覚え書：「折々のことば：６８３　鷲田清一」、『朝日新聞』2017年03月03日（金）付。

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折々のことば：６８３　鷲田清一
2017年3月3日　
　
　テクストの外などというものは存在しない

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　いかなる歴史的事実も語られたもの、つまりはテクストとしてしかありえない。事実はつねに解釈され、編集されて伝えられる。とすれば私たちが報道にふれるとき、なぜこの出来事が報じられ、あの出来事はスルーされたのかも注視しなければ。スルーされた事実もまた別のテクストから知るほかないと肝に銘じつつ。フランスの哲学者の「グラマトロジーについて」から。
　　　　−−「折々のことば：６８３　鷲田清一」、『朝日新聞』2017年03月03日（金）付。