覚え書:「折々のことば:729 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年04月19日(水)付。
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折々のことば:729 鷲田清一
2017年4月19日
人間が本当に生きようとすると、恰好(かっこう)が整わなくなって化け物のようにならざるをえない
(色川武大)
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怪しげな口上で物を売る人がいる。いつも同じ場所に陣取る正体不明の人もいる。そしてある日忽然(こつぜん)と姿を消す。が、気がつけばまたあたりをうろついている。そんな「風物詩」のような人がいくらでもいた昭和の東京・神楽坂。人はみな歪なところを隠し持つが、身を晒して生きるときも生きる意欲を失ったときも、その歪がいやでもオモてに出る。短編集「怪しい来客簿」から。
−−「折々のことば:729 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年04月19日(水)付。
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http://www.asahi.com/articles/DA3S12898476.html