覚え書:「折々のことば:935 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月17日(金)付。

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折々のことば:935 鷲田清一
2017年11月17日

 モナドには、そこを通って何かが出はいりできるような窓はない。

 (ライプニッツ

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 単一の実体(モナド)としての私の「魂」は、自分の体験を他人のそれと取り換えたり、比べたりできない。同じものを見ているつもりでも、それが同じものか、確認するすべがない。世界はどこまでも私の世界。なのにどうして人は同じ世界について語りうるのか。それを哲学者たちはずっと考えてきた。近世ドイツの哲学者の「モナドジー」(清水富雄・竹田篤司訳)から。
    −−「折々のことば:935 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月17日(金)付。

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