覚え書:「折々のことば:905 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年10月17日(火)付。


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折々のことば:905 鷲田清一
2017年10月17日

 学校制度はチャンスを平等にしたのではなく、チャンスの配分を独占してしまった

 (イヴァン・イリッチ)

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 学校は、生まれ落ちた境遇とは無関係にすべての人に開かれたものとして設計されたはずなのに、人を「能力」という単一の物差しで測ることで、人を選別する装置と化した。学校が学びを独占し、地域社会のもつ教育の力は痩せ細っていった。メキシコを活動拠点としたオーストリアの思想家は、教育を消費サービスと考える趨勢に抗う。『脱学校の社会』(東洋・小澤周三訳)から。
    −−「折々のことば:905 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年10月17日(火)付。

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