覚え書:「ドキュメンタリー映画:『報道写真家 福島菊次郎 90歳』 銀座、新宿で上映中」、『毎日新聞』2012年08月24日(金)付(東京版)。
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ドキュメンタリー映画:「報道写真家 福島菊次郎 90歳」 銀座、新宿で上映中 90歳以上ならば鑑賞料90円 /東京
◇権力の嘘を追い、昨秋福島県を訪ねるまで
反骨の写真家として知られる福島菊次郎さん(91)=山口県柳井市=の軌跡をたどるドキュメンタリー映画が、中央区銀座4の「銀座シネパトス」と新宿区新宿3の「K’s cinema(ケイズシネマ)」で上映されている。
タイトルは「ニッポンの嘘(うそ) 報道写真家 福島菊次郎90歳」。激動の時代を生き抜いた同世代の人々に敬意を払い、90歳以上は90円で鑑賞できる特別サービスを実施している。
召集で広島の部隊に配属され、1945年8月1日、米軍上陸に備えて宮崎県に移動した。「わずかの差で原爆の被爆を免れた」という。カメラ店を営みながら被爆者の実相を撮り続け、報道写真家として本格的に活動するのは40歳を過ぎてから。自衛隊と兵器産業、三里塚闘争、山口県の祝島での原発反対運動など反権力の姿勢を貫きながら被写体と向き合った。
映画はテレビのドキュメンタリー番組を手がけてきたディレクターの長谷川三郎さん(42)が初監督した。「権力の嘘を追及し続けた人物に興味を持った」といい、3年前から撮影を始めた。子どもや孫がいるが、いまは犬と暮らす。そうした日常に密着し、福島さんの作品と本人の語りから戦後の日本が浮き彫りになる。東京電力福島第1原発事故の被災地、福島県南相馬市や飯舘村を訪ねた昨秋までの姿を追った。
「僕はただのカメラマン。一生懸命仕事をするのは当たり前。権力に切り込む写真家が育ってほしい」と福島さんは語る。
問い合わせはビターズ・エンド(03・3462・0345)へ。【明珍美紀】
−−「ドキュメンタリー映画:『報道写真家 福島菊次郎 90歳』 銀座、新宿で上映中」、『毎日新聞』2012年08月24日(金)付(東京版)。
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http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20120824ddlk13040245000c.html