覚え書:「折々のことば:955 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年12月07日(木)付。


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折々のことば:955 鷲田清一
2017年12月7日

 忘却の強制である「忘れなさい」と忘却の欲求である「忘れたい」とが協力して多くのことが忘れられた。

 (西川祐子)

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 「終戦」と「戦後」体制の谷間の約7年間。移行期にみえるその占領期は戦争の継続であり、「戦後」もさらにその占領の続きではなかったかと、文学研究者・女性史家は問う。人びとの斑模様の記憶に分け入り、行政文書を読み込み、記憶と記録に再び血を通わせてゆく。私たちの戦後をもう一つの戦前にせぬために。『古都の占領』から。
    −−「折々のことば:955 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年12月07日(木)付。

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折々のことば:955 鷲田清一:朝日新聞デジタル





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