覚え書:「折々のことば:864 鷲田清一」、『朝日新聞』2018年09月04日(月)付。
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折々のことば:864 鷲田清一
2017年9月4日
星さん、よう光ってはるわ
(佐々木正美の母)
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戦時中、疎開先で極貧の生活を送るなか、学校で必要な費用を心細い面持ちで告げると、母は「一緒においで」と言い、近くの商店に金を借りに行った。帰り道、母は夜空を見上げこう言った。天の下では人の差はあってないようなもの。母は自分の子も人の子も隔てなく面倒をみた。人を超えたものへの眼差しに人の品位は宿る。児童精神科医の『出会いでつむぐ私の半生』から。
−−「折々のことば:864 鷲田清一」、『朝日新聞』2018年09月04日(月)付。
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出会いでつむぐ私の半生 (あの時、あの場所で、あの人と)
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