覚え書:「折々のことば:837 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年08月08日(火)付。
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折々のことば:837 鷲田清一
2017年8月8日
いかなる世代も未来世代の生存可能性を一方的に制約する権限をもたない。
(加藤尚武〈ひさたけ〉)
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近代社会では、意志決定は同時代の市民間の同意によってなされる。個人の権利を互いに尊重しあうことを原則として。一方、それ以前の社会では「世代間のバトンタッチ」が倫理の基調としてあった。倫理の中に未来世代の安寧を願う心持ちが強く込められていた。未来世代へのそういう配慮が、<現在>を優先する社会では背後に退くと哲学者は言う。『環境倫理学のすすめ』から。
−−「折々のことば:837 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年08月08日(火)付。
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https://www.asahi.com/articles/DA3S13076898.html