覚え書:「人模様 食でイスラム教理解を 八木久美子さん」、『毎日新聞』2016年12月03日(土)付夕刊。

Resize5604

        • -

人模様

食でイスラム教理解を 八木久美子さん

毎日新聞2016年12月3日 東京夕刊
 
八木久美子さん=榊真理子撮影
 
 東京外国語大教授の八木久美子さん(58)=宗教学、写真=が「慈悲深き神の食卓 イスラムを『食』からみる」(東京外国語大学出版会、2592円)で辻静雄食文化賞を受賞した。戒律が厳しい印象を持たれているイスラム教について「実際は義務は余裕のある人に課され、断食にはお祭りの雰囲気もある」と話す。

 研究対象は、人口の9割がイスラム教徒のエジプト。断食月の「ラマダン」は禁欲的なイメージだが、日没後は家族や友人が集って豪華な食事をとる。月の食費が1・5〜2倍にもなるという。街は華やぎ、小さな遊園地やダンスコーナーもできる。「魂に磨きをかける月で楽しみも多く、一昔前の日本の正月のイメージです」

 イスラム法に基づいた食事「ハラール」は、豚肉や酒を禁じることで知られる。「日本でカエルを食べないのと同じ。食べ物のルールは、どの集団にもある」と説明する。異文化を理解するには「まずは自分の文化に目を向けること」と強調する。【榊真理子】

    −−「人模様 食でイスラム教理解を 八木久美子さん」、『毎日新聞』2016年12月03日(土)付夕刊。

        • -


人模様:食でイスラム教理解を 八木久美子さん - 毎日新聞


 

Resize4911