覚え書:「折々のことば:914 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年10月26日(木)付。

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折々のことば:914 鷲田清一
2017年10月26日

 学者とはまさしく鬼であったのだ。

 (黒田日出男)

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 中世社会では学者は「人」を作る秘術を知る者と思われていたと、中・近世史家は言う。学者は「社会とさまざまに対峙(たいじ)する鬼」のようなもの。その「鬼とみまごう創造的な業(研究)」を、身を擦り切るまで果たしてこその学者だとし、大学には鬼が棲める朱雀門や羅城門のような空間が必要だと言う。本紙1998年4月8日付夕刊(東京本社版)の随想「桜の下の大学論」から。
    −−「折々のことば:914 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年10月26日(木)付。

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