覚え書:「みんなの広場 日本は賢明な国であれ」、『毎日新聞』2013年06月19日(水)付。

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みんなの広場
日本は賢明な国であれ
主婦 62(福岡市西区)

 ヘイトスピーチ(憎悪発言)のデモが日本であったことに強い衝撃を受けた。日本は人権を尊重する社会だと思っていたからである。「朝鮮人を殺せ」「ガス室にたたき込め」など大声を出しているデモ隊に恐怖を感じた。今、その国の考えが自分たちと異なっても、反日デモがあっても、日本にいる人たちの存在を否定することは許されるものではない。されたら仕返しするというのはあまりにも子どもじみている。
 学校で暴言を吐いた結果、相手が亡くなり取り返しがつかなくなったケースは何例もある。学校で人権尊重の取り組みをしているのに、なぜ大人がヘイトスピーチをするのか。表現の自由は、相手がどんなに傷つこうと何を言ってもいいということではない。
 政府がグローバル化に対応できる人間育成を言うなら、ヘイトスピーチへの規制があってしかるべきで、私たちはヘイトスピーチに対して間違っていると言わなければならない。
 日本は賢明な国であってほしい。
    −−「みんなの広場 日本は賢明な国であれ」、『毎日新聞』2013年06月19日(水)付。

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