2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「今週の本棚:池澤夏樹・評 『ガリラヤのイェシュー−−日本語訳新約聖書四福音書』=山浦玄嗣・訳」、『毎日新聞』2011年10月30日(日)付。

- 今週の本棚:池澤夏樹・評 『ガリラヤのイェシュー−−日本語訳新約聖書四福音書』=山浦玄嗣・訳『ガリラヤのイェシュー−−日本語訳新約聖書四福音書』 イー・ピックス出版・2520円 電話0192・26・3334 www.epix.co.jp演劇的な訳が生む新しい…

多元的なイメージを合成する思考法の必要

- 多元的なイメージを合成する思考法の必要 われわれの社会における言語が組織の多元化と平行して複数的になるということ、それからイメージ自身が、それがどんなに元来の対象から離れていても、そのイメージなりに社会的に通用して、独自の力になっていくと…

覚え書:「急接近:斎藤友紀雄さん 自殺者13年連続3万人超、なぜ減らない?」、『毎日新聞』2011年10月29日(土)付。

- 急接近:斎藤友紀雄さん 自殺者13年連続3万人超、なぜ減らない?<KEY PERSON INTERVIEW> 民間ボランティアがさまざまな悩みを受け止める「いのちの電話」が10月、設立40年を迎えた。13年連続で自殺者が3万人を超えるこの国…

「心の財は絶対に壊れない」/【Thailand floods】Japan for Thailand

尊敬する文筆家の東晋平さんがツィートでひとつの動画を紹介してくださいました。Twitter. It's what's happening.「日本の学生たちが作った、あの時の真心を忘れないよという東北被災地からタイ洪水被災地への応援クリップがUP。「心の財は絶対に壊れない」…

覚え書:「記者の目:日本初「原子の灯」東海村の挑戦=大久保陽一」、『毎日新聞』2011年10月28日(金)付。

- 記者の目:日本初「原子の灯」東海村の挑戦=大久保陽一 今から54年前、日本で最初に「原子の灯」がともった茨城県東海村が、東京電力福島第1原発事故後、大きく揺れている。99年に「ジェー・シー・オー(JCO)臨界事故」を経験した村上達也村長が…

覚え書:「これが言いたい:被災地の私立大学には大きな可能性がある=石巻専修大学長・坂田隆」、『毎日新聞』2011年10月27日(木)付。

- これが言いたい:被災地の私立大学には大きな可能性がある=石巻専修大学長・坂田隆 ◇学生の窮状救う長期的支援を 東日本大震災の被災地にある一私立大学の長として訴えたい。被災地の私大には、大きな困難と新たな可能性がある。復興のためにも支援が必要…

反原発葬列デモに関しての違和感(1)

☆ 大阪での葬列デモのまとめ 大阪での葬列デモのまとめ - Togetterまとめ者の紹介「平成23年9月1日と10月18日に大阪で行われた、子どもの葬儀を模した「葬列予報」と称する反原発デモ。正直、理解できない。」 すでに論じ尽くされている問題だし、twitterで…

計画から目的を切り離し、目的から計画を切り離すということ。

- くそまじめな人は、計画が目的を決定している以上、計画から目的を切り離し、目的にはそれ自体の価値を認めようと主張します。つまり、価値というものは、人間以前に、人間なしで、世界に存在していると信じているわけで、人間は、それを摘みとりさえすれ…

覚え書:「異論反論 対日感情が好転しません 寄稿 城戸久枝」、『毎日新聞』2011年10月26日(水)付。

- 異論反論 対日感情が好転しません 寄稿 城戸久枝「今」の中国、見極めよう 中国に対して、みなさんはどんなイメージを持っているだろうか? 振り返れば、注目が集まるのはネガティブな話題が多い。偽商品、パクリ疑惑、記憶に新しいのは高速鉄道の事故……。…

覚え書:「文化勲章 三谷太一郎さん」2011年10月25日NHK報道。

- 文化勲章 三谷太一郎さん 2011年10月25日 12時58分。文化勲章を受章する東京大学名誉教授の三谷太一郎さんは、岡山県出身の75歳。東京大学を卒業後、大正時代の原敬内閣や政治学者の吉野作造らの研究を通して、大正デモクラシーの時期に日本で政党政治が…

文明は蒸汽にあらず、電気にあらず、憲法にあらず、科学にあらず、哲学にあらず、文学にあらず、演劇にあらず、美術にあらず、人の心の状態なり

- 文明は蒸汽にあらず、電気にあらず、憲法にあらず、科学にあらず、哲学にあらず、文学にあらず、演劇にあらず、美術にあらず、人の心の状態なり。 −−鈴木俊郎編『内村鑑三所感集』岩波文庫、1973年、259頁。 - twitterをやっているといつも不思議に思うの…

生命や人生の疑問に専従者が満足な答えを示せないことが根本的な問題だ

- trend:オーストリア 「脱カトリック」急増 【ウィーン樋口直樹】キリスト教の守護者を任じたハプスブルク帝国の末裔(まつえい)の国オーストリアで、カトリック教会からの脱退者が激増している。昨年は全教徒の約1・5%に当たる8万7000人余…

覚え書:「社説:国内でも宗教間摩擦 問われる共生の理念」、『中外日報』2011年10月22日(土)付。

- 社説:国内でも宗教間摩擦 問われる共生の理念 2011年10月22日 現在日本にあるモスクは60を超えている。他の建物を転用したのではなく、最初から礼拝専用に建てられたものは、マスジドとかジャーミイなどと呼ばれる。東京ジャーミイや神戸マスジドなどは、…

私が世間に無頓着ということは……

- それから、私が世間に無頓着ということは、少年から持って生まれた性質、周囲の事情に一寸とも感じない、藩の小士族などは、酒、油、醤油などを買うときは、自分自ら街に使いに行かなければならぬ。ところがそのころの士族一般の風として、頬冠をして宵出…

ともかくも外面をごまかして何年いたから登級するの卒業するのということは絶えてなく、正味の実力を養うというのが事実に行われて居ったから……

- 市中に出て大いに酒を飲むとか暴れるとかいうのは、大抵会読をしまったその晩か翌日あたりで、次の会読までにはマダ四日も五日もあるという時に勝手次第に出て言ったので、会読の日に近くなると、いわゆる月に六回の私見だから非常に勉強していました。書…

覚え書:「記者の目:鹿沼のてんかん発作死亡事故=吉村周平」、『毎日新聞』2011年10月21日(金)付。

- 記者の目:鹿沼のてんかん発作死亡事故=吉村周平 ◇病気申告できぬ状況も理解を 被告はてんかん発作による事故を過去5回起こし、医師の再三の忠告にもかかわらず運転を続けていた−−。傍聴席で私はあぜんとした。栃木県鹿沼市で小学生6人が死亡したクレー…

覚え書:「金言:「タイ洪水」の伝え方=西川恵」、『毎日新聞』2011年10月21日(金)付 + タイ洪水被害者救済のための寄付金受付について(タイ大使館)

- 金言:「タイ洪水」の伝え方=西川恵 タイの洪水についての日本の新聞、テレビの報道に違和感がある。7カ月前に3・11を体験したばかりの日本であればこそ、タイの被害の状況への関心と配慮、我々の政府はタイに何をしているか、それは十分なのかなど、…

屁理屈屋はありとあらゆることについて理屈をこねる

- 理屈をこねるというのはどういうことか? 理屈をこねるというのは、主体性と客観性との情熱的な区別が排除されていることである。屁理屈は、抽象的な思惟としては、弁証法的な十分な深さをもたない。また意見や確信としては、個性の純血種ではない。けれど…

旨いもの・酒巡礼記:東京都・国分寺市編「串焼 芳一 国分寺店」

- 完全なものは、自由をもって表現される場合には、すぐに美しいものに変ずる。物の自然が、その技巧として一致して現れる場合には、すなわち、あたかも技巧が物自身から自発的に流れ出るかのように見える場合には、完全なものは自由をもって表現されます。…

私が当然ひき受けなくてはならない唯一の義務とは、いつ何どきでも、自分が正しいと考えるとおりに実行することである

- けれども、無政府主義者を自称するひとたちとはちがって、一市民としての実際的な立場から意見を述べるとすれば、私は、ただちに政府を廃止しようといいたいのではなく、ただちにもっとましな政府をつくろう、と言いたいのである。ひとりひとりの人間に、…

覚え書:「台湾:先住民の蜂起描いた映画『セデック・バレ』監督 歴史を語り恨み解きたい」、『毎日新聞』2011年10月20日(木)付。

- 台湾:先住民の蜂起描いた映画「セデック・バレ」監督 歴史を語り恨み解きたい ◇歴史を語り恨み解きたい 日本統治時代(1895〜1945年)の台湾で先住民セデック族約300人が蜂起した「霧社(むしゃ)事件」(1930年10月)。日本人の警官や…

覚え書:「境界を生きる:性分化疾患」、『毎日新聞』連載まとめ。

性分化疾患に関する『毎日新聞』の連載をまとめて紹介しておきます。通常、「男」か「女」かのどちらかで統一されている性器や性腺(卵巣・精巣)、染色体の性がそれぞれあいまいだったり、一致せずに生まれてくる症例が現実には存在すること。歴史的には様…

覚え書:「今週の本棚:池内紀・評 『福島の原発事故をめぐって…』=山本義隆・著」、『毎日新聞』2011年10月16日(日)付。

- 今週の本棚:池内紀・評 『福島の原発事故をめぐって…』=山本義隆・著『福島の原発事故をめぐって−いくつか学び考えたこと』 みすず書房・1050円 ◇「国家主導科学」の論理を反証する 福島原子力発電所の大事故をめぐっては数多くの本が出ている。その…

「われわれには、これに近づいて行くことはできる。だが、恐らくは、決してそれを完全に解明しきることはできないであろう」というジレンマ

- ヘーゲルが正しく洞察していたように、この世界の自覚には、哲学、宗教、芸術の三つの形態がある。世界観たることを要求しない宗教は、ひとつとして存在しない。そしてまた芸術も、世界の全体を何らかの仕方で把握できる見地を求めて努力する。芸術家が創…

B級グルメ列伝:東京都中野区編 田舎そば かさい

- 友人達と雑談をしていて、何が一番おいしかったか、という話になったことがあった。その時、辣腕で聞えたテレビのプロデューサー氏が、 「おふくろの作ったカレーだな」 と呟いた。 「コマ切れの入った、うどん粉で固めたようなのでしょ?」 といったら、 …

覚え書:「今週の本棚:海部宣男・評 菊池誠・松永和紀ほか著『もうダマされないための「科学」講義』」、『毎日新聞』2011年10月16日(日)付。

- 今週の本棚:海部宣男・評 『もうダマされないための「科学」講義』 菊池誠・松永和紀ほか著 光文社新書・798円 ◇社会と科学を巡る論点を見極めるには 私たちの生活は、科学とは表裏一体の関係で結ばれている。人間の社会は科学と技術とそれらを基礎に…

【ご案内】10/22-23:秋期スクーリング,1期B群 東京 『倫理学』

- 小津安二郎の「お早よう」の中に出てくるテレビには、彼岸の気配が立ち現れている。兄弟が、家にテレビがないので、お隣りさんに見に行く。ささいなことがきっかけで、兄と弟は家出をする。夜になって、家族が心配する。英語の先生が、街でテレビを見てい…

覚え書:「金言:民主主義のツール=西川恵」、『毎日新聞』2011年10月14日(金)付。

- 金言:民主主義のツール=西川恵 米アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏の訃報を耳にした時、思い浮かべたのは「中東の春」であり、権威的な政府に批判を浴びせる中国のネットユーザーたちであり、抑圧体制の下でツイッターで民主主義と自由のための大…

覚え書:「『倫理』の側面から考えた原発 ミランダ・シュラーズ ベルリン自由大学教授(環境政策)」、『毎日新聞』2011年10月15日(土)付。

- Viewpoint 「倫理」の側面から考えた原発 ミランダ・シュラーズ ベルリン自由大学教授(環境政策) 原発を「倫理」の側面から考える。この視点は、日本が今後「脱原発」を考える上で、ぜひ注目してほしいポイントだ。福島第1原発の事故を受け、ドイツは今…

私達が慣れ親しんできた区分やグループ化もまた有効だとみなしてはならない

- 私達が慣れ親しんできた区分やグループ化もまた有効だとみなしてはならない。言説の大タイプ間の区別、あるいはまた(科学、文学、哲学、宗教、歴史、フィクションなどの)形式やジャンルの区別をそのまま認めるわけにはいかない。その理由は明らかである…