSEALDs(シールズ)と…

覚え書:「偶有性操縦法―何が新国立競技場問題を迷走させたのか [著]磯崎新 [評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。

- 偶有性操縦法―何が新国立競技場問題を迷走させたのか [著]磯崎新 [評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授) [掲載]2016年05月08日 [ジャンル]社会 ■筋の通らぬ国に怒りと提言 ザハ・ハディドの急死を受けて、磯崎新は「〈建築〉が暗殺された。……悲報…

覚え書:「書評:3・11 震災は日本を変えたのか リチャード・J・サミュエルズ 著」、『東京新聞』2016年05月08日(日)付。

- 3・11 震災は日本を変えたのか リチャード・J・サミュエルズ 著 2016年5月8日 ◆安保、地方自治など詳細に [評者]山岡淳一郎=ノンフィクション作家・東京富士大客員教授 写真 熊本の地震被災地に米軍の新型輸送機オスプレイが救援物資を載せて舞い降…

日記:「論壇時評:公明党めぐる論議 理念と政策に溝、本質は=中島岳志」、『北海道新聞』2016年06月01日(水)付夕刊。

- 公明党めぐる論議 理念と政策に溝、本質は 06/01 参議院選挙が近づく中、「公明党」論が活発化している。理由ははっきりしている。自民党と連立を組み、安倍晋三内閣を支える中、本来の理念と政治行動の間にギャップが生じているように見えるからである。 …

覚え書:「ハンセン病 特別法廷、調査報告書 「暗黒裁判」ようやく謝罪」、『毎日新聞』2016年4月26日(火)付。

- ハンセン病 特別法廷、調査報告書 「暗黒裁判」ようやく謝罪毎日新聞2016年4月26日 東京朝刊(写真キャプション)熊本県の菊池恵楓園で開かれたハンセン病患者の特別法廷。1951年3月の撮影とされる=菊池恵楓園自治会50年史より療養所から逃走した…

覚え書:「書評:奇異譚とユートピア 長山靖生 著」、『東京新聞』2016年05月08日(日)付。

- 奇異譚とユートピア 長山靖生 著 2016年5月8日 ◆未来を思い描く心の起源 [評者]巽孝之=慶應義塾大教授 日本SFと聞けば、ふつう一九五九年暮れに早川書房が創刊した月刊専門誌『SFマガジン』を根城に成長を遂げた星新一、小松左京、筒井康隆、眉村卓…

覚え書:「書評:戦後の地層 東京新聞取材班 編」、『東京新聞』2016年05月08日(日)付。

- 戦後の地層 東京新聞取材班 編 2016年5月8日 ◆9条の空洞化を検証 [評者]吉田司=ノンフィクション作家 安保法制の成立で<自衛隊の戦争>が間もなく始まる、かつての軍国主義へ回帰するのでは…との不安がよぎる。なぜかくもやすやすと、日本は再び「戦…

覚え書:「書評:希望のヴァイオリン ジェイムズ・A・グライムズ 著」、『東京新聞』2016年05月08日(日)付。

- 希望のヴァイオリン ジェイムズ・A・グライムズ 著 2016年5月8日 ◆暗い時代の記憶刻む [評者]川成洋=法政大名誉教授 ヴァイオリンの起源説の一つに、一四九二年にスペインから国外追放されたユダヤ人が作り出したという逸話がある。以降寄る辺なきユダ…

覚え書:「憲法を考える:自民改憲草案・個人と人:中 『利己主義』の抑え役、本来は」、『朝日新聞』2016年04月27日(水)付。

- 憲法を考える:自民改憲草案・個人と人:中 「利己主義」の抑え役、本来は 2016年04月27日 たかが1文字、されど1文字。自民党改正草案13条は、現行憲法の「個人」から「個」が削られ、「全て国民は、人として尊重される」となっている。 憲法には「権…

覚え書:「詩の橋を渡って 心の姿、言葉の鏡で=和合亮一(詩人)」、『毎日新聞』2016年4月26日(火)付夕刊。

- 詩の橋を渡って 心の姿、言葉の鏡で=和合亮一(詩人)毎日新聞2016年4月26日 東京夕刊 4月 故郷でみんなでうんめもの食ってとんでもね苦しさを笑顔で語り合う最高の幸せ 春という季節を迎えての熊本の震災の映像に心を痛める。発生からまだ間もないのに…

覚え書:「著者に会いたい 我が詩的自伝―素手で焔をつかみとれ! 吉増剛造さん [文]大上朝美」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。

- 著者に会いたい 我が詩的自伝―素手で焔をつかみとれ! 吉増剛造さん [文]大上朝美 [掲載]2016年05月08日 (写真キャプション)吉増剛造さん(77)=山本和生撮影 ■詩の源、自分でもびっくり 前衛的な詩活動で日本芸術院会員、文化功労者。そんな肩書とパ…

覚え書:「手話を生きる―少数言語が多数派日本語と出会うところで [著]斉藤道雄 [評者]星野智幸(小説家)」、『朝日新聞』2016年05月01日(日)付。

- 手話を生きる―少数言語が多数派日本語と出会うところで [著]斉藤道雄 [評者]星野智幸(小説家) [掲載]2016年05月01日 [ジャンル]政治 社会 ノンフィクション・評伝 ■ろう者の表現を取り戻すために 「ろう者とは、日本手話という、日本語とは異なる言語を…

覚え書:「ピカソ―二十世紀美術断想 [著]粟津則雄 [評者]横尾忠則(美術家)」、『朝日新聞』2016年05月01日(日)付。

- ピカソ―二十世紀美術断想 [著]粟津則雄 [評者]横尾忠則(美術家) [掲載]2016年05月01日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■遺跡発掘のように画家を照射 著者は昭和21(1946)年、18歳のとき初めてピカソの複製画に出会う。「事件」だった。…