2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「うわさとは何か [著]松田美佐」、『朝日新聞』2014年06月22日(日)付。

- うわさとは何か [著]松田美佐 [掲載]2014年06月22日 [ジャンル]新書 「古くて新しいメディア−−うわさ」を関東大震災時の「朝鮮人来襲」説から東日本大震災時の買いだめ騒動など、事例に即して解剖していく。さらには、「口裂け女」などの都市伝説にまで分…

覚え書:「性を超えるダンサー ディディ・ニニ・トウォ [著]福岡まどか [写真]古屋均 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター)」、『朝日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 性を超えるダンサー ディディ・ニニ・トウォ [著]福岡まどか [写真]古屋均 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2014年06月22日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■迫害の歴史とジャンルも超え ガムランや影絵芝居など、インドネシアの伝…

覚え書:「本屋さんのダイアナ [著]柚木麻子」、『朝日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 本屋さんのダイアナ [著]柚木麻子 [掲載]2014年06月22日 [ジャンル]文芸 「大穴」と書いてダイアナ。この名前のせいでいつも肩身の狭い思いでいるダイアナは、母と二人暮らしで本が大好き。優等生の彩子はどこか孤独なダイアナにひかれ、二人は無二の親友…

書評:尾佐竹猛『大津事件 ロシア皇太子大津遭難』岩波文庫、2014年。

尾佐竹猛『大津事件 ロシア皇太子大津遭難』岩波文庫、読了。明治24年、来遊中のロシア皇太子が警備の巡査津田三蔵に襲撃された大津事件。皇族扱いの審理をせよと強要から司法権の独立を守る歴史的事件へと展開するが、本書はその全貌を豊富な資料を駆使し…

覚え書:「加工食品には秘密がある [著]メラニー・ウォーナー [評者]島田雅彦(作家・法政大学教授)」、『朝日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 加工食品には秘密がある [著]メラニー・ウォーナー [評者]島田雅彦(作家・法政大学教授) [掲載]2014年06月22日 [ジャンル]経済 ■意外な原料・添加物、無意識に 資本主義の原理に忠実たろうとすれば、安価に大量生産でき、保存が利き、均一の味と香りが保て…

覚え書:「スクリプターはストリッパーではありません [著]白鳥あかね [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)」『朝日新聞』2014年06月22日(日)付。

- スクリプターはストリッパーではありません [著]白鳥あかね [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授) [掲載]2014年06月22日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■映画愛に溢れた記録係の一代記 スクリプターという職業をご存知(ぞんじ)だろうか? 語…

覚え書:「小学4年生の世界平和 [著]ジョン・ハンター [評者]赤坂真理(作家)」、『朝日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 小学4年生の世界平和 [著]ジョン・ハンター [評者]赤坂真理(作家) [掲載]2014年06月22日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■ゲームが育む、勇気、独創、貢献 一人のアフリカ系アメリカ人の男性が、人種差別の1950−60年代に少年時代を過ごし、あえ…

日記:「こういう大学に通う僕が戦場に駆り出される可能性はないと思う」という脇の甘さと歪な選民意識に関して

ちょと記事を読んで唖然とした……。「慶応大湘南藤沢キャンパス 総合政策学部生に話を聞いた。行使容認にも解釈改憲にも賛成。「こういう大学に通う僕が戦場に駆り出される可能性はないと思う。…戦闘員が足りないなら移民を。そのために相当のカネを投入し…」…

覚え書:「日本は戦争をするのか―集団的自衛権と自衛隊 [著]半田滋 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 日本は戦争をするのか―集団的自衛権と自衛隊 [著]半田滋 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2014年06月22日 [ジャンル]政治 社会 ■「首相によるクーデター」と警告 今、戦後民主主義体制下のシステム、理念、法体系が音を立てて崩れている。本書…

覚え書:「東京自叙伝 [著]奥泉光 [評者]原武史(明治学院大学教授・政治思想史)」、『朝日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 東京自叙伝 [著]奥泉光 [評者]原武史(明治学院大学教授・政治思想史) [掲載]2014年06月22日 [ジャンル]文芸 ■「地霊」が語る都市の根本原理 通常、私たちは東京に住んでいるという言い方をする。多くの人間が集まることで東京という都市ができているのであ…

覚え書:「ペンギンが教えてくれた物理のはなし [著]渡辺佑基 [評者]佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論)」、『朝日新聞』2014年06月22日(日)付。

- ペンギンが教えてくれた物理のはなし [著]渡辺佑基 [評者]佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論) [掲載]2014年06月22日 [ジャンル]科学・生物 ■動物に発信器つけ、生活の実態さぐる バイオロギングを知っていますか? 動物に小型の発信器を装着し、その行…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 急務は『集団的育児権』だ=宮武剛」、『毎日新聞』2014年06月25日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 急務は「集団的育児権」だ 公的年金制度を維持するには宮武剛 目白大大学院客員教授 100年先は「神のみぞ知る世界」だが、年金制度は、その未来の展望を義務付けられる。ただし、5年ごとに「財政検証」を繰り返しながら制…

覚え書:「人を支える一滴一滴 『水のなまえ』 詩人 高橋 順子さん(69)」、『東京新聞』2014年06月22日(日)付。

- 人を支える一滴一滴 『水のなまえ』 詩人 高橋 順子さん(69) 2014年6月22日 水の星・地球の中でも日本は最も水に恵まれた地域の一つだ。本書は、その水の国の人びとが水とどのように関わって暮らしてきたのかを、伝承・古典から現代の詩歌まで幅広く作…

覚え書:「書評:それでも猫は出かけていく ハルノ 宵子 著」、『東京新聞』2014年06月22日(日)付。

- それでも猫は出かけていく ハルノ 宵子 著 2014年6月22日 ◆死に際まで自由求め [評者]稲葉真弓=小説家 著者は、父が詩人で思想家の吉本隆明、妹が作家のよしもとばなな。まず本書に登場する猫たちを図解した「吉本家の猫相関図」に呆然(ぼうぜん)とし…

覚え書:「書評:太陽の棘とげ 原田 マハ 著」、『東京新聞』2014年06月22日(日)付。

- 太陽の棘とげ 原田 マハ 著 2014年6月22日 ◆対立を解く美術の力 [評者]嶋岡晨=詩人 山本周五郎賞受賞作『楽園のカンヴァス』もそうだったが、著者のキュレーター体験、美術的造詣は本作でも充分(じゅうぶん)に生かされ、物語の奥行きを深めている。 …

日記:すべて個別的自衛権で対応できる話 → 「座長試案 武力行使の要件を厳格化」、『公明新聞』2014年06月25日(水)付。

これ6月25日の公明新聞一面(「座長試案 武力行使の要件を厳格化」)ですが、集団的自衛権の発動要件を「明白な危険」「国民を守るため」「自衛の措置……」として「さらに客観性が高まる」といっているけど、これって全て「個別的自衛権」で済む話ですよね…

覚え書:「書評:法然の思想 親鸞の実践 佐々木 正 著」、『東京新聞』2014年06月22日(日)付。

- 法然の思想 親鸞の実践 佐々木 正 著 2014年6月22日 ◆「人間解放」でつながる師弟 [評者]武田鏡村=作家 法然と親鸞の師弟関係と念仏信仰は、それぞれを開祖と仰ぐ浄土宗と浄土真宗の各教団によって、これまで分断されてあまり顧みられることはなかった…

覚え書:「書評:柳田国男の話 室井 光広 著」、『東京新聞』2014年06月22日(日)付。

- 柳田国男の話 室井 光広 著 2014年6月22日◆災厄への予感にも鷹揚と [評者]神山睦美=文芸評論家 東日本大震災以後、柳田国男にふれた文章を目にすることが多くなった。柳田を民俗学の枠に収まらない普遍的な思想家とみなし、その文業をたどった本書もま…

覚え書:「今週の本棚:角田光代・評 『文芸誌編集実記』=寺田博・著」、『毎日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 今週の本棚:角田光代・評 『文芸誌編集実記』=寺田博・著 毎日新聞 2014年06月22日 東京朝刊 (河出書房新社・2160円) ◇文学と対峙し、時代を創った名物編集者 まず著者である寺田博氏について説明したい。一九六一年に河出書房新社に入社。倒産によ…

書評:N・アジミ、M・ワッセルマン(小泉直子訳)『ベアテ・シロタと日本国憲法 父と娘の物語』岩波ブックレット、2014年。

N・アジミ、M・ワッセルマン(小泉直子訳)『ベアテ・シロタと日本国憲法 父と娘の物語』岩波ブックレット、読了。日本国憲法に男女平等の原理を書き込んだベアテの父は日本に西洋音楽を伝えた世界的なピアニスト。知られざる父レオの生涯へ光を当てること…

覚え書:「今週の本棚:高樹のぶ子・評 『草のつるぎ−−野呂邦暢小説集成3』=野呂邦暢・著」、『毎日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 今週の本棚:高樹のぶ子・評 『草のつるぎ−−野呂邦暢小説集成3』=野呂邦暢・著 毎日新聞 2014年06月22日 東京朝刊 (文遊社・3240円) ◇五感に訴えることで残る強烈な読後感 当時野呂邦暢(くにのぶ)は九州でたった一人の芥川賞作家だった。諫早に住…

覚え書:「今週の本棚:加藤陽子・評 『海外戦没者の戦後史−遺骨帰還と慰霊』=浜井和史・著」、『毎日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 今週の本棚:加藤陽子・評 『海外戦没者の戦後史−遺骨帰還と慰霊』=浜井和史・著 毎日新聞 2014年06月22日 東京朝刊 (吉川弘文館・1944円) ◇戦争責任めぐる真の議論の土台 先の大戦の戦没者を、国家はいかに追悼すべきなのか。この問題について昨年…

覚え書:「今週の本棚・この3冊:ペリー=保谷徹・選」、『毎日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 今週の本棚・この3冊:ペリー=保谷徹・選 毎日新聞 2014年06月22日 東京朝刊 <1>ペルリ提督 日本遠征記 全4巻(ペルリ著、土屋喬雄、玉城肇訳/岩波文庫/品切れ) <2>幕末外交と開国(加藤祐三著/講談社学術文庫/994円) <3>黒船が見た幕…

覚え書:「引用句辞典 トレンド編 匿名性の原理が阻む “きずな”の構築」、『毎日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 引用句辞典 トレンド編 匿名性の原則が阻む “きずな”の構築 鹿島茂[ぼっち席] 「君はまだぼくには、ほかの十万人の子どもとまるで違いがない子どもさ。だから、ぼくは君がいてもいなくても気にしない。君のほうでも、君はぼくがいてもいなくても気にしな…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『自由への容易な道はない マンデラ初期政治論集』=ネルソン・マンデラ著」、『毎日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『自由への容易な道はない マンデラ初期政治論集』=ネルソン・マンデラ著 毎日新聞 2014年06月22日 東京朝刊 (青土社・2592円) 昨年死去したネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領が、1953〜64年に記した文章を集めた。マン…

覚え書:「今週の本棚:内田麻理香・評 『好奇心の赴くままに ドーキンス自伝1』=リチャード・ドーキンス著」、『毎日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 今週の本棚:内田麻理香・評 『好奇心の赴くままに ドーキンス自伝1』=リチャード・ドーキンス著 毎日新聞 2014年06月22日 東京朝刊 (早川書房・3024円) ◇世を揺るがす科学者の飾り気のない自叙伝 「生物個体は単なる一時的な遺伝子のヴィークル(…

覚え書:「今週の本棚:湯川豊・評 『太陽の棘』=原田マハ・著」、『毎日新聞』2014年06月22日(日)付。

- 今週の本棚:湯川豊・評 『太陽の棘』=原田マハ・著 毎日新聞 2014年06月22日 東京朝刊 ◇太陽の棘(とげ) (文藝春秋・1512円) ◇作家の決意が生きて、清潔で力強い作品に この小説では、骨太で直線的な物語が、力強い文体で進められる。その文体には…

書評:松田美佐『うわさとは何か ネットで変容する「最も古いメディア』中公新書、2014年。

松田美佐『うわさとは何か ネットで変容する「最も古いメディア』中公新書、読了。「根も葉もない」とも「火のないところに煙は立たぬ」と両義性をもって扱われるのがうわさ。対極の受容ながらどこか今ひとつわかりにくい。本書は古典的研究を踏まえた上で「…

覚え書:「記者の目:元ハンセン病患者、2人の死=塩田彩(前橋支局)」、『毎日新聞』2014年06月19日(日)付。

- 記者の目:元ハンセン病患者、2人の死=塩田彩(前橋支局) 毎日新聞 2014年06月19日 東京朝刊(写真キャプション)再現された重監房。正面の扉の左奥に独房がある=群馬県草津町の国立療養所「栗生楽泉園で、塩田彩撮影 ◇「負の歴史」国が保存を ハンセン…

覚え書:「文芸誌編集実記 [編]寺田博」、『朝日新聞』2014年06月15日(日)付。

- 文芸誌編集実記 [編]寺田博 [掲載]2014年06月15日 [ジャンル]文芸 1961年秋、河出書房新社に入った著者は坂本一亀編集長の下で復刊された雑誌「文藝」で、文芸誌編集者を始める。初めは編集長の指示で、やがて自身で企画を立て、執筆者に会い、原稿…