2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「ブルーシート [著]飴屋法水 [評者]いとうせいこう(作家・クリエーター)」、『朝日新聞』2014年05月25日(日)付。

- ブルーシート [著]飴屋法水 [評者]いとうせいこう(作家・クリエーター) [掲載]2014年05月25日 [ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝 ■その場、その時 代替不能な核心 80年代の短い期間、東京グランギニョルという劇団を率いた飴屋法水は、解散後に現代…

覚え書:「評伝 バルテュス [著]クロード・ロワ [評者]横尾忠則(美術家)」、『朝日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 評伝 バルテュス [著]クロード・ロワ [評者]横尾忠則(美術家) [掲載]2014年05月25日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■秘められた鏡の向こうに… 画家はその作品において自ら伝記作家になり得る場合がある。バルテュスも作品を通して人生を記録し続け…

覚え書:「世界の見方の転換 [著]山本義隆 [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 世界の見方の転換 [著]山本義隆 [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学) [掲載]2014年05月25日 [ジャンル]科学・生物 ■近代科学が開いた「無限成長」への道 経済学を専門とする評者が、なぜ近代科学の道を開いたコペルニクスやケプラーらを扱った本書を取り…

覚え書:「吉野作造とキリスト教 企画展始まりオープニング講演会」、『大崎タイムス』2014年05月28日(水)付。

- 吉野作造とキリスト教 企画展始まりオープニング講演会大崎市古川吉野作造記念館 8月3日まで企画展民本主義の根底にあった教え 「全ての人は神の子」大切に 講師の氏家氏が「関わり」語る 大崎市古川の吉野作造記念館の20周年記念企画展「吉野作造とキ…

覚え書:「【書く人】現代との格闘見つめ 『宮崎駿論 神々と子どもたちの物語』 批評家・介護労働者 杉田 俊介さん(39)」、『東京新聞』2014年05月25日(日)付。

- 【書く人】現代との格闘見つめ 『宮崎駿論 神々と子どもたちの物語』 批評家・介護労働者 杉田 俊介さん(39) 2014年5月25日 子どものころからスタジオジブリの宮崎駿監督アニメを「血とし、肉としてきた」という「純粋ジブリ世代」の著者が、宮崎アニ…

覚え書:「川の光2 タミーを救え! 松浦 寿輝 著」、『東京新聞』2014年05月25日(日)付。

- 川の光2 タミーを救え! 松浦 寿輝 著 2014年5月25日 ◆東京を横断、成長の旅 [評者]井口時男=文芸評論家 移住するクマネズミ一家の冒険を描いて著者の意外な新生面を開いた傑作『川の光』の続篇。とはいえ前作を読んでいなくても堪能できる。 前作でも…

覚え書:「白夜の忌 三浦哲郎と私 竹岡 準之助 著」、『東京新聞』2014年05月25日(日)付。

- 白夜の忌 三浦哲郎と私 竹岡 準之助 著 2014年5月25日 ◆友が垣間見た文学観 [評者]出久根達郎=作家 三浦哲郎氏は平成二十二年に亡くなられた。命日を白夜忌と名づけたのは著者で、おおやけの忌日名ではない。三浦の代表作『白夜を旅する人々』から取っ…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 年金“多段階保険料”に」、『毎日新聞』2014年05月28日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 年金“多段階保険料”に 支払い能力に対応 滞納防止 宮武剛 目白大大学院客員教授 もう20年余り「年金をもらうな」キャンペーンを一人で続けている。正確には「年金を『もらう』と言うのはやめよう」運動である。保険料を納め…

覚え書:「書評:博物誌 世界を写すイメージの歴史 S・ピーター・ダンス 著」、『東京新聞』2014年5月25日(日)付。

- 【書評】博物誌 世界を写すイメージの歴史 S・ピーター・ダンス 著 2014年5月25日 ◆人は命をどう見てきたか [評者]高山宏=大妻女子大教授 十九世紀に生物学という言葉ができ、やっと二十世紀になってダーウィンのような研究者がサイエンティストと呼ば…

覚え書:「今週の本棚・この3冊:ガルシア=マルケス=小野正嗣・選」、『毎日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 今週の本棚・この3冊:ガルシア=マルケス=小野正嗣・選 毎日新聞 2014年05月25日 東京朝刊 <1>族長の秋(ガルシア=マルケス著、鼓直訳/集英社文庫/864円) <2>コレラの時代の愛(ガルシア=マルケス著、木村榮一訳/新潮社/3240円) <…

覚え書:「今週の本棚:養老孟司・評 『寄生虫なき病』=モイセズ・ベラスケス=マノフ著」、『毎日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 今週の本棚:養老孟司・評 『寄生虫なき病』=モイセズ・ベラスケス=マノフ著 毎日新聞 2014年05月25日 東京朝刊 ◇『寄生虫なき病(やまい)』 (文藝春秋・2376円) ◇ヒトの生物多様性、どう回復していくか ちょっと意味がとりにくい表題か。寄生虫が…

書評:徳永恂『現代思想の断層 「神なき時代」の模索』岩波新書、2009年。

徳永恂『現代思想の断層 「神なき時代」の模索』岩波新書、読了。「断層は時に地殻を揺るがして、不動と見えた既成秩序を崩壊させ、新しい地層の断面を露出させる。そして差異のうちに共通性を、共通性の内に差異を見出す」。本書は20世紀思想を貫く断層を…

覚え書:「今週の本棚:大竹文雄・評 『労働時間の経済分析』=山本勲・黒田祥子著」、『毎日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 今週の本棚:大竹文雄・評 『労働時間の経済分析』=山本勲・黒田祥子著 毎日新聞 2014年05月25日 東京朝刊 (日本経済新聞出版社・4968円) ◇正規雇用の労働時間、25年前とほぼ同じ 「日本の1人当たり平均労働時間は1980年代末以降、傾向的に減…

覚え書:「今週の本棚:白石隆・評 『伝説のFRB議長 ボルカー』=W・シルバー著」、『毎日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 今週の本棚:白石隆・評 『伝説のFRB議長 ボルカー』=W・シルバー著 毎日新聞 2014年05月25日 東京朝刊 (ダイヤモンド社・3780円) ◇米国のマクロ経済運営とその政治過程を知る 1979−87年にアメリカの連邦準備制度理事会(FRB)議長を務…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『郡山物語』=菊池信太郎、柳田国男、渡辺久子、鴇田夏子・編」、『毎日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『郡山物語』=菊池信太郎、柳田国男、渡辺久子、鴇田夏子・編 毎日新聞 2014年05月25日 東京朝刊 (福村出版・1620円) 震災と原発事故の被害に直面した福島県郡山市で子どもたちのケアに奮闘した人々の記録。小児科医の小さなつな…

日記:丸山眞男の吉野作造観

- もともと政治学の非力性は今日にはじまった事ではなかった。他の法律学なり経済学なりにおいては、嘗て一定の歴史的段階に適応していた概念構成乃至方法論が今日の激動期に対してそのままで通用しなくなったというところに問題があるのであるが、これに反…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『真実 新聞が警察に跪いた日』=高田昌幸・著」、『毎日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『真実 新聞が警察に跪いた日』=高田昌幸・著 毎日新聞 2014年05月25日 東京朝刊 ◇『真実 新聞が警察に跪(ひざまず)いた日』 (角川文庫・734円) 北海道警の裏金を暴いた調査報道で新聞協会賞を受賞した北海道新聞の元記者が会社…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『天地雷動』 著者・伊東潤さん」、『毎日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『天地雷動』 著者・伊東潤さん 毎日新聞 2014年05月25日 東京朝刊 (角川書店・1728円) ◇多視点で迫った長篠の戦場−−伊東潤(いとう・じゅん)さん 戦国時代のターニングポイント、織田、徳川連合軍に戦国最強といわれた武田軍が…

覚え書:「今週の本棚:中村達也・評 『<働く>は、これから』『しなやかな日本列島のつくりかた』」、『毎日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 今週の本棚:中村達也・評 『<働く>は、これから』『しなやかな日本列島のつくりかた』 毎日新聞 2014年05月25日 東京朝刊 ◆『<働く>は、これから』=猪木武徳・編(岩波書店・2052円) ◆『しなやかな日本列島のつくりかた』=藻谷浩介・著(新潮社…

日記:両極端を避けて生きるということ:吉野作造の中庸

吉野作造記念館にて講演して、特別展示「吉野作造とキリスト教」をざざっと鑑賞しての雑感を忘れないうちに一通り。基本的に吉野のふるさと・古川では作造よりも弟の信次(戦前に商工大臣を務め戦後は運輸大臣)の方が有名というのをどこかで読んだけど、研…

覚え書:「吉野作造:『吉野作造とキリスト教』 大正デモクラシーとの関係探る 未公開写真や日記で紹介 大崎できょうから /宮城」、『毎日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 吉野作造:「吉野作造とキリスト教」 大正デモクラシーとの関係探る 未公開写真や日記で紹介 大崎できょうから /宮城 毎日新聞 2014年05月25日 地方版 大崎市古川の吉野作造記念館で25日から企画展「吉野作造とキリスト教」が始まる。吉野がキリスト教(…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『三好達治 詩語り』=張籠二三枝・著」、『毎日新聞』2014年05月25日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『三好達治 詩語り』=張籠二三枝・著 毎日新聞 2014年05月25日 東京朝刊 ◇『三好達治 詩語(うたがた)り』 (紫陽社・2376円) 三好達治(1900〜64)は戦争末期から戦後にかけての数年、福井県三国町(現・坂井市)に仮寓(…

覚え書:「幻影の明治―名もなき人びとの肖像 [著]渡辺京二」、『朝日新聞』2014年05月18日(日)付。

- 幻影の明治―名もなき人びとの肖像 [著]渡辺京二 [掲載]2014年05月18日 [ジャンル]歴史 実在の人物と虚構の人物が絶妙に絡み合う山田風太郎の「明治もの」はなぜ面白いか。「筋立て上無用の人物がひょっこり顔を出す」などいくつか挙げた上で、著者は風太…

覚え書:「白夜の忌―三浦哲郎と私 [著]竹岡準之助」、『朝日新聞』2014年05月18日(日)付。

- 白夜の忌―三浦哲郎と私 [著]竹岡準之助 [掲載]2014年05月18日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 私(わたくし)小説をきわめた作家三浦哲郎(てつお)が逝って4年。大学で一緒に同人誌「非情」を創刊した著者は、半世紀に及ぶ交流を哀切な文章でつづる…

日記:吉野作造とキリスト教:「人間は神の子にして皆同胞であるとの思想」を生きるということ

- 予は時に自分の生徒の先入主なき直覚的な頭に感ずる思想に、世界的の脈拍が影響して居ることを発見して愕然として密かに自らが一個の型にはまらんとしつゝあるかを驚くことがある。此世界的脈拍の根本義は何であるか、夫れは「人を信ずる」と云ふ点である…

覚え書:「吉野作造:『フリーメーソンリーの話』直筆原稿を入手 先入観ない吉野の視点 大崎の記念館、25日から展示 /宮城」、『毎日新聞』2014年05月23日(金)付。

- 吉野作造:「フリーメーソンリーの話」直筆原稿を入手 先入観ない吉野の視点 大崎の記念館、25日から展示 /宮城 毎日新聞 2014年05月23日 地方版(写真キャプション)吉野作造が著したフリーメーソン擁護の直筆原稿=大崎市古川の吉野記念館で 大正デモ…

覚え書:「ロマ 生きている炎―少数民族の暮らしと言語 [著]ロナルド・リー [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2014年05月18日(日)付。

- ロマ 生きている炎―少数民族の暮らしと言語 [著]ロナルド・リー [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2014年05月18日 [ジャンル]文芸 ■迫害を受け、生身で社会と格闘 「現在、日本などごく少数の国を除いて、ロマは世界中の国々に実在する。われ…

覚え書:「尼のような子 [著]少年アヤ [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター)」、『朝日新聞』2014年05月18日(日)付。

- 尼のような子 [著]少年アヤ [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2014年05月18日 [ジャンル]文芸 ■残酷な客観視に光る美しい隠喩 ブログで人気を博した著者の初単行本。身体は男であるけれど、自我は男でもなく女でもなく、可愛くて綺麗(き…

覚え書:「庭師が語るヴェルサイユ [著]アラン・バラトン [評者]隈研吾(建築家・東京大学教授)」、『朝日新聞』2014年05月18日(日)付。

- 庭師が語るヴェルサイユ [著]アラン・バラトン [評者]隈研吾(建築家・東京大学教授) [掲載]2014年05月18日 [ジャンル]歴史 ■壮大だがやわらかくて人間的 正直いって、大きすぎ、まっすぐすぎて退屈な庭だなあと感じていた。そんな「フランス庭園の最高峰…

拙文:「書評 ハンナ・アーレント 矢野久美子・著」、『聖教新聞』2014年05月24日(土)付。

- 書評 ハンナ・アーレント 矢野久美子著自分で「考える」契機生む 20世紀を最も真摯(しんし)にかつ激しく生き抜いた女性哲学者の代表こそハンナ・アーレントであろう。 ユダヤ人ゆえにドイツから亡命し、人間を「無効化」する全体主義と対決した。『全…