2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「今週の本棚・情報:横浜で太宰治特別展」、『毎日新聞』2014年04月27日(日)付。

- 今週の本棚・情報:横浜で太宰治特別展 毎日新聞 2014年04月27日 東京朝刊 特別展「生誕105年 太宰治展−−語りかける言葉」が横浜市中区山手町の県立神奈川近代文学館で開かれている。太宰の旧制中学・高校時代のノートや遺品のマントなど貴重な資料を展…

覚え書:「今週の本棚:富山太佳夫・評 『シェイクスピアの自由』=S・グリーンブラット著」、『毎日新聞』2014年04月27日(日)付。

- 今週の本棚:富山太佳夫・評 『シェイクスピアの自由』=S・グリーンブラット著 毎日新聞 2014年04月27日 東京朝刊 (みすず書房・4752円) ◇現代思想を駆使、縦横無尽な批評力 シェイクスピア? 今更?、と言いたくなるかもしれない。翻訳は何種類も…

覚え書:「今週の本棚:若島正・評 『鄙の宿』=W・G・ゼーバルト著」、『毎日新聞』2014年04月27日(日)付。

- 今週の本棚:若島正・評 『鄙の宿』=W・G・ゼーバルト著 毎日新聞 2014年04月27日 東京朝刊 (白水社・3024円) ◇個人的体験に根ざした壮大な幻視 <ゼーバルト・コレクション>全七冊の最終巻として刊行された本書『鄙(ひな)の宿』は、ゼーバルト…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『軍隊を誘致せよ 陸海軍と都市形成』=松下孝昭・著」、『毎日新聞』2014年04月27日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『軍隊を誘致せよ 陸海軍と都市形成』=松下孝昭・著 毎日新聞 2014年04月27日 東京朝刊 (吉川弘文館・1944円) 大日本帝国の時代、国民にとって軍隊は現代よりずっと身近な存在だった。大きな戦争がたくさんあり、徴兵令もあった。…

覚え書:言説としての差別放置識人

差別放置知識人 ヘイト・スピーチ規制の必要性が指摘される中、憲法学の多数説は「表現の自由だからヘイト・スピーチを処罰できない」としています。 たとえば、長谷部恭男(東京大学教授)の『憲法・第五版』(新世社、2011年)は、表現の自由の優越的…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『JR上野駅公園口』 著者・柳美里さん」、『毎日新聞』2014年04月27日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『JR上野駅公園口』 著者・柳美里さん 毎日新聞 2014年04月27日 東京朝刊 (河出書房新社・1512円) ◇千差万別の「痛み」救えるか−−柳美里(ゆう・みり)さん 「私の場合、物語は必ず『痛み』の中から立ち上がるんです」。200…

覚え書:「今週の本棚:池澤夏樹・評 『セラピスト』=最相葉月・著」、『毎日新聞』2014年04月27日(日)付。

- 今週の本棚:池澤夏樹・評 『セラピスト』=最相葉月・著 毎日新聞 2014年04月27日 東京朝刊 (新潮社・1944円) ◇孤立に寄り添い、心の動きを客観視 心の動き、心のふるまいは外部から説明できるものだろうか? 我々は日々自分でことを決めて生きてい…

覚え書:「今週の本棚:江國香織・評 『新しいおとな』=石井桃子・著」、『毎日新聞』2014年04月27日(日)付。

- 今週の本棚:江國香織・評 『新しいおとな』=石井桃子・著 毎日新聞 2014年04月27日 東京朝刊 (河出書房新社・1728円) ◇すべての大人の課題図書にしたい すっきりしたブルーの表紙カバー、「新しいおとな」という小気味のいいタイトル、なんて颯爽(…

覚え書:「今週の本棚:荒川洋治・評 『中高生のための「かたづけ」の本』=杉田明子・佐藤剛史著」、『毎日新聞』2014年04月27日(日)付。

- 今週の本棚:荒川洋治・評 『中高生のための「かたづけ」の本』=杉田明子・佐藤剛史著 毎日新聞 2014年04月27日 東京朝刊 (岩波ジュニア新書・907円) ◇意識変え、未来をつくる手順と心得 「今、あなたの部屋はかたづいていますか?」 ハイ、と胸を張…

書評:小川原正道『日本の戦争と宗教 1899−1945』講談社、2014年。

小川原正道『日本の戦争と宗教 1899−1945』講談社、読了。本書は戦前日本の宗教政策を踏まえた上で、戦争と宗教の関わりについて俯瞰する一冊。キリスト教が公認された1899年から太平洋戦争の終結まで、宗教横断的に、宗教と政治の関わりを明らかにする。仏…

覚え書:「どう動く:集団的自衛権・識者に聞く マイケル・スウェイン、米カーネギー国際平和財団上級研究員」、『毎日新聞』2014年04月24日(木)付。

- どう動く:集団的自衛権・識者に聞く マイケル・スウェイン、米カーネギー国際平和財団上級研究員 毎日新聞 2014年04月24日 東京朝刊(写真キャプション)米首都ワシントンでインタビューに答えるカーネギー国際平和財団のマイケル・スウェイン上席研究員=…

覚え書:「田原詩集 [著]田原」、『朝日新聞』2014年04月20日(日)付。

- 田原詩集 [著]田原 [掲載]2014年04月20日 [ジャンル]文芸 愛称はでんげんさん。中国河南省生まれの詩人田原(ティエンユアン)は、谷川俊太郎の詩を通して日本語に目ざめ、日本語で詩作をつづける。十数年にわたる詩業が205冊目の現代詩文庫にまとま…

覚え書:「図説 人体イメージの変遷 西洋と日本 古代ギリシャから現代まで [著]坂井建雄 [評者]佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論)」、『朝日新聞』2014年04月20日(日)付。

- 図説 人体イメージの変遷 西洋と日本 古代ギリシャから現代まで [著]坂井建雄 [評者]佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論) [掲載]2014年04月20日 [ジャンル]科学・生物 ノンフィクション・評伝 ■自らの内側をどう描いてきたか 人はみずからの〈内側〉を…

覚え書:「わが恋せし女優たち [著]逢坂剛・川本三郎」、『朝日新聞』2014年04月20日(日)付。

- わが恋せし女優たち [著]逢坂剛・川本三郎 [評者]エンタメ [掲載]2014年04月20日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 サスペンス映画や西部劇に関する共著もある2人が、ごひいきの映画女優について語り合う。総勢276人。逢坂氏所蔵のブロマイドや…

書評:宮崎幸江編『日本に住む多文化の子どもと教育 ことばと文化のはざまで生きる』上智大学出版、2013年。

宮崎幸江編『日本に住む多文化の子どもと教育 ことばと文化のはざまで生きる』上智大学出版、読了。本書は、日本で育つ多文化の子どもたちの持つ「ことばの力」と「多文化アイデンティティ」の形成をどう支えていくのか、読者と共に考える論集。海外に行かな…

覚え書:「みんなの広場 非人間的すぎる国民総特攻」、『毎日新聞』2014年04月24日(木)付。

- みんなの広場 非人間的すぎる国民総特攻 無職・87(島根県太田市) 本紙4月12日の「保阪正康の昭和史のかたち」を読み、当時海軍航空隊第3期飛行予備生徒の基礎教程を終え、海軍陸戦隊茅ケ崎派遣隊に転属していた私はその目的を知り暗然とした。 そ…

覚え書:「書庫を建てる 1万冊の本を収める狭小住宅プロジェクト [著]松原隆一郎・堀部安嗣 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター)」、『朝日新聞』2014年04月20日(日)付。

- 書庫を建てる 1万冊の本を収める狭小住宅プロジェクト [著]松原隆一郎・堀部安嗣 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2014年04月20日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝 ■守り継ぐ、先祖が生きた証しも 狭い空…

覚え書:「最後の恋人 [著]残雪 [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)」、『朝日新聞』2014年04月20日(日)付。

- 最後の恋人 [著]残雪 [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授) [掲載]2014年04月20日 [ジャンル]文芸 ■夢や幻が交錯する言葉の奔流 残雪と書いてツァン・シュエと読む。彼女は現代中国文学を代表する作家であり、日本にも熱烈なファンがいる。私もその一…

覚え書:「歳月 [著]鄭智我 [評者]いとうせいこう(作家・クリエーター)」、『朝日新聞』2014年04月20日(日)付。

- 歳月 [著]鄭智我 [評者]いとうせいこう(作家・クリエーター) [掲載]2014年04月20日 [ジャンル]文芸 社会 ■老いに焦点、人間の必然描く 重力の強い文体と描写、人間の愚かさ純粋さへの透徹したまなざし、あるいは哀れみや共感によって、読む者を足元の土…

書評:伊藤真『現代語訳 日本国憲法』ちくま新書、2014年。

伊藤真『現代語訳 日本国憲法』ちくま新書、読了。本書は長らく法曹教育に携わってきた著者による日本国憲法と大日本帝国憲法の現代語訳。近現代日本の性格を規定した二つの憲法を読み返すことで、この国の過去、現在、未来が浮かび上がる。条文ごとに解説付…

覚え書:「オバマ米大統領:きょう来日 中韓と積極的対話を−−ハーバード大名誉教授、エズラ・ボーゲル氏」、『毎日新聞』2014年04月23日(水)付。

- オバマ米大統領:きょう来日 中韓と積極的対話を−−ハーバード大名誉教授、エズラ・ボーゲル氏 毎日新聞 2014年04月23日 東京朝刊(写真キャプション)エズラ・ボーゲル氏=西田進一郎撮影 オバマ米大統領が23日から日本を訪問する。約3年半ぶりの訪日は…

覚え書:「サリン事件 科学者の目でテロの真相に迫る [著]Anthony T.Tu [評者]三浦しをん(作家)」、『朝日新聞』2014年04月20日(日)付。

- サリン事件 科学者の目でテロの真相に迫る [著]Anthony T.Tu [評者]三浦しをん(作家) [掲載]2014年04月20日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■真に誠実な科学的態度とは 著者は、アメリカでヘビ毒を研究する毒物学者だ。日本の科学雑…

覚え書:「へるん先生の汽車旅行 小泉八雲、旅に暮らす [著]芦原伸 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2014年04月20日(日)付。

- へるん先生の汽車旅行 小泉八雲、旅に暮らす [著]芦原伸 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2014年04月20日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■百年余前の風景を「歩く評伝」 パトリック・ラフカディオ・ハーン(日本での英語教師契約書にヘ…

覚え書:「犬が私たちをパートナーに選んだわけ [著]ジョン・ホーマンズ [評者]角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家)」、『朝日新聞』2014年04月20日(日)付。

- 犬が私たちをパートナーに選んだわけ [著]ジョン・ホーマンズ [評者]角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家) [掲載]2014年04月20日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■自然からの使者、関係が一変 この冬、一匹の若い犬を連れて一緒に橇(そり)…

書評:宮島喬『多文化であることとは 新しい市民社会の条件』岩波書店、2014年。

宮島喬『多文化であることとは 新しい市民社会の条件』岩波書店、読了。グローバル化と人口減少社会の到来は、異なる人々との共存を必然する。違いを認め対等な関係を構築し、相手の立場で考えることが必要になる。本書は欧州の移民問題を研究する社会学者の…

覚え書:「どう動く:集団的自衛権・識者に聞く シーラ・スミス、米外交問題評議会上級研究員」、『毎日新聞』2014年04月22日(火)付。

- どう動く:集団的自衛権・識者に聞く シーラ・スミス、米外交問題評議会上級研究員 毎日新聞 2014年04月22日 東京朝刊(写真キャプション)インタビューに答える有「外交問題評議会」のシーラ・スミス上級研究員=ワシントンで、西田進一郎撮影 ◇国内外へ説…

覚え書:「市川房枝と「大東亜戦争」 フェミニストは戦争をどう生きたか [著]進藤久美子 [評者]原武史(明治学院大学教授・政治思想史)」、『朝日新聞』2014年04月20日(日)付。

- 市川房枝と「大東亜戦争」 フェミニストは戦争をどう生きたか [著]進藤久美子 [評者]原武史(明治学院大学教授・政治思想史) [掲載]2014年04月20日 [ジャンル]歴史 社会 ■過去をあとづけ、「可能性」に注目 1962年生まれの私にとって、市川房枝といえ…

覚え書:「書評:鐘の渡り 古井 由吉 著」、『東京新聞』2014年04月20日(日)付。

- 鐘の渡り 古井 由吉 著 2014年4月20日◆日常の切れ目に覗く永劫 [評者]佐藤美奈子=フリー編集者 古井由吉は、小説が可能にする表現の領域を深めつつ、私たちの「いま」を照らし続けている作家である。 古井作品の言葉が確かにしているのは、日常のなかに…

覚え書:「書評:へるん先生の汽車旅行 小泉八雲、旅に暮らす 芦原 伸 著」、『東京新聞』2014年04月20日(日)付。

- へるん先生の汽車旅行 小泉八雲、旅に暮らす 芦原 伸 著 2014年4月20日◆無鉄砲な素顔を発見 [評者]原口隆行=文筆家 本書は、「へるん先生」と呼ばれたラフカディオ・ハーン、後の小泉八雲の軌跡を追って、<鉄道の時代>に列車を乗り継ぎながらのひとり…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 守るべき『岩盤』あり=宮武剛」、『毎日新聞』2014年04月23日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 守るべき「岩盤」あり 規制緩和と皆保険体制 宮武剛 目白大大学院客員教授 「国民皆保険」は1961年度から始まり半世紀を迎えた。 日本人の大半は物心ついた頃から保険証を持つが、もし健康保険制度がなければどうなるのか…