覚え書:「石田千作文集 きつねの遠足 [著]石田千」、『朝日新聞』2013年11月03日(日)付。
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石田千作文集 きつねの遠足 [著]石田千
[掲載]2013年11月03日 [ジャンル]文芸
45年の人生の、さまざまな場面で出合った人や本、何げない情景に対する思いが、67編の短い文章でつづられている。エッセー集ではなく、あえて作文集と名づけた。
「選句の神殿」がおもしろい。「朝日俳壇」の選句会に朝9時から夕方4時すぎまで同席し、4人の選者が約6千通のはがきのなかからそれぞれ10句ずつ選びだす様子が、生き生きと描かれる。「いい句は、飛び込んでくる感じがするの」と稲畑汀子さん。「教えてやろうという選句もあるが、押しつけがましくいうひとは、だめだね」と金子兜太さん。選者のしぐさや句作の信条などが、みごとに切りとられている。石田千の目と耳は、やっぱりすごい。
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幻戯書房・2310円
−−「石田千作文集 きつねの遠足 [著]石田千」、『朝日新聞』2013年11月03日(日)付。
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