2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「憲法を考える 非常時と権力 片山杜秀さん、石田勇治さん」、『朝日新聞』2016年10月05日(水)付。

- 憲法を考える 非常時と権力 片山杜秀さん、石田勇治さん 2016年10月5日 「改憲勢力」が衆参とも3分の2を占めた状態で、臨時国会が開会している。テロや東アジア情勢の脅威がとかく強調されるなか、国の非常時には、政治権力に国民の権利を制限する力を特…

覚え書:「沈黙法廷 佐々木譲 著」、『東京新聞』2017年01月15日(日)付。

- 沈黙法廷 佐々木譲 著 2017年1月15日 ◆運命に抗う被告らの闘い [評者]杉江松恋=文芸評論家 佐々木譲『沈黙法廷』は、人が同じ人を裁くということの重みと、そこから生まれる軋(きし)みとを十二分に書き尽くした力作である。 東京都北区の赤羽署に事件…

覚え書:「桜奉行 幕末奈良を再生した男・川路聖謨  出久根達郎 著」、『東京新聞』2017年01月15日(日)付。

- 桜奉行 幕末奈良を再生した男・川路聖謨 出久根達郎 著 2017年1月15日 ◆古都での驚きの日々 [評者]高橋千劔破(ちはや)=作家・評論家 川路聖謨(かわじとしあきら)は、幕末期に活躍した能吏として知られる。佐渡奉行、小普請奉行、奈良奉行、大坂町奉…

覚え書:「女たちが、なにか、おかしい おせっかい宣言 三砂ちづる 著」、『東京新聞』2017年01月15日(日)付。

- 女たちが、なにか、おかしい おせっかい宣言 三砂ちづる 著 2017年1月15日 ◆思い込み解きほぐす [評者]橋本克彦=ノンフィクション作家 どこから読んでも挑発ぎみで面白いエッセイだ。冒頭いきなり帝王切開で出産したお母さんが「麻酔をかけられての帝王…

日記:敢えて自由であれ、そしてほかのあらゆる人々の自由を尊重し、これを守れ。

- カントの倫理学は、人間の良心こそ人間にとっての唯一の権威であるという命題に限定されるわけではありません。彼は、われわれの良心がわれわれに対してなにを要求できるか、ということも確立しようとしました。彼は、道徳律をいろいろと異なったかたちで…

覚え書:「分断、格差、乗り越え未来へ 朝日地球会議2016」、『朝日新聞』2016年10月04日(火)付。

- 分断、格差、乗り越え未来へ 朝日地球会議2016 2016年10月4日 東京都内で開催中の「朝日地球会議2016」(朝日新聞社主催)は3日、2日目のセッションを行った。急速に進むグローバル化が世界に突きつける課題、環境問題とビジネスの関係や、欧州…

覚え書:「子どもの本棚 「少年Nの長い長い旅01」 [文]兼森理恵(丸善丸の内本店児童書担当)」、『朝日新聞』2016年10月22日(土)付。

- 子どもの本棚 「少年Nの長い長い旅01」 [文]兼森理恵(丸善丸の内本店児童書担当) [掲載]2016年10月22日 野依(のえ)が通う小学校では、猫を13匹殺しその首をビルの屋上から投げた後に自分も飛び降りれば異世界に行くことができる、という都市伝説…

覚え書:「子どもの本棚 ステキな本、私たちが紹介します 新選者に4人」、『朝日新聞』2016年09月24日(土)付。

- 子どもの本棚 ステキな本、私たちが紹介します 新選者に4人 [掲載]2016年09月24日 「子どもの本棚」の新しい選者4人。左上からさくまゆみこ、広松由希子、越高一夫(左下)、兼森理恵のみなさん 「子どもの本棚」(月1回掲載)の新しい選者4人をご紹介…

覚え書:「子どもの本棚 生命の重みをわかりやすく [文]さくまゆみこ(翻訳家)」、『朝日新聞』2016年09月24日(土)付。

- 子どもの本棚 生命の重みをわかりやすく [文]さくまゆみこ(翻訳家) [掲載]2016年09月24日 ■「アイヌのむかしばなし ひまなこなべ」 心根のいいアイヌに仕留められたクマの神様は、その魂を天の国へ送る宴で目にした若者の素晴らしい踊りが忘れられません…

覚え書:「鳥獣戯画の順序、やはり違った 大規模修理、はけ跡で判明」、『朝日新聞』2016年10月04日(火)付。

- 鳥獣戯画の順序、やはり違った 大規模修理、はけ跡で判明 2016年10月4日写真・図版 本来の形とみられる甲巻23枚目(右)と11枚目 京都市の高山寺(こうさんじ)に伝わる国宝の絵巻「鳥獣人物戯画」(平安〜鎌倉時代、甲乙丙丁の4巻)の甲巻で、中盤と…

覚え書:「科学の扉 津波避難に科学の技 渋滞防止へ、最適ルートに誘導」、『朝日新聞』2016年10月2日(日)付。

- 科学の扉 津波避難に科学の技 渋滞防止へ、最適ルートに誘導 2016年10月2日 地震という前触れを伴う津波は、住民が自主的に避難できる可能性が高い災害だ。だが、東日本大震災は1万4千を超す命を飲み込んだ。避難を妨げるのは何か。障壁を取り払う科学の…

覚え書:「子どもの本棚 「ぐやん よやん」 [文]広松由希子(絵本評論家・作家)」、『朝日新聞』2016年09月24日(日)付。

- 子どもの本棚 「ぐやん よやん」 [文]広松由希子(絵本評論家・作家) [掲載]2016年09月24日 ここはどこ? 生まれる前の世界? 銀河の果て? 意味以前のことばと、形をなす前の混沌(こんとん)とした絵がひとつになった抽象的な絵本です。 「ぐやん よや…

覚え書:「子どもの本棚 「ペーパーボーイ」 [文]越高一夫(ちいさいおうち書店長)」、『朝日新聞』2016年09月24日(日)付。

- 子どもの本棚 「ペーパーボーイ」 [文]越高一夫(ちいさいおうち書店長) [掲載]2016年09月24日 小学生のリトル・マンは夏休みの1カ月だけ、友だちに代わって新聞配達をすることになる。野球が得意で将来は大リーガーをめざしているが、人と話をする時、…

覚え書:「子どもの本棚 8月の子どもの本棚」、『朝日新聞』2016年08月27日(日)付。

- 子どもの本棚 8月の子どもの本棚 [掲載]2016年08月27日 ■「ソーニャのめんどり」(くもん出版) ソーニャは、お父さんからひよこを3羽もらったよ。その日からソーニャはひよこたちのお母さん。一生懸命世話をしました。立派なめんどりに育ったある日、1…

日記:何から超越しなければならないかって言えば、結局は「この世のものにすぎない」ことを「絶対化」してはならないというシンプルな話

帰宅したらNHKのファミリーヒストリーで女優の大竹しのぶさんの回が放映されていて見ていた。祖母の幸徳秋水や内村鑑三との親交や、祖父が吉川一水であったことにびっくりした。無教会諸派の研究もきちんとしないとねと襟を正した次第。https://t.co/yQqVywH…

覚え書:「文化の扉 歴史編 異説ありルイ14世 「絶対王政」はイメージ先行?」、『朝日新聞』2016年10月02日(日)付。

- 文化の扉 歴史編 異説ありルイ14世 「絶対王政」はイメージ先行? 2016年10月2日 異説ありルイ14世<グラフィック・高山裕也> 70年以上にわたってフランスの王位にあって、いわゆる「絶対王政」の絶頂期を体現し、ベルサイユ宮などを残した太陽王・…

覚え書:「子どもの本棚 夏休み、心躍る1冊 子どもの本棚」、『朝日新聞』2016年07月23日(日)付。

- 子どもの本棚 夏休み、心躍る1冊 子どもの本棚 [掲載]2016年07月23日 さあ、夏休み! 長い休みの間に手にとってもらいたい本を紹介します。「子どもの本棚」の選者、米村和美さん(小学校司書)、汐崎(しおざき)順子さん(大学講師)、佐川祐子さん(教…

覚え書:「子どもの本棚 6月の子どもの本棚」、『朝日新聞』2016年06月25日(日)付。

- 子どもの本棚 6月の子どもの本棚 [掲載]2016年06月25日 ■「トルーシー・トルトルとトラ」(BL出版) 小さな女の子、トルーシーのパパは、大泥棒なんです。ある日2人は動物園へ。「もし泥棒したら、飼育係さんに頼んでトラにお仕置きしてもらうからね」…

覚え書:「子どもの本棚 5月の子どもの本棚」、『朝日新聞』2016年05月28日(日)付。

- 子どもの本棚 5月の子どもの本棚 [掲載]2016年05月28日 ■「このあと どうしちゃおう」(ブロンズ新社) 死んだおじいちゃんのノートを見つけたよ。そこには死んだ後どうしたいか描いてありました。例えば「天国にいく時の格好」「みんなを見守っていく方…

覚え書:「『生活保護の人』と『隠れた貧困層』の深い溝」、『朝日新聞』2016年10月02日(日)付。

- 「生活保護の人」と「隠れた貧困層」の深い溝 牧内昇平2016年10月2日 街頭でチラシを配る、生活保護基準引き下げ訴訟の原告や支援者たち。保護を受けていない一般の人々の理解を得られるかが大きな課題だ=7月、さいたま市 保護を受けていない貧困層との…

覚え書:「こち亀がつなぐ、過去―現在―未来 ベーゴマからドローンまで、時代伝えた40年」、『朝日新聞』2016年09月30日(金)付。

- こち亀がつなぐ、過去―現在―未来 ベーゴマからドローンまで、時代伝えた40年 2016年9月30日 こち亀で描かれた主な出来事や流行 今月17日に連載を終えた漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(こち亀)は、型破りな警官・両津勘吉が東京の下町を舞台に…

覚え書:「不寛容、あらがう一歩 広島国際アニメーションフェスティバル 最高賞は韓国の若手監督」、『朝日新聞』2016年09月01日(木)付。

- 不寛容、あらがう一歩 広島国際アニメーションフェスティバル 最高賞は韓国の若手監督 2016年9月1日 短編を中心に世界各国の約600本が集うアニメの祭典「第16回広島国際アニメーションフェスティバル」(広島市など主催、朝日新聞社など後援)が、8…

覚え書:「アメリカーナ [著]チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ [評者]円城塔  (作家)」、『朝日新聞』2017年01月08日(日)付。

- アメリカーナ [著]チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ [評者]円城塔 (作家) [掲載]2017年01月08日 [ジャンル]文芸 ■移住が身近な時代の差別と日常 主人公のイフェメルはナイジェリア生まれ。西アフリカに位置するナイジェリアは、経済的な破綻(はたん…

覚え書:「壁の男 [著]貫井徳郎 [評者]末國善己(文芸評論家)」、『朝日新聞』2017年01月08日(日)付。

- 壁の男 [著]貫井徳郎 [評者]末國善己(文芸評論家) [掲載]2017年01月08日 [ジャンル]文芸 ■問いを投げかける“最後の一撃” 貫井徳郎の新作は、陰惨な殺人事件を追うライターが、関係者の意外な過去にたどり着く『愚行録』『微笑(ほほえ)む人』を思わせる…

日記:呪術的ないし部族的ないし集団主義的な社会のことを閉ざされた社会とも呼び、また諸個人が個人的決定に直面する社会を開かれた社会とも呼ぶことにしよう

- 以下では、呪術的ないし部族的ないし集団主義的な社会のことを閉ざされた社会とも呼び、また諸個人が個人的決定に直面する社会を開かれた社会とも呼ぶことにしよう。 閉ざされた社会は、その最善の形態ではまさしく一つの有機体になぞられよう。いわゆる有…

覚え書:「けいざい+ 隠れた貧困層:3 生活保護受給者、強まるチェック」、『朝日新聞』2016年09月30日(金)付。

- けいざい+ 隠れた貧困層:3 生活保護受給者、強まるチェック 2016年9月30日 三重県四日市市の男性。夏に警備の仕事を見つけ、保護脱却に向けた準備が進む。携帯は仕事の連絡に欠かせない=7月、四日市市内 福祉の恩恵が届きにくい「隠れた貧困層」が増…

覚え書:「ジュリエット [著]アリス・マンロー [評者]蜂飼耳(詩人・作家)」、『朝日新聞』2017年01月08日(日)付。

- ジュリエット [著]アリス・マンロー [評者]蜂飼耳(詩人・作家) [掲載]2017年01月08日 [ジャンル]文芸 ■人生の分岐点、自然な手つきで だれの人生にも、いくつもの岐路がある。意識できる分岐点もあれば、気づかないうちにそれが訪れる場合もある。アリス…

覚え書:「狂気の巡礼 [著]ステファン・グラビンスキ [著]永井純一 [評者]宮沢章夫(劇作家・演出家)」、『朝日新聞』2017年01月08日(日)付。

- 狂気の巡礼 [著]ステファン・グラビンスキ [評者]宮沢章夫(劇作家・演出家) [掲載]2017年01月08日 [ジャンル]文芸 ■陰鬱な気配が心地よい恐怖小説 小説がもたらす魅力、あるいは小説的な怖さの大きな要素の一つに、「描写」があるだろう。グラビンスキも…

覚え書:「ロックフェスの社会学―個人化社会における祝祭をめぐって [著]永井純一 [評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)」、『朝日新聞』2017年01月08日(日)付。

- ロックフェスの社会学―個人化社会における祝祭をめぐって [著]永井純一 [評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト) [掲載]2017年01月08日 [ジャンル]社会 ■自己責任世代の不安に効く祭り 「フェス」と呼ばれる音楽イベントが人気だ。日本でも1997年に始…

覚え書:「耕論 若者の与党びいき 平野浩さん、安永彩華さん、山田昌弘さん」、『朝日新聞』2016年09月30日(金)付。

- 耕論 若者の与党びいき 平野浩さん、安永彩華さん、山田昌弘さん 2016年9月30日 若者の与党支持が強まっている<グラフィック・上村伸也> 1960年代や70年代、若者といえば、現状に飽きたらず、野党を応援するイメージが強かった。ところが最近は、…