あんときのデジカメ:OLYMPUS CAMEDIA FE-240 気軽に高倍率を楽しめる信頼できるフルオートカメラ 2007年製

■ ハードオフで540円の半額でゲット
 正月に近所のハードオフにて、ジャンク品が表示金額の半額という新春セールで投げ売りされていまして、デジタルカメラがざっくりとプラスチックケースにぶちこまれていた一角を物色すると、オリンパスのコンパクトデジタルカメラがカメラ本体+純正バッテリー、充電器がついた状態で540円の「半額」ということで、ひとつ回収してみました。
 動作に関する記述や注意書きはまったくなかったのですが、筐体の程度が悪くないこと、そしてむかーしすぎない商品であることから、「まあ。大丈夫だろう」ということで、早速、バッテリーを充電しまして、電源ONすると、問題なく動作しました。
 ということで、「あんときのデジカメ」シリーズでとりあげた OLYMPUS 製品としては C-730 Ultra Zoom(2002年)、μ790SW(2007年)に続く第3弾ということで、2007年春のモデルとなる「CAMEDIA FE-240」をご紹介したいと思います。

■ ズーム時全域でクリアな画像を切り結ぶ
2007年製になるので、手元にあるオリンパスμ790SWと同年のモデルになりますが、防水コンデジをウリとしたμ790SWに対して、FE-240は、フルオートのエントリークラスのコンデジとカテゴライズすればよろしいでしょうか。ただしエントリークラスといえども、ウリは、光学5倍ズームレンズ搭載で「世界最小・最薄」(当時)というマーケティングで、確かに薄くて小さいコンデジはこのモデルよりも数多く発売されてきましたが、まあ、このサイズで5倍ズームを搭載したことは、このカメラの一つの特徴で、高倍率ズームをお家芸とするオリンパスならではないかと思います。
焦点距離は35mmフィルムカメラ換算で38〜190mmで、テレ端よりの高倍率ズーム。同じ年に発売されたCASIOの EXILIM Hi-ZOOM EX-V7が7倍ズームで38−266mm。広角端はFE-240と同じながら7倍ズームを搭載するのでテレ端では、FE-240より高倍率になります。ただし、EX-7Vは「あんときのデジカメ」でも紹介しましたが、高倍率にズームすればするほど、ピントが曖昧になってしまい「眠い写真」になってしまうという「残念なカメラ」で、実際には5倍ズーム程度が限界ということでしたから、実質的には、FE-240に軍配があがるという使用感で、こちらは全域でクリアな写真を切り取ります。
もちろん、EX-7Vには露出優先等などFE-240の「フルオートカメラ」とは違う特性もありますので、一慨には、いい悪いはいい切れませんけれども、ズームがウリでこれが残念な場合、5倍で留めて、サイズ軽量化などなど優先して間違いない写真を切り取るカメラという意味では、成功したコンパクトデジタルカメラとして評価できるのではないでしょうか。

■ 気軽に高倍率を楽しめる信頼できるフルオートカメラ
でわ、簡単にスペックをおさらい。撮像素子は710万画素1/2.5型CCDで、焦点距離は、35mmフィルムカメラ換算で38mm〜190mm(F3.3(W)〜F5.0(T))。レンズは先に言及したとおりで、オリンパスらしい原色を忠実に再現するCCD。ただし撮影時の手ぶれ補正がないので、高倍率ズーム時はブレやすく、「ぶれ軽減」モードで増感(ISO1000)するか、もしくは晴天屋外での利用を中心に利用することが間違いない写真をとる秘訣(ただし増感時は粒子がかなり荒くなります)。
撮影モードは、オート撮影のほか、ポートレート、風景、夜景&人物等などシーンプログラムで、ISOの設定は撮影者側ではできません。露出補正やホワイトバランスは変更できます。ISOオート時は、ISO50〜400で、日中屋外なら、だいたい問題のないレベルの写真が取れるという印象です。価格を下げた初心者向けのエントリークラスの場合、プログラム撮影ができるものでも、だいたい3倍ズームなので、こまかい設定はできないけれども、気軽に高倍率出来るのは、このカメラのアドバンテージになるのではないかと思います。
もちろん、全部のっければいいのですけど、そうなってしまうと価格が高くなり「エントリークラス」ではなくなってしまうので、どこをどう削り、どこをどう伸ばすのかという話になりますが、「フルオートカメラ」としてのこのカメラに対するオリンパスの製造「哲学」(そんな大げさなw)は一応のところ成功しているのではないかと思います。
ただ、フルオートカメラにちょっとだけ注文しておくと、フラッシュ撮影をしないので撮影設定を(×)にして撮影するのですが、これのメモリー効果がなくて、そのまま電源をおとして、また撮影しようとしたとき、それをいちいち設定しなければならないのがチトめんどくさい話ではありました。これぐらいはつけてほしかったですね。

ということで以下、作例。オート撮影(ISOオート)、露出補正なし、ホワイトバランスオート。マクロ撮影は使用。カメラ筐体はiPhone6sで撮影。


↑ 広角端38mmで撮影(A)。


↑ 光学望遠端190mmで(A)を撮影。


↑ 広角端38mmで撮影(B)。


↑ 光学望遠端190mmで(B)を撮影。


↑ 広角端38mmで撮影(C)。


↑ 光学望遠端190mmで(C)を撮影。


↑ 広角端38mmで撮影(D)。


↑ 光学望遠端190mmで(D)を撮影。










オリンパス 製品比較:詳細仕様

Playing old digital Camera OLYMPUS CAMEDIA FE-240 2007 | Flickr