覚え書:「みんなの広場 若い人よ、歴史をよく学んで」、『毎日新聞』2013年10月07日(月)付。
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みんなの広場
若い人よ、歴史をよく学んで
無職 82(兵庫県尼崎市)
本欄で以前、太平洋戦争の戦時ポスターを授業で見た高校生の感想が掲載され、私も当時を振り返りました。
一億一心、ぜいたくは敵だ、欲しがりません勝つまでは−−。授業はほとんどなく運動場を畑に変え、弁当のおかずは梅干し1個。銃後を守るのは老人、婦人、そして少国民と呼ばれた子供。鍋、釜など毎日使う金物まで供出しなければ非国民と呼ばれました。
私は昭和20(1945)年3月の卒業ですが、卒業式はありませんでした。志願兵、軍需工場への勤労奉仕と皆ばらばら。「月月火水木金金」といって日曜日などない青春期でした。若い人たちは想像できないことでしょうが、これらは事実です。
私は終戦ではなく敗戦と今でも思っています。そして、せめてもう1カ月早ければ広島、長崎に惨状を招かなくてすんだのにとの思いが消えません。若い人たちは、この歴史をよく学んでください。今の政治状況を見て投稿した次第です。
−−「みんなの広場 若い人よ、歴史をよく学んで」、『毎日新聞』2013年10月07日(月)付。
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