覚え書:「折々のことば:747 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年05月07日(日)付。

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折々のことば:747 鷲田清一
2017年5月7日

 光は闇を消滅させる。ものによっては消す影もあるが、浮き立たせ明らかにする影もある

 (アピチャッポン・ウィーラセタクン

     ◇

 見えているのに見ていないものがある。関心の外にあったり、知るのが怖かったり。タイの映像作家は、さまざまの光源を配置し、影に影を重ねるなかで、人と社会の揺らめく姿を明滅させる。夢の淵を、忘却された死者たちを、政治的にブロックされた惨禍を。歴史の形と記憶は刻一刻、変化しうつろう。展覧会《亡霊たち》の図録に寄せた文章「不可視性」(中野勉訳)から。
    −−「折々のことば:747 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年05月07日(日)付。

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http://www.asahi.com/articles/DA3S12926108.html





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