覚え書:「折々のことば:898 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年10月09日(月)付。

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折々のことば:898 鷲田清一
2017年10月9日

 肝を冷やすこと、やりきれなくなることも多いけど、最後はたいていどうにかなるものよ。

 (ある看護師長)

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 たまたまかもしれないが、これまで私の出会った看護師長さんには、大(おお)らかというかへこたれないというか、豪放な方が多い。看護はいのちのトラブルや衰弱、さらにその終焉(しゅうえん)に立ち会う仕事だ。つねにいのちの汀(みぎわ)に居合わせながら、それでも最後は何とかなると腹を括(くく)ることができるのはなぜなのだろう。腹が据わるというのは、場数を踏むうちおのずと身につくものなのか。
    −−「折々のことば:898 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年10月09日(月)付。

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