覚え書:「今週の本棚・新刊:『「動かない」と人は病む』=大川弥生・著」、『毎日新聞』2013年09月29日(日)付。
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今週の本棚・新刊:『「動かない」と人は病む』=大川弥生・著
毎日新聞 2013年09月29日 東京朝刊
(講談社現代新書・798円)
「生活不活発病」−−。まだ、聞き慣れない人も多いだろう。かつて「廃用症候群」と言われた。体を長く動かさずにいて、手足や脳の機能が低下して動けなくなる症状だ。
著者は、リハビリテーション医学を専門とする国立長寿医療研究センターの医師。大きな災害が起きるたびに、避難所に何度も足を運んだ。東日本大震災の被災地、宮城県南三陸町や岩手県大槌町で調査したところ、高齢者の約3割が、震災前に比べて歩行困難になっていたという。
被災者だけの問題ではない。病気でずっとベッドで横になって過ごしていると、治った後でも体を動かせず、寝たきりになってしまうことが報告されている。
「病気の時は安静が第一なのか」「体が不自由な場合、本人の代わりに誰かがやることが親切なのか」「年を取ると体が弱まるのは、仕方ないことなのか」。私たちが日常生活で直面するこうした疑問に答えるとともに、予防や症状の改善には、どうしたらいいのかについて、分かりやすく解説した。
支える家族らの意識も変える必要があり、介護の仕方など「なるほど」と考えさせられる。(奥)
−−「今週の本棚・新刊:『「動かない」と人は病む』=大川弥生・著」、『毎日新聞』2013年09月29日(日)付。
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http://mainichi.jp/feature/news/20130929ddm015070027000c.html
「動かない」と人は病む――生活不活発病とは何か (講談社現代新書)
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