覚え書:「戦後知識人と民衆観 [著]赤澤史朗・北河賢三・黒川みどり」、『朝日新聞』2014年08月10日(日)付。
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戦後知識人と民衆観 [著]赤澤史朗・北河賢三・黒川みどり
[掲載]2014年08月10日 [ジャンル]社会
戦後の「知識人」を、地域の文化運動のリーダーなどを含めて広くとらえ、その知性のあり方を考えた共同研究。桑原武夫、丸山眞男、藤田省三、鶴見俊輔らに加え、ビキニ環礁で被曝(ひばく)した第五福竜丸の乗組員・大石又七や、1950年代に総合雑誌で社会問題の「グラフ・キャンペーン」を続けた写真家・濱谷浩、山陰の農村女性の生活や意識を描いた学者・溝上泰子らを取り上げているのが注目される。「民衆への距離の意識」と「民衆に対する共感」を手がかりにその思想の特徴をつかもう……というわけだが、「民衆」とともに「知識人」という言葉も、誰を指すのか見えにくくなっているのが「戦後69年」の現在か、という思いを強くした。
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影書房・3780円
−−「戦後知識人と民衆観 [著]赤澤史朗・北河賢三・黒川みどり」、『朝日新聞』2014年08月10日(日)付。
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