覚え書:「書評:女性ホームレスとして生きる 貧困と排除の社会学 [著]丸山里美」、『朝日新聞』2013年06月09日(日)付。




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女性ホームレスとして生きる 貧困と排除の社会学 [著]丸山里美
[掲載]2013年06月09日   [ジャンル]人文 

著者:丸山里美  出版社:世界思想社 価格:¥ 2,940

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 野宿者全体のうち、女性は3%という。著者は10年以上にわたり女性ホームレスを調査、周囲との関係の中で、野宿を続けるか否か迷う彼女たちの声を丁寧に拾ってきた。著者によれば、これまでのホームレス研究の対象は男性が中心で、彼らの主体性や、野宿者排除に対する抵抗に注目するものが多かった。こうしたホームレス像に対し、著者は「一貫した自立的な意志のもとに、合理的に行為を選択していく主体が前提とされてきたのではないだろうか」と疑問を投げかけ、主体とは「長いプロセスのなかで現れてくるもの」ではないかという。「はじめに」では、研究過程での著者自身の迷いを率直に吐露している。
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 世界思想社・2940円
    −−「書評:女性ホームレスとして生きる 貧困と排除の社会学 [著]丸山里美」、『朝日新聞』2013年06月09日(日)付。

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野宿者3%の声をきく|好書好日




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