「レディーメイドの処方箋」と「盲目的なしきたり」を避けながら……

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 ひとたび教育学が、その妥当な範囲をふみこえて、経験にとって代わろうとし、教師が機械的に適用さえすればよいレディーメイドの処方箋を定めようとすれば、それはまったく勝手なでっちあげに堕してしまう。だが他方、経験が教育学的反省をまったく無視した場合には、今度は経験が、盲目的なしきたりに堕すか、あるいは少なくとも充分な知識も体系ももちあわせない反省に引き廻されてしまうことになる。教育学とは、教育実践に供すべく用意されたところの、もっとも体系的にして、かつ、もっとも確実な資料に基づく反省にほかならないのである。
    −−エミール・デュルケム(麻生誠・山村健訳)『道徳教育論』講談社学術文庫、2010年、46頁。

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30日は、千葉の短大で新年度の学事説明会があったので、朝早く自宅を立ち、ひさしぶりに遠出をしてきました。

震災後、満員電車を利用するのも初めてでしたが、それ以前・以後とも同じ日常の光景が展開しているわけですが、何か、どこかでひっかかったような、人々の緊張感を感じつつ、3時間近くかけて大学の最寄り駅で下車。

千葉の中央部にありますので、のどかな郊外です。

春の訪れを土の匂いに感じざるをえない時間となりました。
まだ大地は土毛色ですが、もう2−3週間もすると辺り一面は緑の大地になるのでしょう。

人間だけがリキんて空転している……そんなことをそれとなく諭されたような気がします。

さて……
学事説明会は2時間程度で終了。
在学者に福島出身の方が1名いたそうですが、無事とのこと。

4月1日から新学期。

まったくもて行く末が見通せませんが、人間を人間たらしめていく聖業に真剣に取り組んで行こうと緊褌一番して参ろうかと思います。

でわ。






⇒ ココログ版 「レディーメイドの処方箋」と「盲目的なしきたり」を避けながら……: Essais d'herméneutique


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