身近な環境や自分が生まれ育ち生活した地方のことによく精通しており……

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 身近な環境や自分が生まれ育ち生活した地方のことによく精通しており、自分の近隣の自然や自然の産物のことをくわしく知っており、それらに十分精通しているというたしかな感じ、その生き生きとした意識ほど、幼児や少年や青年に真の力の感情を、また高尚な精神的生活の生き生きとしたたしかな感情をあたえるものはない。この感じこの意識ほど、真の力の感情、高尚な精神、生活の生き生きとしたたしかな感情を強め発展させ高めるように作用するものはない。この感じほど、彼らをして将来の人間としての、また市民としての職務をりっぱにまたとくに根気強くなしとげさせ実行させるようにするものはない。
    −−フレーベル(荘司雅子・藤井敏彦訳)「地理学の教授」、小原國芳・荘司雅子監修『フレーベル全集3 教育論文集』玉川大学出版部、1977年。

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久しぶりの二連休二日目でしたが、今日は、自分で言うのも何ですが、倦むことなく読書のできた一日でした。

いやはや、人間の集中力というものは怖ろしい。

しかし、いつまでも自宅警備員という状態にも忸怩たるものがありますので、昼過ぎにぷらりと散歩。

といっても、自宅からすぐそばの植木屋の植木を眺めてきただけですけど、こーゆう南天(Nandina domestica)の緑や赤の色というのも目にまぶしくていいものです。

幼児教育の祖といわれるフレーベル(Friedrich Wilhelm August Fröbel,1782−1852)の言葉をそのまま感じたオッサンですが、「身近な環境や自分が生まれ育ち生活した地方のことによく精通しており、自分の近隣の自然や自然の産物のことをくわしく知っており、それらに十分精通しているというたしかな感じ、その生き生きとした意識ほど、幼児や少年や青年に真の力の感情を、また高尚な精神的生活の生き生きとしたたしかな感情をあたえるものはない」ということだけは確かですね。

南天などを観賞しながら、南天⇒「難を転ずる」というゴロから生まれた縁起担ぎの俗信(鬼門または裏鬼門に植えると良いetc)を子供と話してみたり、その観賞植木の始まりが鎌倉時代の初期からなんだよなあ(※1)などと歴史の話をしたりしながら、散策すると、生きている郷土という大地から世界や歴史を学ぶことができるという意味では、郷土から学ぶというのはオモシロイ試みだとは思うのですけど、それだけ教養やら知識は必要不可欠で、教える方も大変になってくるわいナ……などと。

藤原定家(1162−1241)の日記『明月記』のなかに当時の中宮権大夫が植えたとの記述があります。

ちなみに花言葉は「私の愛は増すばかり」、「良い家庭」だそうな。


さて、今日からまたしても、怒濤の仕事の連続になりますので、サクッと呑んで沈没しようかと思います。

氷温生貯蔵酒の「高清水 辛口生貯」(秋田酒類製造(株)・秋田県)で疲れた脳をゆっくりとほぐしていこうかと思います。

でわ☆

⇒ 画像付版 身近な環境や自分が生まれ育ち生活した地方のことによく精通しており…… : Essais d'herméneutique


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