習慣としきたりの訓練を受けなくてはなりません。一回限りではなく、持続的に、永遠に





        • -

資本を社会的なものに向けるためには、有権者は民主主義の習慣としきたりの訓練を受けなくてはなりません。一回限りではなく、持続的に、永遠に。(学校は閉鎖しません。いずれの世代も、教育を受けにやって来ます。それゆえ、私は「導き続ける」と言ったのです。政治形態を変えるただけで、永遠にすべてがうまく行くということにはならないのです。)
    −−スピヴァク中井亜佐子訳)「他のアジア」、鵜飼哲監修『スピヴァク、日本で語る』岩波書店、2009年、127頁。

        • -


昨日は、昼過ぎから夕方まで尊敬する文筆家の方としばし懇談。

現在の社会情勢、それから未来への展望をブリーフスケッチ。

閉塞的情況が展望されるわりには、わざとそれに気が付かないふりをして日常生活がオートマチックに「遂行」され、粛々と欲望が消費されていく……。

自分自身の日常生活もおなじように「遂行」されていますから、別にそれを大上段から否定しようとは思いません。

ただ、自分自身がどこに立っているのか。

どのような経緯の足跡のうえにいるのか。

そして、つぎにどう足を運んでいくのか。

この点はときどき留意しておかないと足下を掬われてしまうし、発想自体も硬直化するか、使い古された言語を無反省に消費するだけしかできなくなってしまうんじゃないかと。
「習慣としきたりの訓練を受けなくてはなりません。一回限りではなく、持続的に、永遠に」というのが頭をふとよぎり、そしてそのことは、何か一つを悪者にする、そして、その反対に何か一つを正義として扱う……そういう悪癖の誘惑をどれだけ回避できるのかどうかにかかっているじゃないかと痛感した次第です。。

お忙しいなか、時間を割いていただき、ありがとうございました。

久しぶりに、脳を再リセットした感。

ちょうど昨日は仕事が休みなので、少々ゆっくりと反芻できたように思いますが、今日から終日また仕事。

ルーティーンは「慣れ」が肝要になるわけですが、ホントにその「惰化」をどれだけ相対化させることができるか、ひとつ今日からまた挑戦していこうと思います。













2

スピヴァク、日本で語る
G・C・スピヴァク
みすず書房
売り上げランキング: 644377