覚え書:「子どもの本棚 生命の重みをわかりやすく [文]さくまゆみこ(翻訳家)」、『朝日新聞』2016年09月24日(土)付。

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子どもの本棚
生命の重みをわかりやすく
[文]さくまゆみこ(翻訳家)  [掲載]2016年09月24日
 
■「アイヌのむかしばなし ひまなこなべ」

 心根のいいアイヌに仕留められたクマの神様は、その魂を天の国へ送る宴で目にした若者の素晴らしい踊りが忘れられません。クマの姿で何度も地上にやって来ては同じアイヌの矢に当たり、宴で若者の正体をつきとめようとします。このアイヌは、クマの肉や毛皮をたくさんもらって裕福に。さて「暇な小鍋」とは?
 アイヌ文化の継承に力を尽くした萱野が採集したこのお話には、道具にも魂が宿ると考え、カムイ(神)として敬ってきたアイヌの人たちの考え方がよくあらわれています。
 人間は他の生命をいただいて生きている、ということの重みも伝わります。独特の文様を取り入れた絵も子どもにわかりやすく楽しい絵本に仕上がっています。
    −−「子どもの本棚 生命の重みをわかりやすく [文]さくまゆみこ(翻訳家)」、『朝日新聞』2016年09月24日(土)付。

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http://book.asahi.com/reviews/column/2016092600002.html



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アイヌのむかしばなし ひまなこなべ
萱野 茂
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