2011-06-09から1日間の記事一覧

一七八九年の集団は、つねに偶然だったとは言わぬまでも、少なくとも革命的行動とは無縁の動機で、まず純粋な群衆として形成された

- 他方、革命の歴史家たちは、暗黙のうちに、革命的群衆を、多少とも組織性をもった行動や祝典参加のためなどに、さまざまな個人が、共通の情念ないし同一の理性的判断に基づいて、自覚的に集まったもの、とみなしているように思われる。しかし、こうした集…

「国民の生存そのもの、あるいはまた国の指導者や国民の基本的な利益が危機に瀕しているとのニュースが集合体の内部に拡まると、まことに印象的な形でこの現象が生ずる」はずなのに

- (一) 人類については、純粋な集合体、つまり純粋状態の群衆は存在しないと、逆説的にではなしに言うことができる。というのは、純粋な集合体を私は、異質な要素より成るものと定義したが、人類にあっては、集合体の構成メンバーはつねに何らかの程度に集…