2014-01-01から1年間の記事一覧

覚え書:「論壇時評:選挙の後に 投票先は民主主義だ! 作家・高橋源一郎」、『朝日新聞』2014年12月25日(木)付。

- 論壇時評:選挙の後に 投票先は民主主義だ! 作家・高橋源一郎 2014年12月25日(写真キャプション)高橋源一郎さん=早坂元興撮影 投票日の数日前、ある授業の終わりに、別のクラスの学生が来て、訴えたいことがあるので時間をもらえるかと訊(き)いてき…

覚え書:「今週の本棚:荒川洋治・評 『フラナリー・オコナーとの和やかな日々』=ブルース・ジェントリーほか編」、『毎日新聞』2014年12月28日(日)付。

- 今週の本棚:荒川洋治・評 『フラナリー・オコナーとの和やかな日々』=ブルース・ジェントリーほか編 毎日新聞 2014年12月28日 東京朝刊 (新評論・3672円) ◇先進的「純文学作家」の実像を語り伝える アメリカの女性作家フラナリー・オコナー(一九二…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『宗教と公共空間 見直される宗教の役割』=島薗進、磯前順一・編」、『毎日新聞』2014年12月28日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『宗教と公共空間 見直される宗教の役割』=島薗進、磯前順一・編 毎日新聞 2014年12月28日 東京朝刊 (東京大学出版会・4752円) 国内外の宗教学者や社会哲学者・ハーバーマスの論文を収めた。現代社会と宗教を考えたい人に、基本的…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『オリーブの罠』=酒井順子・著」、『毎日新聞』2014年12月28日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『オリーブの罠』=酒井順子・著 毎日新聞 2014年12月28日 東京朝刊 ◇『オリーブの罠(わな)』 (講談社現代新書・864円) 「オリーブ少女」という言葉に鋭く反応するのは、現在30代後半−40代の一部女性だろう。女子高生をターゲ…

日記:2014年の3冊

自分でも驚く話ですが、有志ではじめた月の1度のコロンビア大学コアカリキュラム(※1)で紹介されている古典を読むという学習会、なんとか1年間継続できました。テクストを読むという意義を再考させられた一年だったと思う。参加者のみなさん、ありがとう…

覚え書:「ローマ法王:高官を痛烈批判 「バチカンに15の病気」 信仰の初心忘れ「うわさ話のテロ」権力追い求め…」、『毎日新聞』2014年12月24日(水)付夕刊。

- ローマ法王:高官を痛烈批判 「バチカンに15の病気」 信仰の初心忘れ「うわさ話のテロ」権力追い求め… 毎日新聞 2014年12月24日 東京夕刊(写真キャプション)法王庁高官との会合で演説するフランシスコ・ローマ法王=バチカンで2014年12月22日、…

覚え書:「東直子さん(歌人)と読む『尾崎放哉全句集』」、『朝日新聞』2014年12月21日(日)付。

- 東直子さん(歌人)と読む『尾崎放哉全句集』 [掲載]2014年12月21日 (写真キャプション)東直子さん(歌人)最近は歌集より小説の出版の方が多いくらいで、近作に『いとの森の家』『いつか来た町』など。=西田裕樹撮影■心をニュートラルにする力『尾崎放…

覚え書:「いと高き貧しさ―修道院規則と生の形式 [著]ジョルジョ・アガンベン [訳]上村忠男・太田綾子 [評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)」、『朝日新聞』2014年12月21日(日)付。

- いと高き貧しさ―修道院規則と生の形式 [著]ジョルジョ・アガンベン [訳]上村忠男・太田綾子 [評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授) [掲載]2014年12月21日 [ジャンル]人文 ■所有権を否定して生きる試み ヨーロッパで発達した修道院は、厳格な規律で知られる…

覚え書:「理不尽な進化―遺伝子と運のあいだ [著]吉川浩満 [評者]島田雅彦(作家・法政大学教授)」、『朝日新聞』2014年12月21日(日)付。

- 理不尽な進化―遺伝子と運のあいだ [著]吉川浩満 [評者]島田雅彦(作家・法政大学教授) [掲載]2014年12月21日 [ジャンル]科学・生物 ■絶滅と繁栄、分かれ道の無常 「進化」は「弱肉強食」というコトバとほとんどセットになっており、社会ダーウィニズムの通…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 福祉国家を支える教育=本田宏」、『毎日新聞』2014年12月24日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 福祉国家を支える教育 最低の投票率だった衆院選 本田宏 埼玉県済生会栗橋病院院長補佐 今月14日に実施された第47回衆院選の投票率は戦後最低の52・66%となった。今回の総選挙は、安倍晋三首相が掲げる経済政策「ア…

覚え書:「インタビュー:欧州、この10年 前欧州委員長、ジョゼ・マヌエル・バローゾさん=訂正あり」、『朝日新聞』2014年12月23日(水)付。

- インタビュー:欧州、この10年 前欧州委員長、ジョゼ・マヌエル・バローゾさん=訂正あり 2014年12月23日(写真キャプション)28カ国を相手にするには「精神的、肉体的な抵抗力、自分は正しいと思う信念と情熱が大切です」=ブリュッセルのトーンホテ…

覚え書:「日本銀行と政治―金融政策決定の軌跡 [著]上川龍之進 [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2014年12月21日(日)付。

- 日本銀行と政治―金融政策決定の軌跡 [著]上川龍之進 [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学) [掲載]2014年12月21日 [ジャンル]政治 ■秩序のゆらぎ、生き生きと描く 政治であれ、経済であれ、どんなシステムも秩序が維持されて初めてうまく機能する。秩序維…

覚え書:「夜また夜の深い夜 [著]桐野夏生 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター)」、『朝日新聞』2014年12月21日(日)付。

- 夜また夜の深い夜 [著]桐野夏生 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2014年12月21日 [ジャンル]文芸■心の闇を癒やす不幸また不幸 生活への不安。満たされない焦燥。それらを他者にわかってもらえない絶望。 桐野夏生の作品を読むとき、自分の…

覚え書:「古事記―日本文学全集01 [訳]池澤夏樹 [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)」、『朝日新聞』2014年12月21日(日)付。

- 古事記―日本文学全集01 [訳]池澤夏樹 [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授) [掲載]2014年12月21日 [ジャンル]歴史 ■脚注と文体、野心的な新訳 「日本文学全集」の第一巻として、この全集の個人編集を手掛ける池澤夏樹自身の訳による『古事記』が登場…

日記:尊皇テロルを大河ドラマで扱うとはこれいかに

昨日で病院もその後のGMSの夜勤も「仕事納め」でした。例年ですと、まじめに年末年始も出るのですけど、(生臭い話ですけど)それで給料や評価があがったりするわけではないので、今年は割り切って、年末を休みにして、正月を出勤というパターンにしまし…

覚え書:「中国媒体報告:高倉健さんを一斉に追悼 日中の文化交流促進に重要な貢献」、『毎日新聞』2014年12月22日(月)付。

- 中国媒体報告:高倉健さんを一斉に追悼 日中の文化交流促進に重要な貢献 毎日新聞 2014年12月22日 東京朝刊(写真キャプション)死去を受けて高倉さんを特集した中国の報道番組<上>と「追捕」の場面集<中><下>=コラージュ・松本隆之 【追悼・高倉健…

覚え書:「原発事故の賠償、負担分配再考を 大佛論壇賞を受けて 遠藤典子」、『朝日新聞』2014年12月24日(水)付。

- 原発事故の賠償、負担分配再考を 大佛論壇賞を受けて 遠藤典子 2014年12月24日 原子力施設で破局的な事故が発生したとき、その巨額の損害賠償は誰がどのように負担すべきだろうか。今回受賞した『原子力損害賠償制度の研究』で描きたかったのは、日本の行…

覚え書:「最貧困女子 [著]鈴木大介 [評者]水無田気流(詩人・社会学者)」、『朝日新聞』2014年12月21日(日)付。

- 最貧困女子 [著]鈴木大介 [評者]水無田気流(詩人・社会学者) [掲載]2014年12月21日 [ジャンル]社会 ■貧困層からもこぼれ落ちる 今年は報道番組や評論などで女性の貧困問題が注目を浴びた。「プア充」と呼ばれる、低収入でも楽しく暮らす若者も耳目を引いて…

覚え書:「〈報道写真〉と戦争―一九三〇−一九六〇 [著]白山眞理 [評者]吉岡桂子(本社編集委員)」、『朝日新聞』2014年12月21日(日)付。

- 〈報道写真〉と戦争―一九三〇−一九六〇 [著]白山眞理 [評者]吉岡桂子(本社編集委員) [掲載]2014年12月21日 [ジャンル]歴史 ■国家と写真家たちの距離 本書は、満州事変で始まった1930年代から戦争の影をひきずる60年代まで、理想と現実に揺れつつも時…

覚え書:「21世紀の資本 [著]トマ・ピケティ [訳]山形浩生、守岡桜、森本正史 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2014年12月21日(日)付。

- 21世紀の資本 [著]トマ・ピケティ [訳]山形浩生、守岡桜、森本正史 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学) [掲載]2014年12月21日 [ジャンル]経済 ■富の格差鋭く分析、分配問題を核心に 資本主義の格差拡大傾向を鋭く分析した世界的ベストセラーの邦訳版が…

覚え書:「デモクラシーの本質、追求 松尾尊兌さんを悼む 京都大教授・永井和」、『朝日新聞』2014年12月23日(火)付。

- デモクラシーの本質、追求 松尾尊兌さんを悼む 京都大教授・永井和 2014年12月23日(写真キャプション)14日に85歳で死去した松尾尊兌さん=2004年、京都市 ◇京都大教授(日本近現代史)・永井和 12月14日午前10時30分に松尾尊兌(たかよ…

覚え書:「月いち!雑誌批評:「弱者」に反論の機会を=山田健太」、『毎日新聞』2014年12月22日(月)付。

- 月いち!雑誌批評:「弱者」に反論の機会を=山田健太 毎日新聞 2014年12月22日 東京朝刊 札幌市の北星学園大で非常勤講師をしている元朝日新聞記者の契約延長が決まり、雇い止め問題がひとまず決着した。それと軌を合わせるように、「文芸春秋」1月号に、…

覚え書:「【読む人】記者の一冊 松井久子編『何を怖れる フェミニズムを生きた女たち』岩波書店」、『東京新聞』2014年12月21日(日)付。

- 【読む人】 記者の一冊 『何を怖れる フェミニズムを生きた女たち』 松井久子編闘う勇気くれる 安倍晋三首相が「女性の活躍」を言いだした時、うんざりした。「活躍」って何? どうして上から目線? ある集会で、非正規雇用の女性がたまりかねたように叫ん…

覚え書:「【書く人】妄想と愚直につき合う 『認知の母にキッスされ』 作家 ねじめ 正一さん(66)」、『東京新聞』2014年12月21日(日)付。

- 【書く人】妄想と愚直につき合う 『認知の母にキッスされ』 作家 ねじめ 正一さん(66) 2014年12月21日 年老いた親の介護は今の超高齢化社会で当たり前の情景になった。核家族化で家族の経験の形が変わり、社会制度の蓄積も少なく、誰もが戸惑っている…

覚え書:「書評:革命の芸術家 C・L・R・ジェームズの肖像 ポール・ビュール 著」、『東京新聞』2014年12月21日(日)付。

- 革命の芸術家 C・L・R・ジェームズの肖像 ポール・ビュール 著 2014年12月21日 ◆植民地独立への信念 [評者]早尾貴紀=東京経済大准教授 本書で描かれたC・L・R・ジェームズはディアスポラ(民族離散)を体現する思想家であった。二十世紀最初の年…

書評:ジャン=フランソワ・リオタール(松葉祥一訳)『なぜ哲学するのか?』法政大学出版局、2014年。

ジャン=フランソワ・リオタール『なぜ哲学するのか?』法政大学出版局、読了。哲学することと実践の架橋に悩むリオタールが40歳の時、パリ第1大学で新入生に行った、哲学と欲望、哲学の起源、哲学の言葉、政治など4つの講義を収録する。リオタールによ…

覚え書:「時代の風:父親不在の日本社会=京都大学長・山極寿一」、『毎日新聞』2014年12月21日(日)付。

- 時代の風:父親不在の日本社会=京都大学長・山極寿一 毎日新聞 2014年12月21日 東京朝刊 ◇薄れゆく地域の子育て−−山極寿一(やまぎわ・じゅいち) 約20年前に出した本を復刊することになった。「父という余分なもの」というのがそのタイトルである。当時…

覚え書:「書評:沈みゆく大国 アメリカ 堤 未果 著」、『東京新聞』2014年12月21日(日)付。

- 沈みゆく大国 アメリカ 堤 未果 著 2014年12月21日 ◆格差社会 厳しい現実 [評者]向井承子=ジャーナリスト 「資産二〇〇〇万ドル以上の〇・一%(の富裕層)が国全体の富の二〇%を所有」する一方で、国民の三人に一人が医療費を支払えない米国。著者の…

覚え書:「書評:台湾現代史 何 義麟 著」、『東京新聞』2014年12月21日(日)付。

- 台湾現代史 何 義麟 著 2014年12月21日 ◆抑圧された人々を記憶化 [評者]菅野敦志=名桜大上級准教授) 一九四五年から現在までを対象とした台湾現代史の概説書である。本書の特徴は台湾における歴史観の相違を一九四七年の二・二八事件(台湾人による反…

覚え書:「本はともだち:自国の歴史に向き合う覚悟を ドイツの児童文学作家が来日講演」、『毎日新聞』2014年12月24日(水)付。

- 本はともだち:自国の歴史に向き合う覚悟を ドイツの児童文学作家が来日講演 毎日新聞 2014年12月24日 東京朝刊 ドイツの児童文学作家、クラウス・コルドンさん(71)が国立国会図書館国際子ども図書館(東京都台東区)と大阪府立中央図書館(東大阪市)…