2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧
- 読書日記 著者のことば 魚川祐司さん毎日新聞2015年12月15日 東京夕刊 ■仏教思想のゼロポイント「悟り」とは何か(新潮社・1728円)「本来性」と「現実性」 本書は、初の著作。専門的な内容を含む仏教書ながら、刊行8カ月弱で5刷1万6000部と昨…
- 水中考古学 井上たかひこ 著 2015年11月29日 [評者]坂詰秀一=考古学者 ◆歴史を跡づける宝物 世界文化遺産・富士山をめぐる話題が今夏も賑(にぎ)やかに報道された。他方、長崎県鷹島(たかしま)沖の海底にある国史跡「鷹島神崎(こうざき)遺跡」の元…
- 動物翻訳家 片野ゆか 著 2015年11月29日 [評者]小林照幸=ノンフィクション作家 ◆気持ちをくみ取る飼育員 動物が生き生きと動き回る行動展示の導入で来園者数をV字回復させた北海道旭川市の旭山動物園はじめ現在、各地の動物園は環境エンリッチメントの…
- 私の1960年代 山本義隆 著 2015年11月29日 ◆学問と社会問い続け [評者]三上治=評論家 一九六○年代というのは戦後の中でも特異な時代で「黄金の六○年代」として注目されてきた。今年は安保法案(戦争法案)に反対する学生たち(SEALDs(シール…
- ゴルバチョフ元ソ連大統領 テロ、米の一極支配原因 プーチン政権「専制的」毎日新聞2015年12月16日 東京朝刊(写真キャプション)亡き妻ライサさんや娘、孫、ひ孫の写真を眺めるゴルバチョフ元ソ連大統領=モスクワのゴルバチョフ基金で11日、真野森作撮…
- 地球ING・進行形の現場から 第23回 刑務所で大学教育 毎日新聞2015年12月15日 東京朝刊 ハーバード大学の学生(右)と討論対決する受刑者(左)=米ニューヨーク州の刑務所で9月、BPI提供、ピーター・フォーリー氏撮影 受刑者がハーバードを論破 …
- 今週の本棚・情報 「ポプラ世界名作童話」毎日新聞2015年11月29日 東京朝刊 ポプラ社は、世界の名作童話10作品に現代の児童文学作家たちが新たな命を吹き込んだ「ポプラ世界名作童話シリーズ」全10巻(全巻1万800円)を刊行した。『赤毛のアン』『…
- 今週の本棚・本と人 『現代の現代性 何が終わり、何が始まったか』 著者・大澤真幸さん毎日新聞2015年11月29日 (岩波書店・3456円)方向性見いだす道標、目指し 大澤真幸(おおさわ・まさち)さん 誰もが方向性を見失っている時代に羅針盤にならんと…
- 今週の本棚 沼野充義・評 『新カラマーゾフの兄弟 上・下』=亀山郁夫・著毎日新聞2015年11月29日(河出書房新社・2052円、2268円)現代日本舞台の「ドストエフスキー殺し」 途方もない小説が出た。題して『新カラマーゾフの兄弟』。ドストエフス…
勤務先の病院の梅が何故か開花してました。RicohGXR+P10で撮影
- SEALDsメンバーら、新団体設立 政党へ政策提言 市川美亜子2015年12月14日 「ReDEMOS」の設立会見後握手を交わす弁護士の水上貴央さん(右)、奥田愛基さん(右から2人目)ら=14日午後5時28分、東京都千代田区、関田航撮影 写真・図版 …
- 今週の本棚・新刊 『京都ぎらい』=井上章一・著毎日新聞2015年11月29日 (朝日新書・821円) 「ほめごろし」ならぬ「けなしほめ」=京都をくさすふりをして、結局「京都はすごいだろ」と言いたいんでしょ? タイトルを見て、そう予想した。著者は建築…
- 今週の本棚 磯田道史・評 『大河ドラマと日本人』=星亮一、一坂太郎・著 毎日新聞2015年11月29日 (イースト・プレス・1620円)成功なるか ドラマ史転換の大実験 NHKの大河ドラマのほうが、学校の歴史教科書よりも、日本人の歴史観を形成するうえ…
- 今週の本棚 中村桂子・評 『空海』=高村薫・著毎日新聞2015年11月29日身体体験に裏打ちされた言語宇宙 空海という人、なんだかとても気になる。しかも大天才と思う一方で親しみを覚えている自分がいるのである。ところが、改めて考えてみると、高野山を拓…
- 耕論:ひとりでも考える 矢野久美子さん、室井佑月さん 2015年12月16日 今年の夏、男も女も、老いも若きも、様々な人たちが国会前に集まって、安保法制に反対するデモを大いに盛り上げた。だがみんなで集まるその前に、または集まりながら、ひとりでも考え…
- 昭和史のかたち 永井荷風の虚無=保阪正康毎日新聞2015年12月12日 東京朝刊紙面掲載記事 コラージュ・日比野英志 心理的閉塞状況こそ最大の敵 作家・永井荷風の「断腸亭日乗」は、私たちに多くの示唆を与えてくれる書である。大正6(1917)年9月16…
- 思い出す本 忘れない本 水野英子さん(漫画家)と読む『漫画大学』 [掲載]2015年11月22日 水野英子さん(漫画家) 39年、山口県下関市生まれ。55年デビュー。「ファイヤー!」で小学館漫画賞、「白いトロイカ」など多数=堀隆弘氏撮影■あのとき人生が…
- ニュースの本棚 S・アレクシエービッチ(ノーベル文学賞) 沼野充義さんが選ぶ本 [文]沼野充義(東京大学教授・ロシア文学) [掲載]2015年11月15日 ノーベル文学賞に決まって、ベルリンで記者会見するアレクシエービッチさん ■被災者の気持ちすくい上げ …
- 大英帝国の親日派―なぜ開戦は避けられなかったか [著]アントニー・ベスト [掲載]2015年11月22日 [ジャンル]歴史 見落とされがちだが、1941年の日米開戦はもちろん日英開戦でもあった。かつて同盟関係にあった日英が、同盟解消後わずか20年足らずで…
明治31年に創作された虚構が「先祖が大切にしてきた」伝統とな。頭おかしい。マッドネスすぎます。嘘ゆうたらいかんで!!!日本人は同姓の家族が一つ屋根の下で暮らしながら田畑を耕し、海や山を守ってきた。その一体感は現代の日本人が受け継ぎ、後世に…
- 特集ワイド 近藤勝重の世相をみる 「がん哲学外来」創始者・樋野興夫さん毎日新聞2015年12月11日 東京夕刊 (写真キャプション)「がんになりやすい人は認知症になりにくいし、逆も真なり、というイタリアの論文をもとに、講演で『どちらがいい?』と聴衆…
- 認知症新時代―私らしく生きる [著]毎日新聞生活報道部 [掲載]2015年11月22日 [ジャンル]医学・福祉 著者:毎日新聞生活報道部 出版社:毎日新聞出版 価格:¥ 1,404Amazon.co.jp楽天ブックス紀伊國屋書店ウェブストアTSUTAYA online 今後10年ほどで7…
- 涙の通り路 [著]アブドゥラマン・アリ・ワベリ [評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学) [掲載]2015年11月22日 [ジャンル]文芸 ■兄を狙う弟、近代化の傷を問う かつてのフランス領ソマリランド、現ジブチ共和国の独立年に生まれた双子の兄弟。十数…
- 我が家のヒミツ [著]奥田英朗 [評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史) [掲載]2015年11月22日■家族がいれば、なんとかなる 人生には色々あって一人で生きていくのは時にしんどい。でも家族がいれば、結構何とかなるんだよね……。本を閉じたときに、うま…
- 耕論:高校生と政治活動 野見山杏里さん、小池真理子さん、保坂展人さん 2015年12月12日 高校生の政治活動を禁じた1969年の旧文部省の通知が廃止され、校外での活動ならば認められるようになった。18歳選挙権の導入に伴う46年ぶりの緩和は、何をも…
- 特集ワイド 「1億総活躍」自画自賛するが… 首相、現実を見てますか毎日新聞2015年12月10日 東京夕刊(写真キャプション)1億総活躍国民会議であいさつする安倍晋三首相(左から2人目)=首相官邸で、藤井太郎撮影 「自画自賛」と「大言壮語」のてんこ盛…
- 事件!―哲学とは何か [著]スラヴォイ・ジジェク [評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授) [掲載]2015年11月22日 [ジャンル]社会 ■恋も革命も気づく前に起きる 「すべての安定した図式を覆すような新しい何かが突然に出現すること」、それがここでいう「事…
- 明治大正史(上・下) [著]中村隆英 [編]原朗・阿部武司 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2015年11月22日 [ジャンル]歴史 ■時代を作った人々から見た近代 明治から大正の終わりまでは60年ほどになるが、本書は幕末から説き起こして、こ…
- ナディア・ブーランジェ―名音楽家を育てた“マドモアゼル” [著]ジェローム・スピケ [評者]細野晴臣(音楽家) [掲載]2015年11月22日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■20世紀の音楽を育んだミューズ 本書は音楽に人生を捧げ、マドモアゼルと呼ばれた伝…
「民主主義」が見つめ直された今年、「この時期に改めてデモクラシーについて考えてほしい」 「国民参加と代議制とのバランスを説き、多数意見が少数派の『自由』を封殺することを警戒した吉野の議論」を今こそ、という話ですが、ひとつだけ留意したいと思い…