2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「みんなの広場 言葉でこそ理解しあえること」、『毎日新聞』2014年03月28日(金)付。

- みんなの広場 言葉でこそ理解しあえること 高校生・16(岩手県花巻市) 相手が話しかけてこなければ何を考えているのか私ははっきりとは分からない。私が言わなければ相手も私の気持ちを理解してくれているとは限らない。 新学期になってクラス替えがあ…

覚え書:「はじまりの土地:東北へ 寂しき思想、潔癖なひ弱さ=赤坂憲雄」、『毎日新聞』2014年03月29日(土)付。

- はじまりの土地:東北へ 寂しき思想、潔癖なひ弱さ=赤坂憲雄 毎日新聞 2014年03月29日 東京朝刊 (写真キャプション)この海は奄美へ続く 福島第1原発事故で避難指示解除準備区域に指定されている福島県南相馬市小高の海岸。島尾敏雄は幼年期から繰り返し…

覚え書:「今週の本棚:中村達也・評 『脱「成長」戦略−新しい福祉国家へ』=橘木俊詔・広井良典著」、『毎日新聞』2014年03月30日(日)付。

- 今週の本棚:中村達也・評 『脱「成長」戦略−新しい福祉国家へ』=橘木俊詔・広井良典著 毎日新聞 2014年03月30日 東京朝刊 (岩波書店・1900円+税) ◇工業化と成長に続く「定常状態の社会」に向けて 民主党政権も自民党政権も、中身に違いはあるもの…

覚え書:「今週の本棚:養老孟司・評 『天地人−三才の世界』=尾池和夫・竹本修三編著」、『毎日新聞』2014年03月30日(日)付。

- 今週の本棚:養老孟司・評 『天地人−三才の世界』=尾池和夫・竹本修三編著 毎日新聞 2014年03月30日 東京朝刊 (マニュアルハウス・5000円+税) ◇宇宙と地球の常識を自ら考えるための講演集 ふつうの小説本より判型が一回り大きい。持ったら重い。開…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『カノン』 著者・中原清一郎さん」、『毎日新聞』2014年03月30日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『カノン』 著者・中原清一郎さん 毎日新聞 2014年03月30日 東京朝刊 (河出書房新社・1800円+税) ◇記憶交換で問われる人間存在−−中原清一郎(なかはら・せいいちろう)さん 主人公、歌音(カノン)のラストの叫びに胸を突かれた…

日記:共同体生成になぜ文化や芸術活動が必要なのか?

- 女川の獅子舞 人類は共同体を維持するために、文化、芸術活動を、どうしても必要としてきた。それはなぜか? たとえば、今回の震災においても、宮城県女川町から以下のような報告があった。 女川は、入り江が入り組んでいることもあり、最大四十三メートル…

覚え書:「(声)人権意識希薄すぎる入国管理局」、『朝日新聞』2014年03月28日(金)付。

- (声)人権意識希薄すぎる入国管理局 2014年3月28日フリーライター(東京都 65)「入管職員の違法な制圧行為による窒息死だった」 4年前、日本での在留期限が切れたガーナ人男性が成田空港から強制送還される際に急死した事件をめぐって、東京地裁は、…

覚え書:「論点:道徳の教科化」、『毎日新聞』2014年03月28日(金)付。

- 論点:道徳の教科化 毎日新聞 2014年03月28日 東京朝刊(写真キャプション)深澤久氏=澤圭一郎撮影 小中学校で教えられている「道徳」を「特別な教科」として位置付ける議論が、文部科学相の諮問機関「中央教育審議会」で始まった。いじめ問題を発端に、子…

覚え書:「今週の本棚:鼎談書評 若い思想家の本 評者・松原隆一郎、高橋源一郎、中島岳志」、『毎日新聞』2014年03月30日(日)付。

- 今週の本棚:鼎談書評 若い思想家の本 評者・松原隆一郎、高橋源一郎、中島岳志 毎日新聞 2014年03月30日 東京朝刊 ◇評者 松原隆一郎(東大教授・社会経済学) 高橋源一郎(作家・文芸評論家) 中島岳志(北海道大大学院准教授・政治学) ◆『永続敗戦論−戦…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『イギリスからの手紙』=林望・著」、『毎日新聞』2014年03月30日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『イギリスからの手紙』=林望・著 毎日新聞 2014年03月30日 東京朝刊 (東京堂出版・1800円+税) ベストセラーになった『イギリスはおいしい』などのエッセーで知られ、昨年は『謹訳源氏物語』(全10巻)で毎日出版文化賞特別賞…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『憲法第九条 大東亜戦争の遺産』=上山春平・著」、『毎日新聞』2014年03月30日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『憲法第九条 大東亜戦争の遺産』=上山春平・著 毎日新聞 2014年03月30日 東京朝刊 (明月堂書店・2400円+税) 一昨年死去した新京都学派の哲学者が、1960年代に記した憲法論をまとめた。戦争体験に基づきつつ、実に自由な発想…

日記:市場原理は、辺境ほど、末端ほど、荒々しく働く。

- かつては、県庁所在地レベルの地方都市なら、変わった並びの書籍や古本屋が何軒もあったはずだ。商店街の店舗の多くは家賃を払わなくていい環境にあるから、日銭さえ入って来れば、どうにか商売は続けられる。街の本屋は雑誌を売って生計を立て、あとは好…

覚え書:「経済観測 仕事は尊厳=気仙沼ニッティング代表取締役・御手洗瑞子」、『毎日新聞』2014年03月27日(木)付。

- 経済観測 仕事は尊厳 気仙沼ニッティング代表取締役 御手洗瑞子 2012年1月。スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムに参加する機会に恵まれました。この年設定されていた四つのテーマのうちの一つが「成長と雇用」で、このテーマに関するセッ…

覚え書:「酒飲みで人情家、仕事一途 安西水丸さんを悼む 作家・嵐山光三郎」、『朝日新聞』2014年3月26日(水)付。

- 酒飲みで人情家、仕事一途 安西水丸さんを悼む 作家・嵐山光三郎 2014年3月26日05時00分 三月十四日夜、立川志らくの落語会で、安西水丸が隣席に坐(すわ)っていた。「この歳(とし)になってなんでこんなに忙しいんだろう」と恨むような顔をしていうから…

覚え書:「岩本素白 人と作品 [著]来嶋靖生」、『朝日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 岩本素白 人と作品 [著]来嶋靖生 [掲載]2014年03月23日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 岩本素白(1883〜1961)の文章を、親友だった野尻抱影は「時代物の結城紬(つむぎ)のような、渋い、きめの細かい随筆」と書き、その人となりを森銑三は…

覚え書:「『なんで英語やるの?』の戦後史 [著]寺沢拓敬」、『朝日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 「なんで英語やるの?」の戦後史 [著]寺沢拓敬 [掲載]2014年03月23日 [ジャンル]歴史 教育 中学校の学習指導要領で外国語が必修になるのは2002年のこと。ついこの前までは制度上は選択科目に過ぎなかった。戦後初期は名実ともに選択科目だった英語が…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 家族のあり方 政治が左右=湯浅誠」、『毎日新聞』2014年03月26日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 家族のあり方 政治が左右 配偶者控除見直しの行方注視を 湯浅誠 社会活動家 先日、若者の低投票率に関するニュースをテレビで見た。「自分の幸せと政治が結びつかない」という意見が多かったという。若者に限らず、こうした声…

覚え書:「デジタルで学ぼう:無料オンライン講座が開講 東大の教授らが来月から」、『毎日新聞』2014年03月25日(火)付。

- デジタルで学ぼう:無料オンライン講座が開講 東大の教授らが来月から 毎日新聞 2014年03月25日 東京朝刊(写真キャプション)無料のオンライン講座について説明する本郷和人教授 東京大や慶応大、早稲田大の教授による無料オンライン講座(MOOC=マッ…

覚え書:「潮の騒ぐを聴け [著]小川雅魚 [評者]出久根達郎(作家)」、『朝日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 潮の騒ぐを聴け [著]小川雅魚 [評者]出久根達郎(作家) [掲載]2014年03月23日 [ジャンル]文芸 ■地方色豊かな随筆の傑作 著者に会ってみたい。これは読後感で最大のほめ言葉だろう。読み終わって、著者が身近な人に思える。酒を酌みながら、お話をしたい。…

覚え書:「ル・コルビュジエ 生政治としてのユルバニスム [著]八束はじめ [評者]隈研吾(建築家・東京大学教授)」、『朝日新聞』2014年03月23日(日)付。

- ル・コルビュジエ 生政治としてのユルバニスム [著]八束はじめ [評者]隈研吾(建築家・東京大学教授) [掲載]2014年03月23日 [ジャンル]政治 人文 ■反転する地域主義と普遍主義 モダニズム建築の「神様」としてたてまつられてきたル・コルビュジエが、フー…

覚え書:「ピース [著]ジーン・ウルフ [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)」、『朝日新聞』2014年03月23日(日)付。

- ピース [著]ジーン・ウルフ [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授) [掲載]2014年03月23日 [ジャンル]文芸 ■なんと魅惑的な曖昧と不安定 ジーン・ウルフは、まったくもって一筋縄でいかない作家である。日本でもマニアックな人気を誇る彼は、あえてジャ…

覚え書:「英子の森 [著]松田青子 [評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授)」、『朝日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 英子の森 [著]松田青子 [評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授) [掲載]2014年03月23日 [ジャンル]文芸 ■〈わたし〉は空虚な器なのか 〈大人になる〉とは、自分の前に広がる無数の可能性のほとんどを諦めることだ。だが、商品であれサービスであれ情報…

書評:宮崎賢太郎『カクレキリシタンの実像 日本人のキリスト教理解と受容』吉川弘文館、2014年。

宮崎賢太郎『カクレキリシタンの実像 日本人のキリスト教理解と受容』吉川弘文館、読了。第一人者の著者は30年近くに渡る聞き取り調査に基づき、「カクレキリシタン」とは隠れたキリスト者ではなく日本化した土着信仰としてその受容を考察する一冊。 「『…

覚え書:「みんなの広場:復興予算を個人の生活支援に」、『毎日新聞』2014年03月26日(水)付。

- みんなの広場 復興予算を個人の生活支援に 中学生・13(東京都文京区) 毎日新聞 2014年03月26日 最近、新聞で東日本大震災の復興予算が使い切れずに基金として積み上がっているという記事を見つけた。自治体の職員が足りないなどの理由で予算を使い切る…

覚え書:「国際メディア情報戦 [著]高木徹 [評者]福岡伸一(青山学院大学教授・生物学)」、『朝日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 国際メディア情報戦 [著]高木徹 [評者]福岡伸一(青山学院大学教授・生物学) [掲載]2014年03月23日 [ジャンル]政治 社会 ■世界の舞台裏での熾烈な戦い 1992年の大統領選。現職のブッシュ(父)に挑むクリントン。テレビ討論会。会場から女子学生が国…

覚え書:「意味としての心―「私」の精神分析用語辞典 [著]北山修 [評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学)」、『朝日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 意味としての心―「私」の精神分析用語辞典 [著]北山修 [評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学) [掲載]2014年03月23日 [ジャンル]人文 医学・福祉 ■言葉による治療、別の物語に変換 過去に書いた論考や随筆や事典原稿を集めたら精神分析の用語辞典になった。…

覚え書:「書評:水軍遙かなり 加藤 廣 著」、『東京新聞』2014年03月23日(日)付。

- 水軍遙かなり 加藤 廣 著 2014年3月23日◆丹念に描く戦国の物作り [評者]末國善己=文芸評論家 斬新な歴史解釈に定評のある加藤廣の新作は、九鬼水軍を率いた守隆の波乱に満ちた生涯を描く大作である。 物語は海を眺めるのが好きな八歳の守隆が、信長に引…

覚え書:「書評:魯迅出門 丸川 哲史 著」、『東京新聞』2014年03月23日(日)付。

- 魯迅出門 丸川 哲史 著 2014年3月23日 ◆世界史的に語り直す [評者]佐藤賢=首都大学東京助教 いま魯迅から世界を語ることは可能だろうか? かつて中国が「革命」とともに語られた時代は遠く過ぎ去り、文化大革命、第二次天安門事件を経て、現代思想の対…

覚え書:「(世界発2014)キリシタンに脚光 バチカンで法王『弾圧耐え信仰守った』」、『朝日新聞』2014年03月26日(水)付。

- (世界発2014)キリシタンに脚光 バチカンで法王「弾圧耐え信仰守った」 2014年3月26日05時00分(写真キャプション)祈りの言葉「オラショ」を披露する生月島のキリシタンたち=いずれも長崎県平戸市の「島の館」、石田博士撮影 カトリックの総本山バ…

覚え書:「みんなの広場 人種差別を許さない意識を」、『毎日新聞』2014年03月24日(月)付。

- みんなの広場 人種差別を許さない意識を 大学生・21(東京都国立市) 先日、友人と浦和レッズの無観客試合について話をした。友人は「海外にはフーリガンと呼ばれる暴力的で過激なサポーターもいる。それに比べれば、今回の横断幕は大したことはないので…