旨いもの・酒巡礼記:大阪府・大阪市編「わたしの大阪放浪記」




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 食について
 人間は生まれ出た瞬間から、死に向かって歩みはじめる。
 死ぬために、生きはじめる。
 そして、生きるために食べなくてはならない。
 何という矛盾だろう。
 これほどの矛盾は、他にあるまい。
 つまり、人間という生き物は、矛盾の象徴といってよい。
 他の動物は、どうだろうか。
 他の動物は、その矛盾を意識していない。
 だから、例外としておこう。
 よくよく考えてみると、世に生まれ出たことが、
 「厄災そのものですよ」
 といった知人がいるけれども、
 「そんなことはありますまい」
 反駁はできない思いがする。
 だが、人間はうまくつくられている。
 生死の矛盾を意識すると共に、生き甲斐をも意識する……というよりも、これは本能的に躰で感じることができるようにつくられている。
 たとえ、一椀の熱い味噌汁を口にしたとき、
 (うまい!)
 と、感じるだけで、生き甲斐をおぼえることもある。
 愛する人を得ることもそうだし、わが子を育てることもそうだろう。
 だから生き甲斐が絶えぬ人ほど、死を忘れることにもなる。
 しかし、その生き甲斐も、死にむすびついているのだ。
 このように矛盾だらけの人間の世界は、理屈ではまかないきれぬ。むかしの人びとは、 そのことをよくわきまえていたらしいが、近代の人間たちの不幸は、何事も理屈で解決 する姿勢が硬直しすぎてしまったところにある。
 などと、この文章も、いささか理屈っぽくなってきたから、ほかのはなしをしよう。
    −−池波正太郎「食について」、『日曜日の万年筆』新潮文庫、昭和五十九年、210−211頁。

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1.「ビアホール ニューミュンヘン
金曜日から日曜日までスクーリングの関係で大阪へ出張したのですが、その思い出を「探訪記」としてひとつのこしておきます。

金曜は13時の新幹線で新大阪へ。
その日は、約束が2件あり、まずは大阪駅(梅田)へ移動して、ビアホールの「ニューミュンヘン 本店へ」。
大阪駅で降りるのも初めてでしたが(だいたいタクシー利用なので)、そこから商店街のようなところへ案内されたわけですが、いわゆる「ザ・ビアホール」って感の「ニューミュンヘン」。

親戚の案内にて店内へ誘われてから、小麦麦芽を使用した「ヴァイツェン」を一気にかけつけ三杯。

ビールには「揚げ物」が定石ですから、そのあたりを頼んで、「黒ビール」。

交互に「ヴァイツェン」をいれながら、締めは「ベルエクストラスペシャル」(スコッチ)をダブルで。

予定があったので1時間程度の滞在でしたが、ひさしぶりにうまいビールを味わわせていただきました。

ありがとうございました。

店内は、昭和といいますか、戦前のドイツとでもいいますか、なかなか渋い造作で、
ミュンヘン一揆」の密談もここで行われたのではないかと錯覚するほどです。

客層もよく、店員さんもきちんとしつけられていることにしばしば感動。
名残を惜しみながら、ホテルへ。


■ ニューミュンヘン 本店
〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2-9-13
TEL 06-6311-3381
営業時間 11:30〜22:30(L.O.22:00)
ランチ  月〜金 11:30〜14:00
定休日 年中無休
ぐるなび - レストラン予約と宴会・グルメ情報 検索サイト


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2.「ホルモン焼き肉 まんてん
荷物を整理してから、大学時代の先輩と合流。
案内されたのは、谷町9丁目のホルモンやさん「まんてん」。

大阪といえば、やっぱり「焼肉」。
そして、それ以上に名高いのが「ホルモン」。

どちらもいったことがありませんでしたので、興味通津で入店。
小さなお店ですが、お店の方が丁寧に清められた店内はあかるくさわやかで、こちらで、プレミアムモルツで乾杯し、おまかせの盛り合わせで。
何がどれなのかわからないのですが(苦笑、「はぁ、これがホルモンかぁ」とため息をつくほど、おいしかったのは事実。

中盤からいただいた「マッコリ」も初体験。
とても飲みやすく、やさしい味わいが印象的でした。

案内してくださった先輩、ありがとうございました。


■ まんてん
大阪府大阪市中央区谷町9-4-5 新谷町ビル 1F
TEL 06-4392-7373
営業時間 17:00〜24:00
※ 夜10時以降入店可、日曜営業
定休日 月曜

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3.「氏家を肴に呑む会」
翌日は朝から夕方まで「倫理学」の講義。
その夜は、大阪と中部の学生諸氏(卒業生含む)が、「私を肴に飲む会」を企画してくださいましたので、ホテルへ戻ってから一路「梅田」へ。
チェーン店になりますが、時間を気にせずにゆっくり「話し込む」ことができるので「坐・和民」さんへ。
少し、遅れてから参加しましたが、有意義な時間をすごすことができました。また今回、履修されているKさんも、「ぜひ、ご一緒に」ってことで参加してくださいました。この日は遅くまで飲みましたが、いやー、学生さんと飲むのが一番うまいですね。いちおー、立場的には「教師」という「役」になりますが、当方、その自覚も薄く、真理に肉薄していくという「意味」では、学生も教師も平等ですから、そこには、高低浅深なんてありません。

■ 語らい処 「坐・和民」 スイング梅田店
住所 〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2-15-20 スウィングうめだビル5F
TEL 050-5522-6251
営業時間   17:00〜03:00
金・土・祝前 17:00〜05:00
定休日 年中無休
ぐるなび - レストラン予約と宴会・グルメ情報 検索サイト


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4.急遽「慰労会」
さて・・・
翌日もまる一日「倫理学」。
スクーリング試験を終えてから、20時の新幹線で帰宅予定でしたので、少々時間が。
試験も終わったところで一息ですから、10名ほどの学生さんと急遽「慰労会」。
※・・・って表現ですが、結局声かけはこちからなんですが(苦笑

しかし、37名のうち、10名参加とはすごい割合です(キリッ

ちょうど地下鉄淀屋橋の駅ビル2Fの「がんこ」。
こちらもチェーン店ですが、はじめての利用。
メニューも豊富で、味付けもよく、なかなかどうしてというのが印象的。
個室をたくさん完備した宴会場施設がととのっており、そこでゆっくり皆さんといろいろ語り合えたことは、僕の一生の思い出になりました。
結局、「先生、指定席で帰らずに、自由席でもその券で乗れますから」

・・・などということになり、20:30ぐらいまでゆっくりしてしまいましたorz

いや、しかしながら、短い滞在でしたが、ほんと、一緒に向き合うことのできた皆様ありがとうございます。
お互いに切磋琢磨しながら、自分自身を学問の世界で磨いていきましょう!!!


■ がんこ NEX-T1淀屋橋
住所 〒541-0041 大阪府大阪市中央区北浜3-5-29 NEX-T1ビル2F
電話番号 06-6201-7002
http://www.gankofood.co.jp/group/washoku/shop/next1yodoyabashi/

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5.〆が締めることに(涙
・・・ってことで蛇足ですが、最寄り駅に降りてから「小腹がすいたので」

「風風ラーメン」(武蔵小金井店)にて「バリコク豚骨」なんぞを注文。
いや、たしかにうまかったのですが、翌日のダメージがここにすべて起因している模様にてなみだ目。



■ 風風ラーメン 武蔵小金井
住所 東京都小金井市本町5-12-14 森ビル 1F
営業時間 11:00〜翌5:00
ランチ営業、夜12時以降入店可、始発まで営業
定休日 無休


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※なお集合写真等はfacebookの方にupしてますので、そちらへお越し下さいませ。








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