暴力使用なしの制度改革を可能にするから
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民主制(先に提案した意味でこの略号を用いたとして)は政治制度の改革のための制度的枠組を与える。それは暴力使用なしの制度改革を可能にし、それによって新しい制度を設計したり古い制度を調整する際に理性の使用を可能にする。
−−カール・R・ポパー(内田詔夫・小河原誠訳)『開かれた社会とその敵 第一部』未来社、1980年、131頁。
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民主主義が「最良のシステム」だなんて夢想する小学生ではありませんし、多数決というのが最も「民主的な公平な決定方法」だなんて叫ぼうとも思いませんよ。
多数決という決定方法が実は投票を行う順番によって結果が変化する事を暴いた「コンドルセのパラドックス」を引くまでもありません。
しかし、民主主義にしてもその手続きの多数決に関しても、そもそも欠陥があって、私たちはそれを承知のうえで選択・運用しているという事を了解しておかなければならないってことです。
なぜ、他のシステムよりもそちらをあえて選択するのか。
「暴力使用なしの制度改革を可能」になるからですよ。
力で解決しようてことほど「みっともない」ことは多いのですが、最近はそれがひとつのブームのようで……困ったモンですよw