覚え書:「縄文人に相談だ [著]望月昭秀 [評者]野矢茂樹(東大教授)」、『朝日新聞』2018年03月25日(日)付。
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縄文人に相談だ [著]望月昭秀
[評者]野矢茂樹(東大教授)
[掲載]2018年03月25日
質問 この本の書評、何を書けばいいんでしょう。
回答 何だっていいじゃないですか。まあ、現代人の悩みに縄文人が答える本ですよね。あとほら、だらしなし子さん(24歳編集)の質問で「きちんとした生活をするよう彼氏が口うるさい」っていうのがあったじゃないですか。そしたらしばらくして彼氏(H、30歳翻訳家)から「彼女がだらしなさすぎます」って質問がきて。あれ、面白くなかったですか。
何が面白いって、いきなり「Hさん……、お前は弥生か!」って、それでだらしなくたっていいじゃないかって憤慨して「この弥生野郎!」って、弥生に対する反感を隠さない。
縄文時代がユートピアだったとは言わないけれど、なんかやっぱり憧れというか郷愁というか、そんなのがあるんですよね。そんなの書いたらどうです?
質問 縄文時代にも書評とかってあったんですか?
回答 ていうか、本がありませんでした。
−−「縄文人に相談だ [著]望月昭秀 [評者]野矢茂樹(東大教授)」、『朝日新聞』2018年03月25日(日)付。
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