覚え書:「みんなの広場 治安維持法 想起させる悪法」、『毎日新聞』2013年11月22日(金)付。
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みんなの広場
治安維持法 想起させる悪法
無職 81(大阪府高槻市)
「よらしむべし、知らしむべからず」という言葉があります。政というものは理由など説明せずにただ従わせるべきであるという考えですが、国会で審議中の特定秘密保護法案はまさにそのものでしょう。
しかし、いくら批判しても、「数の力」で押し切られて成立するのでは、と気が気ではありません。我々世代の年輩者は特に痛切な思いに駆られるのではないでしょうか。「この道はいつか来た道」と。
この法案は、作家の小林多喜二の拷問死を招いた戦前の悪名高き治安維持法を想起させるのに十分です。国民に安全・安心を提供するのが政治の目的のはずですが、今回の法案はまさしくその正反対の悪報と断じざるを得ません。
今、国民の多数が国会に強く期待しているのは東日本大震災からの一日も早い復興に向けた取り組み、そして議員定数削減などではないかと思います。
−−「みんなの広場 治安維持法 想起させる悪法」、『毎日新聞』2013年11月22日(金)付。
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治安維持法 - なぜ政党政治は「悪法」を生んだか (中公新書)
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