覚え書:「みんなの広場 日本を『国民の手に』取り戻そう」、『毎日新聞』2013年12月19日(木)付。


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みんなの広場
日本を「国民の手に」取り戻そう
農業 63(京都府木津川市

 夏の参院選から半年近くたっても「日本を、取り戻す。」と大書した自民党のポスターがこちらを見ている。この意味不明だった言葉の“真意”が特定秘密保護法が成立した今、はっきりした。
 「日本を国民の手から取り戻す」という意味だったのだ。日本が国民のものであってはならず、国家のものでなければならない。そのような国家主義の標語であったと読み解けば、この法がいかに国民にとって危険性をはらんだものであろうと、ただひたすら成立に向かって突き進んだ心中がよく理解できる。
 為政者にとって大事なものは国家であって国民ではないと確信していたからこそ、国民各層から大きな反対の声が上がっても、平然と無視できたのだろう。この1年の衆院選参院選で大勝した自民・公明政権の結末だとすれば、我々国民は次の選挙に向けて「日本を取り戻す」ための闘いを始めなければならない。もちろん、取り戻すのは「国民の手に」だ。
    −−「みんなの広場 日本を『国民の手に』取り戻そう」、『毎日新聞』2013年12月19日(木)付。

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