2013-12-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「みんなの広場 安倍政権の暴走止まらず」、『毎日新聞』2013年12月30日(月)付。

- みんなの広場 安倍政権の暴走止まらず 67(長崎県大村市) 辺りの景色が一変した。荒涼とした冬景色。 ことの始まりは昨年の師走総選挙だったが、今夏の参院選がだめ押しをした。衆参のねじれが解消した国会にはもはや安倍政権の暴走を食い止める力はな…

覚え書:「みんなの広場 民主主義が滅んだ年」、『毎日新聞』2013年12月29日(日)付。

- みんなの広場 民主主義が滅んだ年 無職 64(東京都葛飾区) 2013年は、特定秘密保護法成立によって、日本の民主主義が滅んだと歴史に刻まれるのではないかと思います。 秘密保護法成立の翌日、安倍晋三首相が言った通り、街頭の秘密保護法反対の声は…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『国家と音楽家』=中川右介・著」、『毎日新聞』2013年12月29日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『国家と音楽家』=中川右介・著 毎日新聞 2013年12月29日 東京朝刊 (七つ森書館・2940円) 二つの世界大戦と東西分裂を経験した二十世紀は、音楽家にとっても艱難(かんなん)の世紀であった。ヒトラーやスターリンら独裁者が先導…

覚え書:「今週の本棚:鼎談書評 カナダからみる英語文学 評者・池澤夏樹、鴻巣友季子、中島京子」、『毎日新聞』2013年12月29日(日)付。

- 今週の本棚:鼎談書評 カナダからみる英語文学 評者・池澤夏樹、鴻巣友季子、中島京子 毎日新聞 2013年12月29日 東京朝刊 ◇評者 池澤夏樹(作家)鴻巣友季子(翻訳家)中島京子(作家) ◆小説のように アリス・マンロー著、小竹由美子訳(新潮社・2520…

日記:心の個々の力の一面的な発展はどんなものでも……悲惨な結末に達し、思いがけない大事件が嵐のように殺到して

- 心の個々の力の一面的な発展はどんなものでも、それが合理的な力であろうと非合理的な力であろうと、全体をかき乱すおそれがあり、だんだん高まってゆくと最後には、個人にとっても集団にとっても民族全体にとっても、悲惨な結末に達し、思いがけない大事…

覚え書:「絵本で読みとく宮沢賢治 [編]中川素子、大島丈志」、『朝日新聞』2013年12月22日(日)付。

- 絵本で読みとく宮沢賢治 [編]中川素子、大島丈志 [掲載]2013年12月22日 [ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝 宮沢賢治の童話は盛んに絵本化されてきた。1948−2012年に出た賢治絵本は247点にのぼる。特に「どんぐりと山猫」「注文の多い料理…

覚え書:「特定秘密保護法に言いたい:国家間の本質、描写困難に−−ノンフィクション作家・西牟田靖さん」、『毎日新聞』2013年12月27日(金)付。

- 特定秘密保護法に言いたい:国家間の本質、描写困難に−−ノンフィクション作家・西牟田靖さん 毎日新聞 2013年12月27日 東京朝刊 ◇西牟田靖さん(43) 日本の国境地域や、日本がかつて領土としていたアジア、太平洋地域を回り「ニッポンの国境」など、日本…

覚え書:「特定秘密保護法に言いたい:超党派のチェック機関を−−歴史家・色川大吉さん」、『毎日新聞』2013年12月28日(土)付。

- 特定秘密保護法に言いたい:超党派のチェック機関を−−歴史家・色川大吉さん 毎日新聞 2013年12月28日 東京朝刊 ◇色川大吉さん(88) 1941年12月8日、私は仙台市の旧制二高(現東北大)の寮にいた。友人に「大変なことになった。アメリカと戦争だ」…

覚え書:「自殺 [著]末井昭」、『朝日新聞』2013年12月22日(日)付。

- 自殺 [著]末井昭 [掲載]2013年12月22日 [ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝 小学生にして母をダイナマイト心中で失った著者のつづる、人の生き死にをめぐるエッセー。といっても、そこは「写真時代」「パチンコ必勝ガイド」を世に送った鬼才編集者、エ…

覚え書:「キノコ切手の博物館 [著]石川博己 [評者]三浦しをん(作家)」、『朝日新聞』2013年12月22日(日)付。

- キノコ切手の博物館 [著]石川博己 [評者]三浦しをん(作家) [掲載]2013年12月22日 [ジャンル]文芸 科学・生物 ■鮮やかな美術書のような味わい 40年近くも「世界のキノコ切手」を収集しつづけている著者による、キノコ愛&切手愛あふれる本。キノコをモチ…

日記:「一つの民族を愛したことはないわ.ユダヤ人を愛せと? 私が愛すのは友人.それが唯一の愛情よ」(ハンナ・アーレント) 映画『ハンナ・アーレント』印象録

- ●クルトの家 アーレントを迎えるリフカ. アーレント 「リフカ,なぜ黙ってたの?」 リフカ 「クルトが“言うな”と」 看護師についてクルトの寝室に入るアーレント. クルトのアライ息づかいが聞こえている. 眠っているクルトの傍らに座り、クルトの手に触…

覚え書:「そこが聞きたい:民主主義国の政治劣化=フランシス・フクヤマ氏」、『毎日新聞』2013年12月25日(水)付。

- そこが聞きたい:民主主義国の政治劣化 フランシス・フクヤマ氏 毎日新聞 2013年12月25日 東京朝刊 ◇変化には時間かかる−−米政治学者、フランシス・フクヤマ氏 2013年は西洋型の政治秩序に挑戦する中国の動向が耳目を集めた。一方、日本をはじめ民主主…

覚え書:「野生のオーケストラが聴こえる―サウンドスケープ生態学と音楽の起源 [著]バーニー・クラウス [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)」、『朝日新聞』2013年12月22日(日)付。

- 野生のオーケストラが聴こえる―サウンドスケープ生態学と音楽の起源 [著]バーニー・クラウス [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授) [掲載]2013年12月22日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■耳を澄ませば現れる「音の風景」 バーニー・クラウスは…

覚え書:「HELLO WORLD―「デザイン」が私たちに必要な理由 [著]アリス・ローソーン [評者]隈研吾(建築家・東京大学教授)」、『朝日新聞』2013年12月22日(日)付。

- HELLO WORLD―「デザイン」が私たちに必要な理由 [著]アリス・ローソーン [評者]隈研吾(建築家・東京大学教授) [掲載]2013年12月22日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■消費して生きるという原罪性 デザインの現在がわかるだけでなく、時代…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 代議制民主主義への不信=湯浅誠」、『毎日新聞』2013年12月25日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 代議制民主主義への不信 政治の暴走と国会弱体化 湯浅誠 社会活動家 「決められない政治」と揶揄されていたのが遠い昔のようだ。今年はずいぶんと「政治の暴走」がやり玉に挙がった。 国会のねじれが解消し、良くも悪くも「安…

日記:なんというか、自分の見通しが甘かった。ものすごいスピードが速い。

NSC設置、秘密保護法制定で、来年8月へのスケジュールについては理解していたつもりだけど、しょうじき、今日は、いきなり頭をなぐられたような感じ。なんというか、自分の見通しが甘かった。ものすごいスピードが速い。本気で、戦争を引き起こすのは軍人や…

覚え書:「脳病院をめぐる人びと 帝都・東京の精神病理を探索する [著]近藤祐 [評者]荒俣宏(作家)」、『朝日新聞新聞』2013年12月22日(日)付。

- 脳病院をめぐる人びと 帝都・東京の精神病理を探索する [著]近藤祐 [評者]荒俣宏(作家) [掲載]2013年12月22日 [ジャンル]科学・生物 医学・福祉 ■別角度の文学史が見えてくる 日本近代の精神科病院は、公立施設に限定するならば、都市の美観と治安を守るた…

覚え書:「近代世界システム4―中道自由主義の勝利―1789−1914 [著]I・ウォーラーステイン [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2013年12月22日(日)付。

- 近代世界システム4―中道自由主義の勝利―1789−1914 [著]I・ウォーラーステイン [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学) [掲載]2013年12月22日 [ジャンル]歴史 国際 ■真骨頂の「自由貿易は保護主義」 「長い16世紀」を扱った1巻刊行が1974年…

書評:吉見俊哉『アメリカの越え方 和子・俊輔・良行の抵抗と越境』弘文堂、2012年。

吉見俊哉『アメリカの越え方 和子・俊輔・良行の抵抗と越境』弘文堂、読了。東アジア史とは植民地支配に軸を置く「戦時」の歴史だから、米国の覇権(戦前日本も同じ)とのねじれと真正面から格闘するほかない。本書は、アメリカと関わった鶴見「和子・俊輔・…

覚え書:「紅白歌合戦と日本人 [著]太田省一 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2013年12月22日(日)付。

- 紅白歌合戦と日本人 [著]太田省一 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2013年12月22日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■安住の地求める大晦日の儀式 本書の初めに、「私たち日本人が六〇年以上にわたって『紅白』を見続けてきたのは、そこ…

覚え書:「そして最後にヒトが残った [著]クライブ・フィンレイソン [評者]角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家)」、『朝日新聞』2013年12月22日(日)付。

- そして最後にヒトが残った [著]クライブ・フィンレイソン [評者]角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家) [掲載]2013年12月22日 [ジャンル]科学・生物 ■もうひとつの人類、なぜ絶滅したのか ネアンデルタール人と聞くだけで心が動かされるのはなぜだろう。…

覚え書:「みんなの広場 忌まわしい世が復活するのか」、『毎日新聞』2013年12月23日(月)付。+α

- みんなの広場 忌まわしい世が復活するのか 無職 86(奈良市) 特定秘密保護法成立の5日前、本紙「今週の本棚」で「ある北大生の受難−国家秘密法の爪痕」(上田誠吉著)が紹介された。「大東亜戦争」勃発直後、軍機保護法違反の容疑で北海道帝国大学生の…

覚え書:「書評:剣光一閃けんこう いっせん 戦後時代劇映画の輝き 小松 宰 著」、『東京新聞』2013年12月22日(日)付。

- 剣光一閃けんこう いっせん 戦後時代劇映画の輝き 小松 宰 著 2013年12月22日◆現代に通じる美意識 [評者]浦崎浩實=映画評論家 かつて時代劇が日本映画の(戦前は特に)主流だったのは、いわゆる近代劇を日本は持たず、劇のモデルを旧劇に依存したことに…

覚え書:「町村合併から生まれた日本近代 松沢 裕作 著」、『東京新聞』2013年12月22日(日)付。

- 町村合併から生まれた日本近代 松沢 裕作 著 2013年12月22日 ◆土地を囲って始まる社会 [評者]沼田良=東洋大教授 およそ半世紀ごとに三度、全国規模の市町村合併を経験した国家がある。世界的にも特異な事例とされるのは、ほかならぬ我が日本である。い…

日記:応答することの可能性として生みだされる私

- 語りにおいて私は〈他者〉からの問いかけにさらされ、応答することを迫られ−−現在の鋭い切り先によって−−私は、応答することの可能性〔責任〕として生みだされる。責任あるもの〔応答しうるもの〕として、私は自分の最終的な実存に連れ戻される。こうした…

覚え書:「書評:北のはやり歌 赤坂 憲雄 著」、『東京新聞』2013年12月22日(日)付。

- 北のはやり歌 赤坂 憲雄 著 2013年12月22日 ◆庶民の暮らし、心情を思う [評者]井口時男=文芸評論家 昭和戦後の流行歌を素材につづった連作エッセイ。こうしたエッセイはとかくふわふわしがちなものだが、本書はしっかりと読み応えがある。テーマは<北…

覚え書:「今週の本棚:小島ゆかり・評 『富士山の文学』=久保田淳・著」、『毎日新聞』2013年12月22日(日)付。

- 今週の本棚:小島ゆかり・評 『富士山の文学』=久保田淳・著 毎日新聞 2013年12月22日 東京朝刊 (角川ソフィア文庫・860円) ◇時代を超え、名山ゆかりの文学を味わう 二〇〇四年刊行の『富士山の文学』(文春新書)を改訂・文庫化した一冊。古代から現…

覚え書:「みんなの広場 日本を『国民の手に』取り戻そう」、『毎日新聞』2013年12月19日(木)付。

- みんなの広場 日本を「国民の手に」取り戻そう 農業 63(京都府木津川市) 夏の参院選から半年近くたっても「日本を、取り戻す。」と大書した自民党のポスターがこちらを見ている。この意味不明だった言葉の“真意”が特定秘密保護法が成立した今、はっきり…

覚え書:「今週の本棚:川本三郎・評 『花森安治伝−日本の暮しをかえた男』=津野海太郎・著」、『毎日新聞』2013年12月22日(日)付。

- 今週の本棚:川本三郎・評 『花森安治伝−日本の暮しをかえた男』=津野海太郎・著 毎日新聞 2013年12月22日 東京朝刊 (新潮社・1995円) ◇市井の人々への変わらぬ思い 昭和三十年代から四十年代にかけて、『暮しの手帖(てちょう)』は輝いていた。女…

覚え書:「私の暮らしかた [著]大貫妙子」、『朝日新聞』2013年12月15日(日)付。

- 私の暮らしかた [著]大貫妙子 [掲載]2013年12月15日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 1973年にシュガー・ベイブを結成し、その後ソロ活動に移って40年。今年60歳になった著者の心構えは〈足りないものがあっても、今の暮らしは自分で選んできた…