覚え書：「今週の本棚・新刊：『世論調査とは何だろうか』＝岩本裕・著」、『毎日新聞』2015年06月14日（日）付。
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今週の本棚・新刊：『世論調査とは何だろうか』＝岩本裕・著
毎日新聞 2015年06月14日 東京朝刊
（岩波新書・８６４円）
安全保障関連法案の国会審議が続いているが、政府・与党が気にしているのは野党の追及以上に、世論の動向だろう。内閣支持率が低下すれば法案成立の大きな障壁になりかねないからだ。
昨年９月。第２次安倍改造内閣の発足を受け報道各社は緊急世論調査を実施。内閣支持率は、読売新聞６４％、ＮＨＫ５８％、朝日新聞４７％、毎日新聞４７％など。横ばいだった毎日以外はすべて支持率が上昇した。微妙に違う質問の表現や選択肢、あるいは「重ね聞き」の有無などが調査結果に影響したとされる。
そもそも、多くて数千人程度の調査で国民の意思や意見を正しく探ることができるのか。同書は世論調査の歴史からひもとき、その仕組みと数字の読み解き方を口語体で平易に語る。著者はＮＨＫ放送文化研究所世論調査部の前副部長。しかし、「週刊こどもニュース」の３代目お父さんと言われれば、わかりやすさも納得できる。
世論調査は「声を出さない、出せない、多くの人たちの意見を国や行政に届けたり、権力を監視したりするための“武器”」だ。世論調査の記事の読み方が確実に変わる。（仁）
−−「今週の本棚・新刊：『世論調査とは何だろうか』＝岩本裕・著」、『毎日新聞』2015年06月14日（日）付。
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http://mainichi.jp/shimen/news/20150614ddm015070023000c.html
