2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「【論壇時評】真の保守どこに  「守る」姿勢見つめる若者 中島岳志」、『東京新聞』2017年10月26日(木)付。

- 【論壇時評】真の保守どこに 「守る」姿勢見つめる若者 中島岳志 2017年10月26日 今回の衆院選では、「保守」という言葉が濫用された。自民党は綱領で「日本らしい日本の保守主義」を掲げているが、対抗する希望の党も綱領で「寛容な改革保守」を掲げる。…

日記:天国の罪科

- 五木 ブッダは死後の世界については、「無記」、つまりイエスともノーとも言わなかった。有るとも無いとも言わなかったといいます。 本田 聖書の世界も実はそうなのです。私たちの子供の頃、日曜学校の先生が一所懸命天国についていろいろ話してくれました…

覚え書:「折々のことば:937 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月19日(日)付。

- 折々のことば:937 鷲田清一 2017年11月19日 ヒロシマには歳(とし)はないから。あの日のまま何十年たってもあの日そのまま。 (佐伯敏子) ◇ 「被爆した者にとっては毎日があの日」と、原爆で13人の親族を失った女性は言う。原爆症に苦しみつつも約…

覚え書:「村上春樹さん『騎士団長殺し』 私はこう読んだ」、『東京新聞』2017年03月14日(火)付。

- 村上春樹さん『騎士団長殺し』 私はこう読んだ 2017年3月14日 村上春樹さんの長編小説『騎士団長殺し』(新潮社)が先月発売された。複数巻にわたる本格長編は『1Q84』以来、7年ぶり。注目を集める新作をどう読んだか、村上作品を読み継いできた3氏…

覚え書:「【土曜訪問】「情」の支配に対抗 「あいちトリエンナーレ 2019」芸術監督 津田大介さん(ジャーナリスト)」、『東京新聞』2017年11月4日(土)付。

- 【土曜訪問】「情」の支配に対抗 「あいちトリエンナーレ 2019」芸術監督 津田大介さん(ジャーナリスト) 2017年11月4日 岩手県大槌町の震災がれきを天井に配した事務所で、芸術との関わりについて話す津田さん 日本最大級の国際芸術祭「あいちトリエ…

日記:人間の知性に対する信頼

- 7 人間の知性に対する信頼 内田 SEALDsの運動の基本には、そういう人間の知性に対する根本的な信頼があると思うんですよ、無駄な議論を打ち切って、すぐに決めようと言う人たちは、長い時間をかけてことの理非を検証すれば、人間理性は正しい結論に…

覚え書:「折々のことば:936 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月18日(土)付。

- 折々のことば:936 鷲田清一 2017年11月18日 今日は気分がいいから、教えてあげよう。人生はな、冥土までの暇つぶしや。だから、上等の暇つぶしをせにゃあかんのだ (今東光〈こんとうこう〉) ◇ 「週刊プレイボーイ」の元編集長、島地勝彦は、若い頃、…

覚え書:「耕論 ネットとリアルの融合 古坂大魔王さん、佐山展生さん、森健さん」、『朝日新聞』2017年11月21日(火)付。

- 耕論 ネットとリアルの融合 古坂大魔王さん、佐山展生さん、森健さん 2017年11月21日写真・図版 グラフィック・米沢章憲 ネット通販大手のアマゾンが米高級スーパー「ホールフーズ」を買収して世界的な注目を集めた。ネットがスマートフォンの画面を飛び出…

覚え書:「美術表現と地域、関わりは 沖縄・米軍機墜落注意の作品、公開とりやめ」、『朝日新聞』2017年11月20日(月)付。

- 美術表現と地域、関わりは 沖縄・米軍機墜落注意の作品、公開とりやめ 2017年11月20日写真・図版 板で覆われていく岡本光博さんの「落米のおそれあり」=17日、沖縄県うるま市 星条旗の図柄を用い、「落米(らくべい)のおそれあり」と米軍機の墜落に注…

日記:教育から考える民主主義

- 奥田愛基 僕の高校の後輩なんですけど、民主主義は他者と生きる共生の能力だとジョン・デューイが言ってる、って話をよくしてる。学校教育と民主主義はすごく関わってますよっていう話で。社会では自分と全然違う人たちと生きていかないといけない。その中…

覚え書:「美術表現と地域、関わりは 沖縄・米軍機墜落注意の作品、公開とりやめ」、『朝日新聞』2017年11月20日(月)付。

- 美術表現と地域、関わりは 沖縄・米軍機墜落注意の作品、公開とりやめ 2017年11月20日写真・図版 板で覆われていく岡本光博さんの「落米のおそれあり」=17日、沖縄県うるま市 星条旗の図柄を用い、「落米(らくべい)のおそれあり」と米軍機の墜落に注…

日記:教育から考える民主主義

- 奥田愛基 僕の高校の後輩なんですけど、民主主義は他者と生きる共生の能力だとジョン・デューイが言ってる、って話をよくしてる。学校教育と民主主義はすごく関わってますよっていう話で。社会では自分と全然違う人たちと生きていかないといけない。その中…

覚え書:「折々のことば:935 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月17日(金)付。

- 折々のことば:935 鷲田清一 2017年11月17日 モナドには、そこを通って何かが出はいりできるような窓はない。 (ライプニッツ) ◇ 単一の実体(モナド)としての私の「魂」は、自分の体験を他人のそれと取り換えたり、比べたりできない。同じものを見て…

覚え書:「日曜に想う 国力より「自分」を選んだ国 編集委員・大野博人」、『朝日新聞』2017年11月19日(日)付。

- 日曜に想う 国力より「自分」を選んだ国 編集委員・大野博人 2017年11月19日 「忍び足」 絵・皆川明 「日本は大国であることをあきらめてしまった」 フランスの歴史学者、人類学者のエマニュエル・トッド氏(66)が新著「私たちはいったいどこにいるのか…

覚え書:「耕論 「コト消費」の時代 塩谷薫さん、小川聡子さん、阿久津聡さん」、『朝日新聞』2017年11月18日(水)付。

- 耕論 「コト消費」の時代 塩谷薫さん、小川聡子さん、阿久津聡さん 2017年11月18日 写真・図版 イラスト・野口哲平 個人消費は伸び悩むが、体験を楽しむ「コト消費」は盛況だ。体験を写真で伝えることも広まり、「インスタ映え」は流行語にもなった。消費…

日記:心情倫理と責任倫理

- たしかに政治は頭脳でおこなわれるが、頭脳だけでおこなわれるものでは断じてない。その点では心情倫理家の言うところはまったく正しい。しかし信条倫理家として行為すべきか、それとも責任倫理家として行為すべきか、またどんな場合にどちらを選ぶべきか…

覚え書:「折々のことば:934 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月16日(木)付。

- 折々のことば:934 鷲田清一 2017年11月16日 人間は決してあのように死んではならない (石原吉郎) ◇ 下半身は俯(うつむ)けになっているのに上半身は仰向いている。シベリアの強制収容所で、事故で命を失い、営倉に投げ込まれてねじ切れた捕虜仲間の…

覚え書:「時事小言 アジア諸国とトランプ政権の距離 友好ムード演出の裏で 藤原帰一」、『朝日新聞』2017年11月15日(水)付夕刊。

- 時事小言 アジア諸国とトランプ政権の距離 友好ムード演出の裏で 藤原帰一 2017年11月15日 アメリカのトランプ大統領によるアジア5カ国、日本、韓国、中国、ベトナム、フィリピンへの訪問が終わった。各国の首脳は、競い合うようにトランプ大統領を持ち上…

覚え書:「社説 憲法70年 改憲ありきの姿勢では」、『朝日新聞』2017年11月17日(金)付。

- 社説 憲法70年 改憲ありきの姿勢では 2017年11月17日 自民党が憲法改正推進本部の会合を開き、改憲に向けた議論を再開した。 衆院選で自民党は、自衛隊の明記▽教育の無償化・充実強化▽緊急事態対応▽参院の合区解消の4項目を公約にうたった。公明党とあ…

日記:人間性は、自己自身の到達し(言語や理性のような)人間的才能にふさわしい有意義な生活を送ろうという、つねに冒険的な人類の企てなのである。

- 人間性とは、一般には文字通り、他のあらゆる生物から人間を区別するもの、つまり人間の本性または本質を意味している。ところが、人間は、本性的には特定の行動様式や生活形態に固定されてはいない。動物とは異なって、器官に欠陥があり、本能にも縛られ…

覚え書:「折々のことば:932 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月14日(火)付。

- 折々のことば:932 鷲田清一 2017年11月14日 過酷な環境で生活し、研究するのは本当に困難なことだと思います。私は一人の人間として、あなたに感謝します。 (松本紘〈ひろし〉) ◇ 前野ウルド浩太郎の『バッタを倒しにアフリカへ』から。昆虫にたから…

覚え書:「インタビュー ロシア革命100年 日本共産党前議長・不破哲三さん」、『朝日新聞』2017年11月17日(金)付。

- インタビュー ロシア革命100年 日本共産党前議長・不破哲三さん 2017年11月17日写真・図版 「世界初の『マルクス・エンゲルス全集』は戦前の日本で出ました。その遺産が生きています」=池永牧子撮影 ロシア革命から100年。労働者による革命で社会主…

覚え書:「インタビュー 米民主党、苦悩の背景 デビッド・ベトラスさん」、『朝日新聞』2017年11月16日(木)付。

- インタビュー 米民主党、苦悩の背景 デビッド・ベトラスさん 2017年11月16日写真・図版 バーで地元民の声を聞く トランプ米大統領の当選が突きつけたのは、労働者の支持をつなぎとめられない米民主党、リベラル派の姿だ。かつて製造業や製鉄業が栄えた米中…

日記:俺は、案外、俺のために生きているわけではないのかもしれない

- ところで、グレーバーが指摘しているように、人間生活のすべてを自己利益の追求として説明しうるとする考え方は、人類史的な時間の中ではずいぶん新しい考え方なのです。 経済学の基本であり、政治学においても広く認知されている「合理的選択論」、つまり…

覚え書:「折々のことば:931 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月12日(日)付。

- 折々のことば:931 鷲田清一 2017年11月12日 鳥の魂は空で、空の身体は鳥だ。 (岩田慶治) ◇ 人間からすれば、空を飛ぶ鳥も、庭の小枝に止まる鳥も、籠の中の鳥も、焼かれた鳥も、みな鳥だ。が、鳥にとっては、空の懐深くに抱かれて自由に飛ぶ時だけが…

覚え書:「【東京エンタメ堂書店】<江上剛のこの本良かった!>政治家・官僚は直視を 国家が国民を苦しめた歴史」、『東京新聞』2018年05月14日(月)付。

- 【東京エンタメ堂書店】 <江上剛のこの本良かった!>政治家・官僚は直視を 国家が国民を苦しめた歴史 2018年5月14日 財務次官のセクハラ疑惑は論外だが、森友学園への国有地売却に関する財務官僚の文書改ざんが大きな問題になり、政権を揺るがしている。…

覚え書:「【書く人】強さって?性描き考える 『青春のジョーカー』作家・奥田亜希子さん(34)」、『東京新聞』2018年05月20日(日)付。

- 【書く人】 強さって?性描き考える 『青春のジョーカー』作家・奥田亜希子さん(34) 2018年5月20日 テーマは、ずばり思春期の性欲。教室内の人間関係にいや応なく介在する性のやっかいさが、ヒリヒリした痛みとともに伝わる物語だ。おとなしく、気弱な…

覚え書:「評伝 島成郎 ブントから沖縄へ、心病む人びとのなかへ 佐藤幹夫 著」、『東京新聞』2018年05月06日(日)付。

- 評伝 島成郎 ブントから沖縄へ、心病む人びとのなかへ 佐藤幹夫 著 2018年5月6日◆患者のため再開した戦い [評者]吉田司=ノンフィクション作家 六〇年安保闘争は、戦後日本の「天下分け目の関ケ原」のようなものだった。日米安保条約は成立したが、岸信…

覚え書:「ミゲルは潜伏キリシタン? 長崎の「墓」に聖具」、『朝日新聞』2017年11月16日(木)付。

- ミゲルは潜伏キリシタン? 長崎の「墓」に聖具 2017年11月16日写真・図版 「天正遣欧少年使節顕彰之像」の千々石ミゲル=長崎県大村市 天正遣欧使節のひとり、千々石(ちぢわ)ミゲルは、ローマに旅立った少年4人の中で唯一の棄教者として、「背教者」な…

覚え書:「昭和63年、丸山眞男からの手紙 「自粛」巡り、26歳記者につづる」、『朝日新聞』2017年11月15日(水)付。

- 昭和63年、丸山眞男からの手紙 「自粛」巡り、26歳記者につづる 2017年11月15日写真・図版 丸山眞男氏からの手紙 手元に政治学者・丸山眞男氏からの手紙がある。便箋(びんせん)に5枚、横書きで記されている。1988(昭和63)年10月、昭和天…