覚え書:「折々のことば:850 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年08月21日(月)付。
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折々のことば:850 鷲田清一
2017年8月21日
おもしろいかつまらないかをなんとか自分でわかるようになりたいと思った。
(津村記久子)
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バイト先の喫茶店で、ある婦人が置き忘れた本を手にとり、はじめて本らしい本に目を通した若い女性の思い。上空に舞い上がろうとせず、感触を確かめながら少しずつ襞(ひだ)を横に拡(ひろ)げてゆくこの思考を信じたい。短篇「サキの忘れ物」から。この言葉、掲載誌「文芸」秋号の編者の言葉、《「社会」から離脱し、「私」の中に<社会>をつくること。それが「文学」》だとの思いとも響き合う。
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https://www.asahi.com/articles/DA3S13095940.html