覚え書:「折々のことば:748 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年05月09日(火)付。

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折々のことば:748 鷲田清一
2017年5月9日

 みんな見舞いに来てくれるんやけど、みんなのほうが痛いねん

 (ある高齢の日雇い労働者)

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 大阪の釜ケ崎で生活保護を受けつつ暮らす男性は、末期がんで入院中の自分を見舞ってくれる仲間を思って、知人の看護師にこう漏らした。病院食にありつける自分とは違い、次の食事をどうするか心細い思いでいるその心情を慮ってか、他人との残されたわずかな糸でさえ切れるという不安を思いやってか、生きることは死ぬより難儀だと思い知るところがってか……。
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http://www.asahi.com/articles/DA3S12927587.html





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