覚え書：「みんなの広場　民主主義社会に満足」、『毎日新聞』2014年03月27日（木）付。

覚え書

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みんなの広場
民主主義社会に満足
無職・８０（茨城県土浦市）

　安倍晋三首相は事あるごとに、戦後レジームからの脱却を口にするが、戦後体制のどこが悪かったのか説明が不十分だ。

　戦前、戦中に少年時代を過ごした私は、暗く重苦しいあの時代を思い出すたびに心が曇る。小学校５年生の私まで、軍需工場に動員され、建物解体作業に従事させられた。空襲の中を逃げ惑い、防空壕（ごう）での苦しい生活を強いられた。

　終戦で、今までに経験したことのない新しい日本が誕生した。民主主義政治が行われ、国民が主人公になった。男女平等、男女が席を並べて学習する学校となった。何よりもうれしかったのは、もう二度と戦争をしない国になったことだ。戦後の一時期、食料不足で苦労したが、皆明るかった。新しい日本を作るために少ない食料を分け合い、助け合って暮らした。このような国民の努力がその後の日本の発展につながった。戦勝国アメリカが民主主義の制度を教えてくれたことに喜びと感謝の気持ちを持ち続けている。　
　　　　−−「みんなの広場　民主主義社会に満足」、『毎日新聞』2014年03月27日（木）付。

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