覚え書:「『ナチス時代を知る責任ある』 独メルケル首相、国民へ呼びかけ」、『朝日新聞』2015年05月04日(月)付。

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ナチス時代を知る責任ある」 独メルケル首相、国民へ呼びかけ
2015年05月04日

 ナチス・ドイツが連合国に降伏してから8日で70周年になるのを前に、メルケル独首相は2日、国民に歴史と向き合うよう呼びかける映像メッセージを政府ホームページに公開した。メルケル氏は「歴史に終止符はない。我々ドイツ人は特に、ナチス時代に行われたことを知り、注意深く敏感に対応する責任がある」と訴えている。

 メルケル氏は映像メッセージで、ドイツ国内のユダヤ系の施設を警官が警備している現状を「恥だ」とし、「意見を異にする人々が攻撃されるのは間違っている」と指摘。学校や社会でも歴史の知識を広めていくことの重要性を強調し、戦後ドイツに移り住んだ人々にも「ドイツの過去を共有」するよう求めた。

 メルケル氏はまた、自身が10日にモスクワを訪れ、ロシアのプーチン大統領と無名戦士の墓に献花すると説明。ウクライナ危機でロシアと対立していても「第2次大戦の多数の犠牲者を追悼することは重要だ」と理解を求めた。

 メルケル氏は3日、4万人以上が犠牲となった独南部のダッハウ強制収容所の解放70年式典で演説し、「ナチスがこの収容所で犠牲者に与えた底知れない恐怖を、我々は犠牲者のため、我々のため、そして将来の世代のために、決して忘れない」と語った。(ベルリン=玉川透)

    −−「『ナチス時代を知る責任ある』 独メルケル首相、国民へ呼びかけ」、『朝日新聞』2015年05月04日(月)付。

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http://www.asahi.com/articles/DA3S11738133.html





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